9話目! スライム目線
人は恐ろしい
ただ僕らは葉っぱを食べるだけ
人は恐ろしい
僕らをすぐに殺す
人は恐ろしい
殺されないように指示されたはっぱを食べる
僕らは弱い
攻撃手段がない
僕らは軽い
落ちたとしても痛くない
僕らは小さい
僕らは弱い
僕らが憧れるのは強い存在
僕らだって強くなれる
弱い期間が長いだけ
僕らの幼少期は50年
10年生きれば賢くなれる
20年生きれば葉っぱを魔力に変換できる
30年生きれば葉っぱ以外も消化できる
40年生きれば強くなれる
50年生きれば見た目が変わる
運がよくないと10年は生きられない
強い存在に守られないと20年は生きられない
30年生きるには魔法を身に着けないと溢れて死んじゃう
40年生きるには僕らが優秀だとアピールしないと生きられない
ここまでくれば50年は生きられる
そして僕らは強くなる
僕はようやく48年
使える魔法は水生成
40年で魔力貯蔵が手に入ってからは使ってない
僕はもうじき強くなる
後2年どこかに隠れてようと思ったときに人を見つけた
魔力とは違う何かを持ってた
僕らが手にできないものを持っていた
そして何より強かった
不思議と恐いと思えなかった
僕は残りの2年とその先をこの人の近くで過ごすことにする
その方がもっと強くなれる気がした