ちなみに愛知の特産品は電照菊です
ただいま
「花丸くん。ゾウという動物はとても頭がいいらしいそうよ。私、ペットを飼うならゾウがいいわ」
隣でアラブの富豪みたいなことを言っている美少女からは、まるで天使みたいな匂いがしてくる。実際俺は天使に会った事なんてないから、当然天使みたいな匂いなんて言っても、それは想像でしかないわけだが、天使みたいな匂いなんだからそういうより仕方あるまい。
そして何が俺の心を一番ざわつかせるかというと、彼女から香ってくる匂いは柔軟剤によるもので、それを選んだのがこの俺であるという点。
……。
ちょっと待って。一回前頭葉をクールダウンさせるから。
よし、深呼吸だ。
すぅ、……あ、いい匂い。
何だこれは? 天使の匂いか?!
いや、落ち着け俺。ふりだしにもどってるぞ。
えっと、何の話だっけ?
……あ、ゾウか。はいはい。
かつて日ノ本には、求愛してきた野郎どもに無理難題を課して、尽くはねのけ、帝の寵愛さえ拒んだ姫がいたらしいが、それに比べれば、この娘の願いは些細なものであり、彼女の笑顔のためとあらば、ゾウを飼うことぐらい造作ないことである。実際世界にはゾウを飼っているものもいるだろうし、やってやれないことはない。むしろやるべき。
俺はニマニマした顔を隠そうともせず、彼女の方を向いた。匂いも然ることながら、その容姿は世界の美をそこに集約したかのような玲瓏さを持ち、世界は彼女の美しさをただ飾るためだけにあるかのようにすら感じられる。彼女を前にして、身ををやつさない男を探すほうが、いかなる科学的難題よりも難しいであろうことは、論を俟たない。理屈や論理ではない。絶対的真実として、そこにあるのだ。これこそ人類七百万年の歴史が誇る叡智の結晶ではないだろうか?
今日の橘は動物園に行くとあってか、いつもしているようなフェミニンスタイルではなく、白いシャツにデニムサロペットというややボーイッシュな出で立ちをしていた。長い髪はまとめられ、帽子の後ろからお団子がポロンと顔を出している。帽子はというと、古い洋画に出てくる新聞売りが被ってそうなやつだ。こんもりと膨らんだシルエットが抜群の小顔効果を発揮している。……まあ、もとから小さいんだけども。
橘には女子女子した格好が似合っていると思い込んでいたのだが、こういうのもいけるらしい。ごちそうさまでした。
先程の話なのだが、駅で集合したとき、余りの可愛さについ写真を取りたくなってスマホでパシャリとしたら
「会うなり唐突に写真を取るのやめてくれる? 肖像権侵害で訴えるわよ。というか通報されるわよ。若い女の子を盗撮している犯罪者にしか見えないからやめなさい」
と怒られたところである。怒った顔も可愛かったので、デートの際は毎回やることに閣議決定した。
要するに橘美幸は可愛い。
可愛いは正義。
橘美幸は正義である。
橘教の信義、というかこの世界の理を唱えたところで、車掌のアナウンスが入った。あと二駅で目的地の動物園に着く。
「ゾウの餌って藁でいいのか?」
アナウンスが終わってから俺は橘に話しかけた。
「日本の動物園では干し草の他に、野菜や果物なども与えているそうよ」
「ほう。……ゾウというのは、体重はどれくらいなんだ?」
食料の量はおおよそ体重に比例するだろう。ゾウを飼うなら一日に必要な餌のことも考えなければならない。
「……確か、アフリカゾウは四トンから七トン、アジアゾウは三トンから四トンだったかしら」
……。橘さんがゾウの体重を暗記していることは置いといて、俺はゾウの重さに驚いた。
一トンは千キログラムだろ。すると五トンなら俺の百倍だから、単純に考えると一日に必要なのは二十万キロカロリーか。りんご換算すると、一個大体三百グラム、百五十キロカロリーだから、千個、三百キログラムくらいだな。うん、無理。
「……ゾウはちょっと難しいかもな。餌の量が尋常じゃない。りんご換算すると一日千個だぞ、千個」
俺がそう言ったら橘はムッと頬を膨らませた。
「そんなの分かってるわよ。ただ言ってみただけじゃない」
それからぷいとそっぽを向いてしまった。
「おい、橘」
声を掛けても、彼女はこちらを見ようともしない。
えぇ、怒っちゃったの?
「……悪かったよ。ごめん」
すぐに謝ったのだが、橘はそっぽを向いたまま
「いや。意地悪言う花丸くんなんて嫌い」
とすっかりいじけてしまっている。
「だからごめんて。お詫びに何か買ってやるから、許してくれよ」
と言えば
「何も要らないわよ」
とピシャリと言われた。
「……じゃあ、どうしたら許してくれるんだ?」
俺がおずおずとそう尋ねてみれば、橘は小さな声で
「……写真」
と答えた。
「写真? 写真がどうした」
俺が聞き返せば
「だから写真よ。動物園で写真を撮りたいの」
やはり彼女はこちらに顔を向けてはくれなかったが、耳まで顔を真っ赤にしてそう答えた。
「……写真って、もしかして二人でってことか?」
「いちいちそんなこと言わせないでくれる?」
ようやく彼女はこちらを向き、ほとんど涙目になった目で軽く俺のことを睨んだ。
…………。
なんなのだ、この可愛い生き物は。
「……いや、それくらいなら全く問題ないけど」
むしろ俺としても歓迎です。
俺が悩殺されかけてモゴモゴと返答したら
「何で、顔を赤くしてるのよ」
と詰ってくる。が、言っている当人の顔が真っ赤だ。
「いや、お前こそ顔赤いぞ」
俺がそう言ったら、ぱっと彼女は手を頬にやり
「違うの。これは……そう、クーラーの効きが悪いせいよ」
「そうか。奇遇だな、俺もクーラーの効きが悪いせいだ」
俺達がそんな不毛なやり取りをしていたら
「ほんと、この車両だけやけにお熱いなあ」
と電車にいた知らぬ誰かがぼやくように言った。
周りでクスクスと忍び笑いが漏れたが、その理由は深く考えないことにした。
*
さて、地下鉄を降り、地上に出てから、駅の出口の前にある東山動植物園の入場門へと向かう。すぐにポップなキャラクターで彩られたゲートが目に写った。あのひょうたん型をしたキャラクターはこの動物園のマスコットなのだろう。サイトやパンフレットにも描かれてあった。あのようなゲートは数年前には無かったと思うが、入り口がきれいなのに越したことはない。
入場門横の券売り場に向かい、二人分のチケットを買おうとしたところ、
「一人分だけでいいわよ」
と橘に袖を引かれた。
この期にに及んで「あなた、私が見学し終えるまで外で待ってなさいな」という忠犬プレイでもしようというのかと思ったら、
「ほら、年パスあるから」
と手に持った動物園の年間パスポートを見せてきた。
「……橘さん、ここに来るの今年で何回目?」
「……六回目かしら?」
「えぇ」
ではなぜわざわざ初めてのデートでここを選んだ? あくまで主導権を譲らない気か。積極的に来たと思ったらそういうことか。初っ端から難易度上げ過ぎでは?
というか一人で動物園とか橘さんも大概ボッチプレイ極めすぎてで涙がちょちょぎれる。ナンパ師に引っ掛けられるのが心配だから、今度からボディガードに立候補しようかな。
そんな感じで俺が驚愕の面持ちを浮かべていれば
「……違うわよ。別に下見したとかそういう訳じゃないから。散歩がてらよく来るだけだから。勘違いしないで」
と言われた。流石に五回も下見なんてしないでしょ。それくらい分かってますって。
「じゃあ、行くわよ。まずは入って右手にサイがいるわ」
すっかり園内マップが頭に入っているらしい橘さんはるんるんでつき進んで行った。
その後ろ姿を見て、彼女のホームとも言えるこの場所で、俺は果たして良い結果が残せるのだろうか、と思うのだった。
*
入園してからというもの、もう今年に入って六回目だというのに、橘さんはいつにもましてはしゃいでいるように見えた。俺自身動物は好きな方であるのだが、彼女はそれ以上に生き物を観察するのが好きなのだ。そうでなきゃペットに豚は選ぶまい。
「バクって可愛いわよね。目がクリっとしてて」
「おう、そうだな」
「鼻の長い豚みたいだし」
「それは豚が可愛いってことかな?」
「でも、どちらかというと馬の仲間らしいわよ」
「ほーん」
「あ、ゾウはあっちよ。ちょうど餌やりの時間ね」
「あ、待って」
「私、ゾウの可愛いところって、大きな体なのに、あの優しそうな眼をもっていることに集約されると思うの」
「やっぱ、目は大事だよな」
「ねえ、花丸君。知ってる?」
「なになに?」
「ゾウって世界に何種類いると思う?」
「……アフリカゾウとアジアゾウの二種類じゃないのか?」
「それは一番大きな分類ね。例えばだけど、インドネシアにもゾウっているのよ」
「インドネシアって島だよな」
「そう。特にボルネオ島にいるボルネオゾウは世界最小のゾウともいわれているわ」
「はーん」
「ゾウはネパールとか中国にもいるのだけど、日本にはいないのよね。残念」
「絶滅したからだろ。ナウマンゾウだっけ?」
「そうなの。現生のゾウはほとんど赤道から三十度くらいの間にしかいないのよ」
橘の悲しそうな表情に呼応して、ゾウも小さく鼻を鳴らした。
「あ、そうだ。写真を撮るんだったわ。ほら寄って」
橘はすっとポケットからスマホを取り出し、カメラを起動させ構えた。俺は言われるまま、慌ててカメラに収まった。彼女はすっと何事もなかったかのように離れたのだが、俺は恥ずかしさがワンテンポ遅れてやってきた。
「じゃ、次行きましょうか」
「お、おう」
確かに写真撮りたいって言ってたけど、こんなあっさり撮っちゃうんだ。ていうか、微妙に肩が触れてたんだけど。あと、いいにおいするし。やばい。なんかやばい。
その後もずっとこんな感じで、橘は堰を切ったように楽しく動物の事をしゃべり続け、いろんなところでパシャパシャと写真を撮った。
はしゃぎっぱなしの彼女を見ながら、娘を持ったらこんな感じなのだろうかと、俺は始終和やかな気持ちに……
って、駄目じゃん! 完全に向こうのペースに乗せられてしまっている。
入園してから二時間近く経過したが、まだ入場門の見えるところにいる。このペースだと閉園までに見終わらないぞ。いや、別にそれ自体は構わないのだが、これだとデート中に俺の一挙手一投足を監視しているであろう橘を満足させられない。策を講じる必要がある。
ペンギンコーナーを過ぎて階段を上ったところで池を見つけた。ボート乗り場が対岸にあり、何人かが並んでいるのがみえた。
俺はいい考えが浮かんだので、橘に
「なあ、ボート乗らん?」
と提案した。
しかし彼女は口をへの字に曲げた。
「えぇ、何その明らかに嫌そうな顔。何、そんなに俺の近くに座るのが嫌だった?」
そう言ったら橘は口を尖らせて
「……あなただって知っているでしょう。……例の噂」
彼女が何を言っているのかすぐに察しがついた。橘は「東山のボートに乗ったカップルは別れる」という都市伝説を気にしているのだ。いつの日か部活でそんな相談を受けたのを覚えている。
しかしながら、そのときはただの噂だと一蹴したはずだ。他でもない橘自身が。
「……いや、だって、あれはお前だって、ただの噂だって否定してたじゃないか。なんだっけ、大概のカップルは別れるから、乗っても乗らなくても結果は変わらないとか何とか。……てか、それは、俺とずっと一緒に居たいっていう遠回しなアピール? もとき照れちゃうな」
「違うから。大体! ……まだカップルじゃないし。仮にカップルだとしても、どうせ別れるだろうし。一応保険で言ってみただけっていうか、そもそもあんな恥ずかしい乗り物に乗れるわけないじゃない」
「……ふーん」
俺が必死に言い訳をする橘をニヤニヤ見ていたら、彼女は睨んできた。
「何よ?」
「別に」
「ほら行くわよ」
橘はつかつかと足音を立てて、その場から離れていった。
さすがに攻めすぎたらしい。でも、想像以上に可愛い反応が得られたので良しとしよう。
*
俺の意を決した作戦も失敗に終わり(ある意味成功してたけど)、昼食を取ることになった。
俺はどこか適当に店でも入って、と思っていたのだが、爬虫類館の近くにあった休憩所のところで、橘が鞄から弁当を取り出し俺に渡してきた。
「……え、なにこれ?」
「見てわからないの? お弁当よ」
「いや、それは分かるけど。作ってくれたん?」
「だから、見ればわかるでしょう」
「……」
え、みゆきたんマジ天使。
「何、間抜けな顔をしているのかしら」
という彼女は、若干頬を赤く染めている。どうしよう。俺の中のみゆきたんポイントがすでにカンストしそうなんだけど、どうしよう。
「……めっちゃ嬉しい。今日何時起き?」
「ご……別に、いつも通りだけど。弁当なんていつも作っているし、出来合いのものでそんな大したものじゃないわ」
「いや、ありがたい。全身全霊を以て食べさせていただきます」
「別に好きにして」
ちなみに今の彼女の一連の発言を日本語訳すると「五時に早起きして作ったんだよ! いつも弁当は作ってるけど今日は頑張ったんだ! 前の晩から仕込んでたの。おいしく食べて欲しいな」という感じになるはずだから、俺はとりあえずキュン死しといた。
*
彼女の料理がおいしかったのは言うに及ばないことだったが、俺の反応が気になるのかきょろきょろと食事中の俺の顔を伺う彼女の表情がまた最高のスパイスとなった。
世界で一番おいしい弁当で腹を満たしたところで、午前中から動き続けてきたせいか疲れが少し出てきて、梅雨晴れの陽気も相まって、とろんという眠気を感じていた。
ぼんやりとした頭で東山の敷地に広がる森の向こうを眺めて
「そういえば、名大ってこの近くだよな。あそこ入ったら二人で毎日来れるな」
と言いつつ、ゆっくり大学らしき建物がないか探してみた。
だが俺がそう言ったらなぜか橘の表情が少し曇ったように見えた。
「……どした?」
舌でも噛んだのだろうか? 痛いよな、舌噛むと。俺も食事中にテレビに向かって喋ろうとしてよくやる。
呼びかけると橘はすぐにハッとして
「……そのときまで付き合いが続いていると確信しているあなたにびっくりなのだけれど」
と言った。
どうやら名大に入れるかどうか心配ってことらしい。橘は文系でトップクラスの成績なのに。
だから俺は
「おいおい。お前の成績なら名大くらい余裕だろ」
と笑いかけた。
「……そういうことじゃないし。……あなたが別なところに行く可能性のほうが大きいでしょう。 ……弘前とか」
「まさかの本州最北端?! 何? そんなに近くにいて欲しくないの?」
びっくりして眠気も飛んじゃったよ、もとき。
「津軽海峡を超えなかった優しさに感謝してほしいくらいだけれど」
橘はきょとんとした顔でそう言った。
「そこまで行ったら海を渡ろうが渡るまいが大差ないと思うけど。愛媛とかの方がよっぽど近いぞなもし」
「……確かに無鉄砲なあなたには松山で天ぷら蕎麦でも食べている方が似合いそうね」
「おい。他県ディスるのやめろ? あと天ぷら蕎麦は別に松山名物じゃないからね?」
「そうなの? じゃあ何が有名なの?」
「……とりあえず温州みかんだろ。あと伊予国というだけあって、伊予柑は他県の追随を許さないな。あとレモンも有名だし、デコポンも採れるし、ポンカンも多いな」
「……全部柑橘類じゃない」
「……あと温泉が有名かな。四国は東西に中央構造線っていう断層帯が貫いているんだが、その影響でマグマ溜まりがあって温泉が湧くんだ。松山平野の至るところに温泉があるわけだが、なんと言っても湯上がり処で飲むポンジュースは格別だな」
「……結局柑橘類じゃない」
「……」
閑話休題。
「とにかく、あなたのこと考えると動悸がするから、なるべく遠くにいてほしいの」
「えぇ、それ大丈夫なん? 救心どっかで買う?」
「病気で重要なのは対症療法より原因を取り去ることよ。この場合の原因は紛れもなくあなただから」
「ぴえん」
「それにほら、よく言うじゃない。『ふるさとは遠きにありて思うもの』って。あなたも遠くに行けば故郷のことを大事に思うようになるわ」
「俺ほど地元大好きなやつもいないと思うけどな。何なら休日は家から一歩も出ないし」
「あなたのそれはただの出不精でしょう」
言い込められた俺は苦笑いした。
「安曇も名大志望だし、みんなで入ったらまたつるめると思ったんだがなぁ」
「そんなこと言って、あなたは私情というか感情で進路を選ぶ人でもないのに」
と橘は若干曇った顔で静かに答えた。
「……まあ、そうなんだけど」
話はそれてしまったが、多分彼女はこういうことが言いたいのだ。
友情や恋慕と、進路の話は別物。
そして彼女が指摘したように、俺だってそのことはよく分かっているつもりでいる。
だがそれでも、俺はこの時間が大切で、かけがえがないと思ったからこそ、この選択をしたのだ。そのことを悔いてはいない。時間が少ないからといって、それをないがしろにするなんてことはしたくない。この選択があるからこそ、これからやってくる選択のときも自分に納得できる結論を出せるとも思う。
それに少々距離や時間が離れたところですべて忘れてしまえるほど、俺も諦めがいい男じゃないわけだが。
*
お試しデートとか言われていたのに、すっかり満喫してしまって心地よい疲れに包まれたことを笑いながら、帰宅した。
家のドアを開け、ソファに深く座り込み満足感を込めて、深く息を吐いた。
橘に着実に有効打を打ち続けられ、メロメロになっていた俺だったが、気力を振り絞って「今日のベストオブ橘」を決定しようと幸せな記憶をたどって、にやにやしていたらガチャリと扉が開いたので、さっと真顔に戻った。
「あ、お兄ちゃん。お帰り。デートどうだった」
「……別に」
「別にって、お兄ちゃん。初デートでしょ? 何なの別にって?」
穂波は呆れたような顔をしたが、別に今日あったことを逐一報告しても仕方ないだろう。「今日のベストオブ橘」を決めるところなんだから、早く自分の部屋に戻りなさい。
と心の中で思っていたら
「……あのさ、帰ってきてそうそう悪いんだけど」
「なんだ?」
どうやら今日の事をからかいに降りてきたという訳じゃないらしい。さすがにうちの妹もそこまで暇ではないか。
いったい何の用事だろうかと考えていたところ、
「……ちょっと相談乗ってもらっていい?」
と真顔、それもやや硬い表情になって穂波は俺に言った。
作者「こいつら何イチャついとんねん」
萌菜「あんたが書いたんだろ。というか、私はいつ出てくるの?」
作者「君、今大阪いるじゃん」
萌菜「誰のせいだと思ってるのさ?」
自称世界一の後輩「あ、噂の『男に振られて大阪に逃げ帰った元執行委員長』だ」
萌菜「……。ねえねえ作者さん。生意気な一年は私以上に泣くはめになればいいと思うの」
作者「……。そういえば、この前の大雪酷かったよ」
萌菜「おい、ポンコツ作者。話聞けや」
作者「ひぇぇ」
山本「萌菜先輩、いろいろありすぎて荒んでるなあ」
くるみ「思った」
自称世界一の後輩「どうでもいいですけど、この作品、連載開始からもうすぐ2年経つらしいですよ。早く終わらせろって感じですよね」
作者「ほんとそれな」