おまけ
目が覚めると、隣に柔らかい身体の感触がある。
董子は、おれにくっつくように横向きになって寝ていた。
「ちょっと激しかったかな」
その熟睡ぐあいに、ちょっとだけ反省をする。言い方は悪いけど、ずっと手に入れたいと望んだ彼女。その彼女を目の前に、がっつかないなんて俺には考えられない。
そういえば、風呂に入りたいって言ってたっけ・・・風呂は洗ってあるからお湯を入れてくるか。寝ている董子を起こさないように、そっと起き上がった。
「・・・・和哉さん?」
董子がはんぶん寝ぼけているようだが、目を覚ました。
「目、覚ましちゃったか。風呂わかそうと思ってね。入るだろ?」
「はい・・・はいりたいです」
抱き合っているときは、敬語なんて出てこないくせに、元に戻ったか。
「董子。敬語はだめだって言っただろ?」
「え・・・だめ、ですか」
「だめだよ」
なんか、お風呂はもうちょっと後でもいいような気がしてきた。俺はもう一度横になって董子のほうに向き直って抱きしめた。
「和哉さん、どうしたんですか?・・・・えっ?あの??」
どうやら俺の体の反応に気づいたらしい。
「お風呂は、もうちょっと後にしようか」
「え・・・いや、お風呂、はいりたい・・・あっ。和哉さん、だめ」
だめと言ってる割には、彼女の準備はできてるようで、そのことを指摘するとたちまち顔を赤くする。
「董子、かわいい」
「か、かわいくありませ・・・・んっ」
「かわいいよ・・・・」
彼女の体の力が抜けてくる。柔らかくてどこもかしこも甘い彼女。
「やっ・・・和哉さん、」
彼女がシーツの上に手を伸ばす。俺は、その手をぎゅっとつかまえた。
「・・・・お風呂入りたかったのに」
「いま、こうして入ってるだろう」
湯船のなかで赤くなっている彼女を俺は後ろから抱きしめた。
「か、和哉さんっ。お風呂ではだめって言ったでしょ!!」
「抱きしめるだけだから。何もしないよ」
今はね。
読了ありがとうございました。
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黒いな、課長。
さて・・・・次章。
なるべく早めの更新を心がけておりますが
遅くなったら、申し訳ありません。




