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落ち人:明日をも知れぬ運命  作者: 木苺
    初めての狩り?いえ 家禽のお迎え
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クリーン!

一人暮らし初日③

・この家には ちゃんと家畜小屋も鳥小屋も付属していました。

 母屋の東側、雪隠小屋よりさらに東方面に。


しかし 毎日世話をする人がいるわけでもなく 時々様子を見に来るだけの状態では 家畜・家禽(かきん)類も自活しなくてはならない、というわけで すでに野良化して 自然繁殖しておりました。


この家の鶏や(うずら)たちは、くさむらの中に潜んでおりました。


注)鶏・鶉という呼称は あくまでも それっぽい鳥ということで

日本で暮らしていた頃の家禽類と同じ種かどうかはわかりません。

というか 違う所の方が多いと思います。


・この野良化した家畜・家禽類が、私の動物性たんぱく源となるのでした。


タンタンさん曰く

「肉類を召し上がりたければ、野良化している元家畜・家禽類を それぞれの飼育場所に戻して 世話をして さばかなければなりません」


「捌くって もしかして解体処理ってこと?」


「そうです」

私の質問に 重々しくうなづくタンタン。


「えっと 調理人さんを雇うとかは??」


「あいにく、この家から一番近い村は 私が住んでいる村ですし

 そこには そこには現在人間はいませんし・・・

 一応 私が村にもどってから探しては見ますが、急にみつかるかどうか・・」タンタン


・というわけで、私の一人暮らし初日のメインイベント、主なお仕事を

「鶏たちを集めて採卵しやすくすること」に決定! 


◇ ◇


鳥の飼育場、そこは 鶏小屋とウズラ小屋を囲むように叢が広がり、一応はしっかりとした柵で囲まれていました。


現在 小屋の中は からっぽ。


なのでまず大掃除。「クリーン!」


書付を手に、呪文を唱えつつ、『小屋の中も外も汚れが落ちて清潔そのもの、補修も完璧で いつでも鶏たちが住めるように』と願いを込めます。


「やった! 成功!」


・実は タンタンさんのお世話になっていた期間、()(ぜん)()え膳を楽しみつつ せっせと書付を手に「魔法 魔法 魔法」と唱えながら、この世界で私は魔法を使って快適に暮らしたい! 長く平穏に暮らせるように負荷の少ない魔法を選べるように魔法リストもみたい!と念じたのです。


 そのかいあって、書付を手にやりたいことを念じると、それに適した魔法リストが出てくるようになりました。

 リストには 魔法を使える条件・コスト・リスクなども書いてあります。


もちろん この書付を使うにあたって フェイクは無し!と最初にしっかりと念じておきました。


・魔法を使うにあたっての留意点の一つとして、「時と場所を選ぶ!」という項目がありました。

 簡単に言えば、安全重視なら「自分のゾーン」の中で魔法を使うようにということです。


 人に見られたら、噂が広まる危険がある、その結果他者から搾取されることもありうるということ

 さらに この救護所のように安全が確保され 私のために用意された場所なら 魔法を使うコストがゼロか極小、そうでないなら 安全確保のためのコストがどんどんかかって魔法使用時のコストが増大する一方というなのだそうです。


 同じく 魔法の使用に関しても、自分一人の場所や眷属の前ならコストゼロ、場合によっては眷属から助力も得られる。

 だれかが そばに居たら その人との関係性により 魔法使用コストもどんどんあがり 時には身に危険が迫ることもある、とありました。


・なので 大掛かりな環境整備は 一人暮らしになってから始めることにしたのです。


 もともと タンタンさんからも

「私は案内人なので 当座のお世話からしか」と言われていたこともありますが。


・というわけで 始めての 大きな魔法「クリーン!」発動成功♬

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