sweet poison
BADENDに挑戦してみました!
少し、というかすごく重い話になってしまいましたが共感できるような部分もあると思います。
まだまだ語彙力が足りなく
文章もバラバラですが、読んでいただけると幸いです!
※BADENDが苦手な方はブラウザバックを推奨します。
私は
痛いのも苦しいのも辛いのも嫌いだから
いつもいつも頑張って
なんでもできるようになって
認められてきた。
けど君が現れてから
私はいつも二番。
完璧な君の目に
皆の目に認められたくて。
でも__
『また優等生ちゃんが一位かよ。』
クラスメイトが口々に私の噂をする
私のあだ名は優等生。
天才、なんて言う人もいるのだけれど
私だって裏で頑張ってる。
『優等生ちゃん、やっぱすごいなー!』
クラスの女子が話しかけてくる。
私は少しの間 優越感に浸り、いつも通り笑顔で
『そんなことないよー。』
なんて白々しいことを言う。
当たり前でしょ?だって私は
結果を出さなきゃ認められない存在。
愛されない世界は私には辛すぎるから。
もっともっと私を認めて。
『転校生を紹介するぞー。』
朝のホームルーム。
担任の先生がいつも通り怠そうに言った。
どうせろくなやつが来ないんだろう、と心の中で毒づき 興味も無いので私は本に目をやった。
『転校生ですー、俺自称天才なんでよろしくお願いします。』
どっと教室に笑いが起きる。
どうやら相当めんどくさい時期にめんどくさいやつが転校してきたらしい。
けれど私は私の課題をこなす、ただそれだけでいいのだ。
今日のテストもばっちり、私は私。
__
順位表の前で私は固まっていた。
いつも私がいる枠には
転校生の名前。
負け、た?
そんなはずない、だっていつも通り勉強を何時間もした。
ありえない、なんでどうして。
『嘘だろ、あいつ…優等生ちゃんを超えたぞ。』
やめて そんなことない。
これは違う、少し同様していただけで、違う違う。
『転校生さん、すごい!!』
__ あぁ、認められることで成り立ってきた私の居場所はこんなにも簡単に崩れてしまうものだったのか。
『お前、すごいな。』
転校生に驚いた顔で言われた。
は、私に勝ったくせに何言ってるのコイツ?
私の立場を奪わないで。
なんて言えたらスッキリするだろうけど
みんなの前では優等生でいなきゃ、ね。
『あなたこそ すごいですね。けれど次は 私ももっと頑張るので覚悟していてくださいね。』
無理矢理貼り付けた笑顔で宣戦布告する。
負けられない負けられない負けられない、
いきなり現れたやつに私の居場所は奪わせない。
家に帰ると父の怒鳴り声。
また、か。
家にいると勉強に集中ができない、やはり図書室が一番安定していると思う。学校でも私の居場所がなくなったら、
…やめよう、これ以上考えるな。
私は今日起きた悪夢を消し去ることができるように願い 眠りについた。
古臭く、普段は人が寄り付かない図書室で勉強をしていると人影が。
誰だろう、と思い少しだけ目線を人影の方に向けると転校生の姿。
あんなチャラいやつがなんで図書室に?と目を向けたまま考えていたら目が合ってしまった。
まずい、と思った時には遅かった。
『よぉ、優等生ちゃん。』
ヤツはニヤニヤした顔で近づいてきた。
私の勉強の邪魔をするなと言いたいところだが
ここは優しく平等な優等生。笑顔笑顔。
『勉強してるだけですよ、あなたこそどうしてここに?』
『…その顔やめといた方がいいよ、いつかボロが出るぞ。』
…は?何?
ヤツは未だニヤニヤした顔で淡々と喋る。
『顔作りすぎ、バレてないとでも思ってんのかよ?相当馬鹿なのか人を見下してるのかだな。頭が良くても賢くなきゃただのアホだ。』
本当何なのこいつ。
私の居場所を簡単に奪ったくせに
この私を馬鹿にする?
ありえない、でも
この人、面白い人かもしれない。
人生の中で初めて他人に興味を持った瞬間だった。
次の日から毎日転校生は図書室に来た。
私も毎日勉強しにきてたので少しは親しくなるわけで。
あれほど頑張らなくちゃいけないと 負けちゃダメと思っていた勉強も
今はただの口実になっていて。
私はただヤツに会いたかっただけなのかもしれない。
私の本心を見抜けた人となら少しくらい一緒にいてもいいかも、
なんて簡単に軽率に考えていた。
彼は私の居場所になっていた。
けれど
甘い毒に隠された彼の全て。
私は何でも知ってて何も知らなかった ただの少女だった。
彼が転校してきて六ヵ月後。
彼は忽然と姿を消した。
人気があった彼の噂は広まりが早く、
自殺だ、心中だ、夜逃げだ、なんて馬鹿な話が続いている。
私には 関係ない。
ただ勉強をこなして
皆に認められて
愛されて
あいつに、認められ、て、?
なんで、私
こんなにも痛いの?苦しいの?辛いの?
いいじゃない、また ゛一番゛になれるのよ?
どうしてあなたがいるの?
甘く私にまとわりつくの?
独りは寂しい。
もっともっと認めて認めて認めて。
もっともっともっと大勢の人に、
あなたに、届くように ?
私は また 独りになった。
あなたがいなくなったその時から
私は勉強するだけの機械になった。
あぁ、またいつかあなたに届くまで
ずっと、ずーっと甘い時間に私を惑わせて。
また私のことを認めて、認識して。
だって君に認められなきゃ意味ないの。
意味なんて、ないの。
私は甘い毒で全ての機能を放棄した。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
前の作品から期間が開いてしまい、私らしさというものが出てるか少し不安なのですが 気に入っていただけると嬉しいです!
主初のBADENDはいかがでしたか?
あなた方も
甘い毒に惑わされないよう気をつけてください。
それではまたどこか出会えることを願っています。
ありがとうございました!