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天使の前髪  作者: 春隣 豆吉
お菓子と誘惑は甘いもの
24/73

おまけ

 目が覚めると、隣に柔らかい身体の感触がある。

 董子は、おれにくっつくように横向きになって寝ていた。

「ちょっと激しかったかな」

 その熟睡ぐあいに、ちょっとだけ反省をする。言い方は悪いけど、ずっと手に入れたいと望んだ彼女。その彼女を目の前に、がっつかないなんて俺には考えられない。

 そういえば、風呂に入りたいって言ってたっけ・・・風呂は洗ってあるからお湯を入れてくるか。寝ている董子を起こさないように、そっと起き上がった。


「・・・・和哉さん?」

 董子がはんぶん寝ぼけているようだが、目を覚ました。

「目、覚ましちゃったか。風呂わかそうと思ってね。入るだろ?」

「はい・・・はいりたいです」

 抱き合っているときは、敬語なんて出てこないくせに、元に戻ったか。

「董子。敬語はだめだって言っただろ?」

「え・・・だめ、ですか」

「だめだよ」

 なんか、お風呂はもうちょっと後でもいいような気がしてきた。俺はもう一度横になって董子のほうに向き直って抱きしめた。

「和哉さん、どうしたんですか?・・・・えっ?あの??」

 どうやら俺の体の反応に気づいたらしい。

「お風呂は、もうちょっと後にしようか」

「え・・・いや、お風呂、はいりたい・・・あっ。和哉さん、だめ」

 だめと言ってる割には、彼女の準備はできてるようで、そのことを指摘するとたちまち顔を赤くする。

「董子、かわいい」

「か、かわいくありませ・・・・んっ」

「かわいいよ・・・・」

 彼女の体の力が抜けてくる。柔らかくてどこもかしこも甘い彼女。

「やっ・・・和哉さん、」

 彼女がシーツの上に手を伸ばす。俺は、その手をぎゅっとつかまえた。



「・・・・お風呂入りたかったのに」

「いま、こうして入ってるだろう」

 湯船のなかで赤くなっている彼女を俺は後ろから抱きしめた。

「か、和哉さんっ。お風呂ではだめって言ったでしょ!!」

「抱きしめるだけだから。何もしないよ」


 今はね。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。

ちょっと感想でも書いちゃおうかなと思ったら、ぜひ書いていただけるとうれしいです!!


黒いな、課長。

さて・・・・次章。

なるべく早めの更新を心がけておりますが

遅くなったら、申し訳ありません。

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