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課長の癒し。の巻
課長の家で食後のお茶を飲んでまったりしていると、テレビで桜の開花ニュースが流れた。
「もう桜が咲くのか」
「そっかあ・・・春ですね~。」
そういえば、何かの本で読んだけど桜には癒し効果があるらしい。桜のうすいピンク色というのは「精神を穏やかにする」そうだ。だから、桜を見るとなんだか「ほわわ~ん」という気持ちになるのかと納得したっけ。
「前に本で読んだんだけど、桜色って癒し効果があるんだって。」
「へえ。そうなんだ。でも俺は必要ないかな」
「どうして?毎日激務なのに」
「だって、俺には董子がいるでしょ。きみがそばにいれば俺は癒される」
いま、この人さらっとドラマみたいなこと言ったよ・・・・イケメンっていうのは何を言っても気障にならない説ってのは本当だなあ。
「えーっと、ありがとうございます?」
「どうしてそこで疑問形なのかなあ。」
「その・・・あまり聞いたことのない台詞だったのもので」
「じゃあこれからは慣れてください」
「え。無理」
思わず即答すると、課長は「あ、即答するんだ」というと私の手をとった。
「か、和哉さん~?」
「まだ俺の気持ちが足りないのかな」
そこでどうして、私の指があなたの口元にいってるんでしょうか。そんな近くでしゃべらないで!息、かかってますから!!
「いえいえ。充分にいただいてますから!!」
ええ、たっぷりと!!もう毎日砂糖漬けになってる気分で!!
それにしても、やっぱり課長の手って私好みの手だよなあ・・・・この手で、私を・・・・きゃ~!私のばかばかばか!!何を想像(いやこの場合は回想か)してるのよう!!
「顔が赤いよ?何考えてた」
「何でもありません」
「董子は俺の手が好きだよね・・・」
「は?なんのことでしょう??」
しらばっくれてみたけど、内心はどきどきだ。いつばれた?!
もしかして無意識のうちに口走っているのか?そんなことしてたら私、ただの変な人じゃんか。
でも課長に聞いたって教えてくれそうにない。
その証拠に、私の目の前に座っている課長はドヤ顔。それにしても、いつまで私の指さわってるんだろう。
「和哉さん、指・・・離して?」
「やだ。」
やだって・・・・子供か!!だけど、そんな和哉さんもかわいいなと思う私はそうとう重症かもしれない。
読了ありがとうございました。
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更新遅くなりましてすみません。
らぶらぶに書けているでしょうか。




