新たな出会い
ロイに前世の話を聞かされた時から、半年の時が経っていた。
真っ暗な海辺にいた私を、エリアスは迎えに来てくれて、何も聞かず『身体、冷たすぎる』とそれだけ言って、宿まで連れ帰ってくれた。
アスター王国のハワード公爵家に戻ってからも、色々な事を思い出して辛かったけれど、今では時々胸が痛くなる時はあるが、気持ちに区切りをつける事が出来るようになった。
今はロイとは何事もなかったように仕事相手としてやりとりしているし、セイラさんはもちろん何も知らない。
ロイはきっと……いや確実に私の気持ちには気づいていたと思う。でもセイラさんの話を聞いてどうしようも無いことなんだと納得するしかなかった。
エリアスは魔法省で忙しくしながらも、休みの日は出来る限り、私を心配して屋敷を訪れた。時には何処かへ遊びに連れ出してくれる事もあった。
本当に何も聞いてこなかったが、エリアスはきっと何かを察しているのだと思う。
☆
三年になり生徒会を引退した私に、新しい出会いが二つあった。
「お嬢様。少しよろしいでしょうか」
沢山の道具が置いてあるその部屋はハワード公爵家に作られた研究室。十歳の頃私のわがままで作られたここで魔法薬を調合中だった私は、扉をノックする音とその声に、手を止めた。
「……どうかした?」
「ええ。それが」
そう言いづらそうに言うその人は、私付きの侍女の一人であるリサだ。
「……門の方で少し問題が」
「……それ、私が行って役に立てるの?」
ハワードの屋敷の入口の門で問題が起きたと聞き、門番もいるのに、どうして私なのかと聞いたが、説明しにくいらしく、とにかく行けばわかると言われた。
門に着くと、ハワード公爵家のタウンハウスで門番を務めてくれているアーロンが、意識を失っている一人の子供を抱えていた。
「……ねえリサ、全然わからないんだけど」
そう言いながら子供の身体を診ると、特に悪い所はなく、恐らく何日も食べてなかったのだろう。痩せ細り小さかった。七歳か八歳ぐらいだろうか。
「……お嬢様、申し訳ありません。実はこのガキ、一ヶ月も前からお嬢様に会わせろって毎日ここに来てたんです。俺も最初は相手にしていなかったんですが……」
と少し言葉遣いの悪いアーロンは話し始めた。
この子は、子供ながらに物凄く口がたつらしく、毎日やり取りを繰り返すうちになにやら愛着が湧いてしまったという。
痩せたその子供にときどきお菓子をあげたり、お昼をわけてあげたりしていたらしい。
だけど、ハワード公爵家の令嬢である私に、身元もわからない相手をおいそれと通す訳にもいかず、断り続けていたらしい。
そしてしばらく姿を現さなくなったと思ったら、急にこうして現れ、『ルーシー様に会わせて下さい』といつものように言ったのを最後に、倒れてしまったらしい。それで、もう仕方ないと同情心からついに私に話が通ったみたいだ。
私はすぐに教えてくれればいいのに、と思ったがそれが彼の仕事であるし、そもそも倒れたからといって伝えられることなど、他の家ではありえないのだと思い出した。
「この子栄養失調だわ。とりあえず客間に寝かせるわ。リサ、消化に良い食べ物を用意しておいてくれる?」
「かしこまりました」
「……お嬢様、いいんです、か? お嬢様に伝えて頂く様に頼んだ俺が言うのもなんですが……」
アーロンは申し訳なさそうに言うが、倒れている子供を放置出来るなど、前世のハワード公爵家の私なら有り得たが、サリバンに拾われた記憶のある私はそんな事は出来ない。それに。
「この子ね、栄養失調でかなり魔力が弱ってるけど、立派な魔法使いよ。たぶん、魔法薬師の弟子入りに来てたんじゃないかな」
「そうだったんですか。こいつ会わせろしか言わないし、俺も魔法は苦手なんで……」
「ええ、わかってる。大丈夫、すぐに意識を取り戻すわ」
心配そうにするアーロンには仕事に戻ってもらい、その小さな子供を客間に寝かせた。
薄汚れていて分かりづらかったが、その子が女の子だということがわかる。
魔法使いは魔力が多ければ多いほど、個人差があれど、普通の人間よりもしばらく飲まず食わずでも生きる事は可能だ。この子は多分、相当に魔力が多いんだろう。この身体の細さを見るに、長い間食べていないのではないだろうか。
児童施設も存在するこの王国で、何故こんな事が起きているのか不思議だった。少女の身体を濡れタオルで拭っていると、目を覚ました。
「うっ……あれわたしどうして……」
「ハワードの屋敷の前で倒れたの」
「……まさか、あなたがルーシー様でしょうか?」
小さいのにしっかりとした言葉で喋り、すぐに理解したところをみると、頭のいい子なんだろう。水を渡すと、お礼を言ってごくごくと一気に飲み干した。
「ええ、そうよ。一ヶ月も通ってくれてたんだってね」
「そうなんです。実は優しいけど、あの門番すごく頑固で」
「……そう言わないであげてよ。アーロンも私に会わせてあげたかったんだけど、彼の立場では難しいの。それでもこうして会えたのは、アーロンのおかげよ?」
その門番の名前がアーロンだと今知ったらしい少女は「……そう、だったのですね」と少し反省したような態度だった。
うん、とても素直である。
「お嬢様。お持ちしました」
リサがやってきて、パン粥とホットミルクを置いた。
「まずはこれを食べて」
「……いいのですか?」
「その為に用意してもらったの。あなたいつから食べてないの」
「ありがとう、ございます……頂きます。最後にいつ食べたのかはもう忘れました。だけど、わたしは魔力が多いので食べなくても大丈夫なんです」
「……魔力が多くてもずっと食べなくても大丈夫な訳ないじゃない……。とにかく食べなさい」
同情されたくないのか、少女はそんな事を言う。小さな手でスプーンを持つと、やはりお腹が空いてたのか勢いよく食べ始めた。
「名前は?」
「アルトです。アルト・オルティスです」
「アルトね。私はルーシー・ハワードよ」
あっという間に食べ終わったアルトは、ベッドから降りて椅子に座る私に、膝を突いて頭を下げた。
「私は平民です。家族や家もありませんが、簡単な魔法なら使えますし、魔力も多いです。自分で学びましたが文字の読み書きも出来ます。必ずお役に立ってみせます。……ですのでどうか私を弟子にしてください」
「いいわよ」
「文句は絶対に言いません。なんでもしますし、失礼のないように致します。わたし自身ではこれ以上何も出来なくて、家もお金もないわたしは学園にも通えません。同情心でもかまいません、どうか、どう、か……え?」
「うん、弟子にする」
「……は?え、え? ええ!? いいんですか!?」
そんな簡単に弟子になれるとは思っていなかったらしいアルトは目を大きくして驚いた。
「あなた、魔力もすごいし頭もよさそうだからね。弟子を取ろうとも思ってもいたし。逆にどうして私なのか疑問だけど」
「……新種の病が流行った時、わたしはルーシー様が無償で配った特効薬で助かりました。貴族なのにそんな事する人いるんだって。すごく優しい人で、もしかしたら、わたしみたいな平民の子供でも弟子にしてくれるのではないかって思ったんです」
ものすごく私を良い風に言ってくれたアルトは、藁にも縋る思いだったらしい。女手一つで育ててくれたお母様はアルトが物心ついてすぐに過労で倒れそのまま亡くなってしまい、隣に住むよく可愛がってくれたらしいお婆さんが引き取ってくれたのだと言った。
「……わたしは、記憶は少ししかないですけど母にとても大切にしてもらいました。ばあちゃんも他人のわたしを育ててくれて、私の事を立派な子になるって優しく言ってくれました。そんな余裕なかった筈なのに、お金も遺してくれました」
栄養失調故に幼く見えたが、アルトは今年十歳になるらしい。二年前にお婆さんはお迎えがきたと、声を震わせて言った。
遺して貰ったお金も尽きて、家賃が払えなくなり逃げるように家を出たと。
「どうして施設に行かなかったの」
「そういう施設があるなんて知らなかったんです。ずっとその日食べるので必死で思い至る事もありませんでした。家がないのに慣れて来た頃に、知りました。……わたしは昔から遊びに誘う子達を断って図書館で魔法や他の勉強ばかりしていたから、変わり者だってよく近所の子にいじめられていました。気にしてなかったですけど、馴染めないんじゃないかって今更だって思って……」
行かなかったんです…と小さく言ったアルトは賢いとはいえ、当時八歳だ。一文無しで放り出されて冷静でいられるはずがない。
十八歳だった前世の私でもどうすればいいか分からなかったし、サリバンに拾われていなかったら死んでいただろう。よくその歳で二年間も一人で生きてこられたと驚いてしまう。
「少しですけど魔法が使えますから、人のお手伝いをして食料やお金を貰いました。そんなわたしを心配してくれた人に、施設の事を聞いたんです」
「……よく一人でがんばったわね。弟子にするのはいいけど、条件がある」
「……条件、ですか? 」
「うん。それが出来ないなら弟子にはしない」
「わ、わたしに出来ることであればなんでもしますっ!」
「よく言ったわ」
「…そ…れで、どんな条件です……?」
不安そうだけれど気合いに満ちた表情のアルトに、私はズバっと効果音がつきそうな勢いで指を指した。
「ここに住みなさい!でないと弟子にはしない!」
私がそう大きな声で言うと、アルトは訳がわかっていないらしく呆けた顔でこちらを見る。
「あの……仰っている意味が……わたしが、ハワード公爵家に住むと聞こえたのですが……?」
「その通りよ。アルトは家がないんでしょ?丁度いいじゃない」
「いや、そんな簡単に決められる事ではありませんよね? しかも私は平民ですし」
「アルトは知らないかもしれないけどね、この家の人はみーんな私に甘い! 私の一存で決められる事の方が多いのよ。あと平民とか関係ないし、あなたはこれから魔法薬師ルーシー・ハワードの弟子よ! 誰も何にも言わないわ」
そうして困惑するアルト・オルティスにほぼ強制的に承諾させたのだった。
☆
アルト・オルティスという十歳の弟子を取ってから、ふた月ほど経過した。
実は魔法薬がかなり売れていて、追いつかなくなってきた私は、助手がほしかったのだ。だから弟子をとって私好みに育てようかと思ったのだ。一応門外不出のレシピなので、完成された魔法薬師は雇えない。
そんな所に素晴らしいタイミングで弟子入りを申し込んできたアルト。深い紫色の髪に、深い赤色の瞳。お風呂に入って汚れを落としたアルトはサラりとした、綺麗な顔をしていた。
そして、物凄く頭がよかった。飲み込みは早いし、一度説明した事は聞いてこない。自分で勉強もしているらしく、努力も怠らないという、なんとも手の掛からない優秀すぎる弟子だった。
それに、賢くて愛想のいいアルトは人たらしですかというほどこの屋敷の人間達を虜にしていた。なんとお父様やセドリックお兄様にまで可愛がられていた。
「どうしたのですかお師匠様。手が止まっていますよ」
魔法薬の調合中だった私はそんな事を考えていたら手が止まってしまっていたらしい。
「あらいけない。優秀すぎる小さな見習い魔法薬師を思い出していたら手が止まってしまったの」
私の言葉に素直に照れくさそうに笑うアルトは、本当に可愛い。可愛くて賢くて素直で魔法の才能もあるとかもうなんなの。
とんでもなく運のない私に、いよいよ運が向いてきたのだろうか。
「そういえばアルト、後輩が出来るかもしれないよ?」
「……え?」
私の言葉にすこしショックを受けた顔をしたアルト。
「……どうしたの?嫌だった? でも会ってみてから決めるから決定事項ではないのよ」
「……申し訳ありませんでしたお師匠様。少し嫉妬してしまいました。お師匠様はわたしだけのお師匠様ではないのに、生意気な事を思ってしまいました」
もうその言葉にたまらずアルトを抱きしめる。
「ねえなんでそんな可愛いの。私を悶え殺す気なの? そうなの?」
「お、お師匠様なにを仰っているのかわかりません……」
「この天然人たらしめっ」
「お師匠様が変になってしまった……」
アルトは自覚はなく素でああいうことを言っているので、度々こうなる私の言葉の意味がわからないらしい。
「ウッドワード伯爵家のご子息らしいんだけど、アルトと同い年なんだって。すごく魔力が多い子らしくて、アルトにもいい刺激になるかと思ってお父様のツテで探して頂いたの」
アルトの為にもう一人同じぐらいの歳の弟子がほしくてお父様に相談したところ可愛いアルトの為と言って光の速さで探してきた。
「……ウェントワース様がわざわざ……」
「そうなの、アルトの為にね。明日この屋敷に来て頂く事になっているからアルトも同席してほしいの」
「わかりました」
「もしアルトが合わないなって思ったら教えてね」
「……はい」
まあアルトがそんな事を言えないのはわかっているので、アルトの反応を見て決めようと思う。
お父様の話では、ウッドワード伯爵家のご子息だが婚外子らしく、実母は平民の方で、その子が五歳の頃、お亡くなりなってそれと同時に引き取られたと、少し訳ありらしい。
まあ私は人間性がまともであればそんな事は気にしないが。継母とやってくるというその子はどんな子だろうか。
☆
翌日。
「高名なハワード公爵家のご令嬢であり有名な魔法薬師であるルーシー様のお弟子にこの子がなれればとっても鼻が高いですわ!こんな子を引き取った甲斐がありましたわ」
まだ弟子にするとは言っていないのに、もうその気になっているらしい派手なドレスを着たこの人は、ウッドワード伯爵夫人で。
「この子、こんな見た目ですけれど、魔力だけは化け物ですの」
こんな見た目とは、ウッドワード伯爵家のご子息である、ルイ・ウッドワード。彼はアルビノだった。
髪や肌、まつ毛に至るまで真っ白だ。なんの感情もない無表情なその顔は恐ろしい程に整っており、それが余計不気味なのだと、ウッドワード伯爵夫人は言った。
このクソババ……ごほん。この人さっきから黙って聞いていれば何という事を言うのだろう。自分の旦那の浮気相手の子供だからといってそんな言葉をこんな小さい子によくも目の前で言える。
……前世のルーシー・ハワードもこうだったのかな、と思うとさらにげんなりする。
「……弟子にする条件として、ここに住んで貰う事になりますけどよろしくて?」
「まあ!なんて事! このハワード公爵家にこの子が! 願ってもないですわ!」
「ええでは決まりです。お帰りはあちらです」
能面のような顔になっているだろう私は、自分でも驚く程冷たい声が出た。
「ええ! ではよろしくお願い申し上げますわ! ……じゃあねルイ。くれぐれも失礼のないように」
私の態度に気づくことなく、最後にルイにそう言い残し、満足気に帰っていった。塩を撒け塩を。
「ルイ君。そういう事になったけど、あなたは魔法薬師になりたいの?」
「……お母様がそう仰ったので」
「……うん? という事はあなたの意思ではないの? 本当の事を言ってもいいんだよ。なりたくなければ私からウッドワード伯爵家に説明しておくから、お家に帰っても大丈夫よ。ごめんね、あなたのお母様に少し腹が立って強引に決めちゃったの」
腹が立ったと正直に言った私に、まったく変わることのない表情のまま黙り込んでしまった。逆にずっと黙って私の隣にいたアルトが言った。
「私も見習いで弟子になったばかりだけど、お師匠様の弟子として本気で魔法薬師を目指しているの。だからあなたの意思ではなくここに来たというなら帰ってください。魔法薬はちょっとでも手順を間違えると毒になったりする物もある。中途半端な意志の人が扱えるものじゃない」
あまりきつい事は言わないアルトがはっきりとそんな事を言うものだから驚いた。だけどすごく真剣な顔で、その本気さが伝わる。そんな風に思ってくれていたんだと嬉しくもなる。
「……わかりません。僕に意思はいらないと言われているので」
「……どういうこと?」
「そう言われ育ちました。喋るのも感情を持つ必要もないと、言われた通りにしないといけないと」
「……は?」
私とアルトはその言葉に衝撃を受ける。
「……他に何か言われている事はある?」
「お前は価値のない不要な存在だから余計な事はするなと」
信じられないその言葉に、まさかと思った。
「ねえルイくん。……あなたどこか痛い所はある?」
「痛いは言ってはいけない決まりです」
私は思わず目を瞑ってため息を吐いた。
「変な意味じゃないよ、ルイくん上の服脱いでくれないかな?」
私のその言葉に、着ていた余所行きであろう服を無言で脱いでいくルイ。
「……あなた……虐待されていたのね」
目を背けたくなるほど、ルイの身体は傷だらけだった。
あのクソババアは私の抹殺リストに名前が載った。
☆
「ルイ、これはね凄く貴重な薬草だから取り扱いは気をつけてね」
「うん」
厳しい事を言っていたアルトだったがハワード公爵家にルイがやって来てひと月。アルトが率先してルイの世話を焼いていた。
ルイの話を聞いたあの日の夜、アルトが部屋で一人泣いているのを聞いた。
アルトも苦労してきた子なのだ。家はあるけど信じられない育て方をされてきた同い年のルイを他人だとは思えないのだろう。
ルイは本当に喋らなくて、表情も変わることがないが、アルトや私に心を少しずつ開いてくれていると思う。
ルイの身体には、切り傷、火傷痕、痣など無数の傷があった。アルトはショックで声が出ないようだった。私はその身体を見て、前世の私の身体を思い出した。私も相当酷かったが、正直それ以上だった。
もちろん治癒魔法で傷跡は消えたが、心の傷は一生消えないだろう。ちっとも悲しそうにしないルイが可哀想で、涙を我慢するのに必死だった。
「ルイそろそろダンスのレッスンの時間だよ。お師匠様、行って参りますね」
「ええ、二人とも頑張ってね」
五歳からウッドワード伯爵家に引き取られているというのに、ルイは貴族としての教育は一切受けていないし、勉強も文字の読み書きが出来るだけで何も教わっていなかった。
なので、アルトと共に家庭教師を雇い、教育を受けて貰うことにした。
アルトは勉強に一切問題ないし、貴族としての教育は受ける必要はないが、何も言わないルイが一人だと心配なので、アルトに協力してもらった。
知っていても無駄にはならないし、いずれ行事ごとの多いアスター王立魔法学園に入れるつもりなので、ダンスなんかは役に立つだろう。まだ十歳の二人に学園の事は言ってはいないが。
ルイは、はじめの頃はじっと、私が魔法薬を調合し、そのサポートをするアルトを見ているだけだったけど、『僕も弟子にして下さい。二人の役に立ちたい』と自ら初めて発言した時は涙が出そうになった。
そんなルイは、正直アルトに負けないぐらい頭がよかった。
私が教えた事をアルトがルイに教えているのだが、ぐんぐん吸収するルイに、アルトは教えがいがあるのか、楽しそうに教えている。
……アルトよ。お師匠様の気持ちがわかったかい?
そんなこんなで、とても優秀で可愛い弟子を二人も獲得出来た私なのだった。




