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Case1-1 オワリのハジマリ
*プロローグ*
また、ハジマル…
血生臭い、『秋祭り』がー…
50年、毎年同じ…
…?
節目の、年…
なら、私、は…
それは、一人の少年との出会いから始まるのだ…
ここは、県境に位置する山村。小さいながらも、人はそこそこいた。
そんな村の暦は9月で秋…の筈だが、むしむしと暑いこの村。
「暑…っ、これって、大丈夫かよ…半袖って…」
ぼやく、坂下飛夜理。
学園の前でじっと立っていた。
「貴方が坂下さんね。私、担任の酒木もあです。教室案内しますね。」
真っ青な髪のもあ。
教室まで行くと、少人数の授業か、と思わせるくらいの人数だった。
「こ…こんにちは。さか…っ、坂下飛夜理です…」
噛みつつも、自己紹介をした。
新ためて、教室を見渡した。すると、一つ分かったことがある。
教室は広いが人は少なく、元の学校とは違う空気があった。