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明るい魂

衝撃の事実②が今明かされる

 「さちおばあちゃん、私は思い出したわ。そうだった。変な仕事を私は引き受けたのよ。」

 「よかった。ちゃんと思い出せたみたいで。」

 「だけど、おばあちゃんがここにいるの?」

 「私は、あのあと浄化された魂として、シキネさんに処理されたの。でも私は、ヤオヨロズの一部になることを選ばずに、この明るい魂の一部になることを選んだのよ。」

 「そんなこと、できるんだ。」

 「だって、あやめが持ってる明るい魂は、もとはヤオヨロズの清らかな魂の一部だったのだから。」

 「そうなんだ。そしてここはどこなの?」

 「死後の世界だよ。」

 「え、私また死にかけてるの?」

 「そういうわけじゃないの。明るい魂を持つ者は俗世と死後の世界を行き来できるって知ってるでしょ。それは、あやめが寝ると起こるの。あやめの俗世での意識が、死後の世界へ自動的に送られるのよ。」

 「そういうことだったのか。」

 ということは、これから一生寝ている時も意識がある?ってこと?不貞寝ができないじゃないか。それは、辛いな。

 「あやめ、明るい魂からの声はちゃんと聞こえたのかしら?」

 そういえば、意識を失う前に、大きな声が二回ほど頭の中に響いて痛かったのを思い出した。

 「うん。聞こえたんだけど、まるで私の言いたいことを無理やり止めている感じだった。しかも、うるさすぎて頭痛くなっちゃった。」

 「だって、言わないようにしないと、仕事上不都合だったから、止めたんだよ。」

 「なんで、論文に載ってはいけないの?」

 「あなたの四十九日間に渡る意識の消失は、この明るい魂の力によるものなの。だから、俗世の人にバレてはいけないの。俗世の人に明るい魂の存在がバレたら、医師がきちんと治療をしないで魂の選抜だけを行ってるのがわかってしまうかもしれない。そうしたら、誰も病院に行かなくなっちゃう。そうすると、職務を全うできなくなるわ。」

 「そっか。というか、これからずっとさちおばあちゃん?明るい魂?は私の脳内に話しかけてくるのかしら。」

 「そうだよ。明るい魂は、体まで制御することができるのよ。だから、あやめが仕事をちゃんとしなかったりしたら、明るい魂が体を乗っ取って代わりに職務をするわ。」

 「え、怖いんだけど。」

 「大丈夫。明るい魂に対して、反抗的な態度を取らなければ、何も起こらないから。指示があった時は、それの通りに動けば特に支障はないわ。」

 それでもやっぱり怖い。

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