Case1-6 事件のハジマリ
放課後。
今、飛夜理は、下界にいるのだ。
「2日見ないだけで…」
自分の覚えている風景とは全くの別ものだった。ひとまず、頼まれた買い物を済ませ、商店街を抜けると、書店が目の前にあり、一冊の週刊誌が目に入った。
その本は祭りなどについて、詳しく書いてあると有名な本だ。この本になら、秋祭りの事も書いてあるだろう、と週刊誌を手に取り、パラパラとページを進めた。
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その本には、秋祭りの事ではないことが次のように綴って合った。
『またも惨劇、惨殺!秋祭りを前に、またも怪死事件!』
『9月×日、忍(空下)村の山道にて、先日から行方不明の40代男性と思われる死体が見つかった。』
『死因は銃で数十発撃たれた事による、大量出血死と思われる。』
『そして、腹部が開かれ、内臓等が引きずり出された状態で死去してから、約4~5日ほど経つという。』
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『只今、50年連続殺人事件として、警察が調査に当たっているー…』
全て読み終えると、びくり、と肩を震わせた。
自分が通ってきた山道では、そんな、調査・取り
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調べらしきものは、全く行われていなかったのに、だ。
そして、50年連続殺人事件…という言葉も引っかかる。
「な…何かが…おかしい…!!」
飛夜理は、急いでその本を買い、急いで村へ戻った。