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天使の前髪  作者: 春隣 豆吉
粛々と進んでく
64/73

4.

名字が変わった日。の巻


今回は短いです。

 仕事とはまた違った忙しさで披露宴の準備をすすめてきたけど、あっという間に披露宴まで残り2週間になった。

 付録のチェックリストに書かれた項目はおおよそクリアし、式の前日からホテルに宿泊することにしたから、寝坊も遅刻もないはず。

 それにしても・・・・2時間30分のためにかかる準備期間が1年近くかかるとは。担当の人が“1年半前からご予約されてる方もいますよ”とか言ってったっけ。

  “相手が変わったりしないのだろうか”などと下世話なことを思ってしまった私は残念な新婦といっても過言ではない。

 残り2週間は、体調管理と結婚後の手続きの準備に当てなくちゃなあ・・・。あとで変更するものが全部そろってるか確認しなくちゃ。

 年度末が過ぎた頃、私は3課から1課に異動した。違うフロアに行くだけなのに、なぜか壮行会が開かれて、高橋くんが「藤枝さんが隣の席にいないなんて、さびしいっす」とかしみじみ言った後、なぜかちらっと違う方向を見たあとに顔色を変えて「すみません、今のは忘れてください」と謝られてしまった。

 急に態度が変わって変なの~と思っていた私に、隣に来た坂本さんが苦笑いしながら教えてくれた。

「さっき、高橋くんと何を話していたの?宮本課長がすごい顔して見てたよ」

 和哉さん・・・・その態度はどうだろう?高橋くん相手に大人げない・・・。



「署名はOK、印鑑もOK・・・大丈夫、モレなし」

「じゃあ、行くか」

「うん」

 私と和哉さんは、区役所に行くため部屋を出た。季節はすっかり春で、陽射しが柔らかい。

「俺、もう董子が1課に異動して2ヶ月近くになるのに、いまだに中村さんを藤枝さんと呼びそうになる」

「あははは。そりゃ3年も一緒に仕事してたもんね。でも、間違えて呼んじゃだめだよ」

「それはない・・・・と思う」

 そんなとりとめのない話をしながら、区役所までのんびり歩く。子供が産まれたりすると、今度は同じ道を違う書類を持って歩いたりするんだろうか。



 手続きを終えて、区役所を出る。

 本日、宮本董子になりました。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。

ちょっと感想でも書いちゃおうかなと思ったら、ぜひ書いていただけるとうれしいです!!


入籍しました。

次回更新分で、本編完結となります。

いつもいつも申しわけありませんが、更新までお時間いただくことに

なりそうです。

気長な読者様に感謝です。

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