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蜘蛛 秋の装い (2篇)

作者:武田道子
蜘蛛 

私はあなたを待っている
息を潜め
心を躍らせ
未来を紡ぐ
命をつなぐ
一本の細い糸
唯一つの目的のために
私は待つ
死んだように身をかため
息を殺して
何百もの新しい命のために
ただ
待つ

***  ***  ***

秋の装い  

熱く乾いた空気が
ひび割れ始めたら
青い空が寂しい蒼に変わる

冷たい水はとても透き通っていて
青い空に浮かぶ綿ぼっこりのようなふんわりした白い雲を
浮かばせる

紙のように薄い白い月がひらひらと花弁のように
水に流され
秋を迎えに行く

それから
私は秋を思う
風になり雲になり秋を思う

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