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フランメの炉  作者: 心はズンドコカーニバル
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序章

むかしむかしある所に

世界を自分のために歪めた男がいました。

それに怒った神々は、男に永遠に死ねない呪いを与えられました。男は更に幾つもの呪いを受けて、生まれ故郷を追放されたのでした。


むかしある所に

無垢な赤髪の女の子が生まれました。

その無垢さは世界に届き、女の子の生涯が寒さに凍えないようにと世界は女の子を祝福しました。



女の子が凍える事はありませんでした。








 夢を見ていた。



 ゆらゆら空気が揺れていて、憧れだったあの灰色の城が近く遠い。




「ゆらゆら、きれい」




 目に映る全て酷く歪んでいるが、手に取るように情景が理解できた。 自分の足がとっくの昔に限界を迎えていることもわかっていた。




「いたい」




 全身が熱くて痛くてどうにかなりそうだった。


 いや、どうにかなっていたのかもしれない。





 大きな音が鳴って、なにかがズレた気がして、体が一瞬で冷えきり、きらきらした音が鳴って、自分の赤い髪の毛が風で一気に舞い上がった。






 自分を囲んでいた全てが白に覆われていく。






 目が覚めると、白い布の上にいた。全身が柔らかく包まれて、暖かい毛布が体に掛けられている。


 光に照らされた石造りの部屋には誰もいない。

何もかもがぼんやりとしてわからなかったが、自分の仕事と名前だけは覚えていた。






 名前はフランメ、ものを燃やすのが自分の仕事。




 白くなるまで燃やさないと、怒られてしまう。







ゆっくり筆を取ります。

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