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何とか助かった僕。

「あっ」

 すってんころりん!

 ドタンという音がした。

 僕の意識は夢から現実へと引き戻されつつあった。というのもまだ意識は曖昧で、朦朧としていたからだ。そして首の辺りが異様に痛い。そう、僕はやはり首を絞められていたのだ。そして、どういうわけか僕はその状況から助かったのだ。

 良かった。女神様のおかげだ。

 どうしてかは分からなかったけど、僕は女神様に感謝をした。

「ど、どうした!!」

 ドタドタという音を響かせながら院長が僕のいる部屋に入って来た。

「おい、どうした! 何があった!!」

「な、何でよう。何で、足元にバナナが落ちているのよう」

「バナナ……だと? 本当だ。一体誰が。ここの掃除の担当は誰だ?」

「私です」

 僕は看護師の顔を見た。顔は青ざめていて、覇気がない。

 そして、院長はこの異常な状況に気付いたのだろう。僕のことを見た。

「おい、これはどういうことだ……」

 院長の顔が暗く沈んだ顔をした。

「すみません。院長。すみません。私……私……」

「そうか。そういうことか。お前の性格は理解、把握していたつもりだったがなぜこんなことを……」

「だってこの子、何だか気持ち悪いんですもの。何だか無性に腹が立って、この悟ったような顔がむかついて。むかついて」

「俺には、もうこんなことするなよ、としか言えない」

「院長。通報しないのですか? 私のこと。殺人未遂を犯した私のことを……」

「俺は何も見なかった。何も……」

「院長!!」

 そう言うと、看護師は院長に抱き着き、口づけを交わした。

 おいおい、こいつ院長の奥さんかよ。いや愛人か? 何にせよ。僕のこの状況は周りを敵に囲まれた状況から抜け出せていなかった。

「そうだな。確かにこいつは拾ったが、何だか薄気味悪いのも確かだな。どうしようか」

 いやいや、育てろよ。と僕は思ったが、こんなクソ看護師と愛人契約、あるいは夫婦になる院長だ。このままここにいても今はまだ安心だけれど、いつまた同じような状況に巻き込まれるか分からない。そして、今度は院長も、殺人鬼看護師に感化、洗脳されて、僕を殺しにかかってくるか分からない。

 僕は一刻も早くこの病院から抜け出そうと決意するのだった。でも、その為には赤ちゃんの僕ではどうすることも出来ないので、次の女神の願いをどうするかを僕は殺意に怯えながら病院内で一人、考えるのであった。

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