初めての召喚。
「じゃあ、早速その能力私に見せてみて」
「いいですよ」
「どんな生物が召喚されるのかな。わくわく」
「でも、召喚っていうのはランダムなんですか?」
「あなたのような初心者はそうね。意識出来ないから、制御できないから、自分のパワーに応じて召喚することが多いわね。でも上級者になれば、狙って自分の好きば生物を召喚することが出来るわ」
「ああ、早く上級者になりたい」
「上級者になってどんな生物を召喚したいの?」
「うーん。古代の生物かなあ。古代のトンボとか古代の大ムカデとか」
「でも、その生物生きていなければ召喚出来ないわよ。とはいえ、たぶん召喚は出来るでしょうけどね」
「えっ、どういうこと? 召喚出来ないとか、召喚出来るとか」
「うん。これは他の星の話なんだけどね、宇宙の生物達を巨大な惑星の中に集めている宇宙人がいてね。その星はコレクション星って呼ばれているのよ」
「へえ、じゃあ」
「古代の生物もきっと生きていると思うわ。つまり召喚することが可能だと思うわ」
「でもその巨大な惑星ってどのぐらいの大きさなんだろう。地球の1億倍はあるわね」
「そんな星あるか!」
「それはあるのよ。本当よ。でも地球から見ることは出来ないわ。なにせ本当に頭がくらむほど、遠くの遠くの星だし、それにその星には星全体にカモフラージュ幻影魔法がかけられているからね」
「そうなのか。でも宇宙っていうのは本当に広大なんだね」
「ええ、そうね」
僕はそして、召喚魔法を唱えた。
僕の体が淡い赤の色に染まる。まるでオーラを具現化したようなビジュアルだった。
雲がどんよりと渦を巻き、青空が一転、鉛色へ変わる。
「えっ、何これ? こんなの見たことない」
女神が珍しく慌てふためいている。
そして、雲の切れ間から光が差し込み、しかしその光は周りに暗黒の瘴気のようなものを纏っている光だった。
「う、そ、でしょ?」
女神が尻餅を着いた。
僕の目の前には大きな羊のような巻き角を日本生やした人間風の男とおぼしき人物が立っていた。いや、人間風というよりは悪魔風と言った方が適切か。
「女神様。こいつ一体誰なんだい? 知り合い?」
女神様は僕の言葉を聞いていなかったかのような呆然とした表情をした後、大きな声で叫んだ。
「魔王!」




