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天使の前髪  作者: 春隣 豆吉
桜よりも効果あり
26/73

2.

桜の魔力。の巻

「董子、桜を見に行かないか?」

「桜?」

「乗り換えなしで行ける桜の名所があるだろ?今が見ごろらしいよ」

 ほら、と私にノートPCの画面を見せる。

「ほんとだ。桜並木がきれい」

「並木沿いの和菓子屋で桜餅と桜茶がいただけるらしいよ」

「へえ~」

 桜餅と桜茶かあ・・・まさに春の味だよね~。ちなみに私は長命寺と道明寺、どっちもいけるけど課長はどっちが好きなんだろう。ちなみに私は道明寺の場合は葉も食べる派だ。

「へえ、長命寺と道明寺が両方あるんだ~。うわー、どっちにしようかなあ。道明寺の葉っぱ、美味しいですもんね~」

「董子、葉も食べるのか??」

 課長が信じられない顔をする。失礼な。

「道明寺を食べるときは葉も食べるの。塩漬けしてあってお餅にくっついてるし。塩漬けの葉が甘さと合うんだな~」

「いやー、俺はだめだわ。あの味が苦手なんだ。」

 よっぽど苦手なのか、課長が顔をしかめる。へえ、好き嫌いはあんまりないって言ってたけど意外なものが苦手なんだ。

 午前中ならまだすいてるだろうということで、朝食を食べた後に外に出る。

 課長は当たり前のように私と手をつないで歩き出した。そして、私はいまだに課長と手をつないでいることにどきどきしている。

 桜並木の最寄り駅に到着すると、ぞろぞろと大勢の人が下車する。

「午前中なら少しはすいてるかと思ったけど、そうでもないな」

「週末だもの。こんなに暖かくて気持ちのいい日に、桜が見ごろなら出かけたくなるよ」

 私がそういうと、課長はほっとしたように笑った。


 川沿いの遊歩道の隣に桜並木が続いていて、私たちはのんびりと散歩を楽しんだ。

「きれいですね~」

「そうだな。桜だけを見る機会ってなかなかないよな」

「和哉さん、普段も忙しいから」

「それは董子も同じだろ?」

 こんなとりとめのないことを話しながら、桜の下を歩いているだけなのに和哉さんといるとすごく楽しい。

 和哉さんも、同じことを思ってくれてるといいな・・・などと乙女なことを考えてしまった。

 恐るべし、桜の魔力。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。

ちょっと感想でも書いちゃおうかなと思ったら、ぜひ書いていただけるとうれしいです!!


私も董子と同じく、桜餅はどちらも好きで葉も食べる派です。

草もちも美味しいし、柏餅も捨てがたい・・・

ついでにいうと「こしあん」が好きです。

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