2.
披露宴の一場面。の巻
短めです。
「おめでとー、董子ちゃん」
「ありがとうございます。松浦さん」
披露宴の歓談タイムになり、松浦さんが私たちのテーブルにやってきた。
人当たりのいい松浦さんは、私の友人たちにも「シャッター押しますよ」と気軽に声をかけてくれている。
さっきこちらに着てくれた響子先輩なんて「宮本くんが、ああいうタイプと仲がいいとはね~。普段の愛想を全部持っていかれたんじゃないの~?」などと言うものだから、和哉さんがちょっとむっとしていた。
「董子ちゃん、きれいだね~。うーん、俺の店に来たときにさっさと声をかければ天使の前髪は俺がつかめたかもね」
すると、私の隣からブリザードの気配が。
「さっさと席に戻って食事しろよ、3代目」
「食事はするよ。ここのホテルの料理長は2代目の友人だからね。美味しいのは間違いないし」
「え、そうなんですか?」
「そうだよー。たまにうちの店に来て初代や2代目と料理談義してくんだ」
あれ、言ってなかった?と松浦さんは笑った。
「天使の前髪」って、初めて和哉さんと松浦さんの店に行ったときにもそう言ってたけど・・・あれからどんな意味か結局聞きそびれてしまっていた。
和哉さんも何だか忘れてるみたいだし。だけど気になるなあ、今日こそ聞いてみよう。
双方の両親への花束贈呈も終わり、和哉さんが挨拶をする。それにしてもさすが課長、普段もプレゼンとかで話慣れてるだけあって、堂々としたものだなあ。
「本日はお忙しい中、私たちの結婚披露宴にお集まりいただき、ありがとうございました。このように盛大な披露宴ができたのも、ひとえに皆様のおかげと心より感謝申し上げます。
結婚の準備に際し、何度かぶつかることもありましたが、その分互いに相手を思いやるようにもなり、さらに信頼と愛情が深まりました。
皆様のおかげで楽しく幸せな時間が過ごせましたこと、感謝いたしております。まだまだ未熟でいたらない私たちですが、皆様にはこれからも変わらぬご交誼をお願いいたします。
最後に皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。本日はありがとうございました」
私たちが深々と一礼すると、場内からはたくさんの温かい拍手をいただいてしまい、涙が出そうになるのをなんとかこらえた。
プチギフトを配りながら、お客様を見送る私たち。疲れているけど、そこは笑顔だ。
それにしても、あっという間に終わるものだ・・・私はやりとげた後の寂しさを感じていた。
読了ありがとうございました。
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