第1話
「まいったな~」
そういって深いため息をこぼしたのは深く闇を感じさせるほどの黒髪黒目の少年だ。
彼は今かなりのピンチに陥っていた…
「うわぁでっけー、ここがさいーたまかー」
「なんだい坊主、お上りさんかい」
そういってスキンヘッドのおじさんに笑われた
そしてにやりとしながらこう告げた
「ようこそ神秘が眠る街へ」
僕はそう告げられ何か興奮のようなものをを覚えた。そうして感慨にふけっていると、へへと笑いながらこれ言ってみたかったんだというおじさんにつられ思わず僕も笑ってしまった。
馬車が檻のような作りの門のところで止まり、門兵が近づいてきた。
「おい坊主、早くでな」
「わかりましたー」
「鑑定!」「うわぁ、びっくりしたー」
彼は、びっくりすると同時に感動を覚えていた、体をのぞき見されるようなぞっとする感覚、そうこれがスキルかと。
この世界にはまぁ世界という概念自体はまだないがこの国、日瀛には少なくともステータスというものがない。あるのは神秘が眠る街さいーたまにしか存在しないものだ。
そのため彼はどこか興奮しながら思う。神秘の鱗片を見た気がしたと。
そんな思考を引き戻されるかのように
「いっていいぞー」と門兵がいい中に入った。その時すさまじい熱気とあたりに響き渡る怒声、圧倒され思った。これが迷宮都市かと最も栄える街かと。なにより驚愕すべきはそう、さいーたまには、人間とは、違う種族がいる。いやむしろさいーたまでは、人間は初心者である証もしくは希少種のどちらかだろう
「じゃあ、坊主元気でな」「はいありがとうございました。」
「まずは、冒険者ギルドに行かなきゃ」
ってどこにあるんだそれと少年は内心かなり焦っていた。あたりをきょろきょろとしていると。
そんな少年を見かねたのか、
妖艶な雰囲気を醸し出す頭に二本の角をはやした女性が近づいてきた、
そしていきなり少年の手を握り言った。
「あら、僕どうしたの?」
「いいっ、いえなんでもな…くないです」
赤面しながらそういうと
「ふふふっ、冒険者ギルドでしょ?」
「なんでわかるんですか?」
「冒険者になりにきたって顔にかいてあるわよ。って冗談はここまでにしてあげてと、ついてきなさい、案内してあげる。」
歩くこと数分
「いい?この何も書いていない真っ白な看板が冒険者ギルドのマークよ」
そういいながらいきなり腕を組みだしその扉へとはいっていった。
えええっ!?と慌てる少年を無視してカウンターに向かっていった。
あれぇ、なんかみられてない?虎の獣人や一本のねじれた角をはやした種族や様々な戦士が彼をにらんでいた
そんな中進みカウンターにつくと「ようこそ、冒険者ギルドへ」と受付のお姉さんが言い。
「由香、登録みたいよ。つれてってあげて」
「リザ久しぶりにこっち顔だしたと思えばまた男の子つれて」
また?と思い首をかしげてると
「じゃあ、えっと…君ついてきて」
「しんやでいいです。御門 神夜です。」
「おっけい、じゃあ神夜君ついてきて」
「ふふふ、あなたはどちらかしらね」小さくそんな言葉が聞こえた気がした。
なんだとおもいながらついていくと部屋中におおきな円がたくさんある儀式を行うような部屋へと案内された。
「じゃあ、まず確認だけどきみ、さいーたまには、14のダンジョンがあるのはしっているね?」
「はい!!神様が分けた14の魂って言われてるものですよね!」
「そうそう。じゃあ、もうひとつこの街がなぜたくさんの種族がいるか知っているかい?」
「えっと、神様が与えた力だとか」
「うーん、間違ってはないんだけどね。ステイタスって言うそれぞれ自分の神様が与えてくれるものがあるんだけどそれは知ってる?」
「はい、それがないと人はスキルをおぼえられないとか。」
「そう、でね、そのステイタスってゆうちからは、人それぞれなんだけど例外なく生身すなわち今の肉体では耐えられる力ではなくて、もし生身に刻めば人は消滅するの。」
「消滅…」
「そんな落ち込まない。そこで種族の話に戻るけど実は転生することによってステイタスってのをその人の魂に刻み込めるのよ、けどこの転生先は神のみぞ知るってとこね。」
「ちょっと壮大すぎて…」
「まぁ、気持ちはわかるわ。ちなみに一度転生したらもう変えられることはできないからね。」
「え、じゃあもし変な種族になったら」
不安げに告げると
「それは、運が悪かったと思いなさい」
「そんなぁー」
そんな軽い返しに、さらに不安になっていると
「じゃあ、一通り説明したわね。では、いってらっしゃーい」
そう笑いながら由香さんは扉を閉め部屋の円ののようなものが光だし
僕の視界はブラックアウトした。