The first day of school
やべえ、また静まっちゃったよ、どうしよう。
うーーん、先生HELP!!
目元に涙を浮かべながら先生にタスケテアピール。おお、先生がにっこりしてる!!
嗚呼、癒しキャラだね、ホントに。
「じゃあ、瞬君はいつもの席に座ってね」
微笑みながら言う丘咲先生。
「は、はい」
変にテンパってる俺
テクテク。
ちらちら。
おい!ここでも美人あびりちー発動かよ?
まあ、知らない人に見られてる訳じゃないから、幾分かましか。
俺は自分の席(窓際、真ん中のあたり)にゆっくり座る。
「じゃ、英語の授業始めるわよ~教科書とノート出してください」
先生が黒板に書き始めた。
生徒全員が一斉にノートと教科書を取り出す。
そして俺も鞄の中をガサゴソ漁っていると隣の女の子が話しかけてきた。
「ねえ、あなたホントに瞬?全然、全く、信じられないんだけど」
「え?うん私瞬だよ。私のこと忘れた?夏?」
こいつは水上夏、俺の数少ない女の子のお友達だぜ。
いつも気軽に話しかけてくれる優しい女の子。
ここで俺が水上夏の容姿を説明しよう!!
背の高さは俺(女の子ver瞬)のちょっと上くらい。160くらい?
スラッとして、細い感じの体にC?くらいの胸。
俺はCが一番好きだ!!小さすぎず、大きすぎず、こう手にこんもりのる感じ。
まあ、触ったことないけどね・・
だって俺モテないんだよ!!
何故でしょう? それは俺が面食いだからさ!!
まあそれはそれで。
そして髪は長めのポニーテール。
実は俺ポニーテール萌えなんだ!夏のポニテを見てると癒されるね。数少ない俺の癒しスポット。
ポニーテールいず ざ べすと!!
色はちょっと茶色い、かなりキューティクルだね。いいリンス使ってるねきっと。
萌えるZE!!
気になる顔は????
KANPEKIだぜ!!
俺的美人評価は上の中!この学校にたった三人くらいしかいないアジアンビュウティー。
透き通ったダークブルーの目、整った輪郭、もうたまりません!!
俺には敵わんけどね。
「なんで話し方変わってるの?もう完全に女の子だよ、何練習したの?」
「いや、練習してないし、私は男だよ」
「そんな美人が言っても説得力ないよ、じゃあなんでそんな女の子っぽいの?」
「私も分かんないよ、一昨日朝起きたら自分が女の子になってたんだもん。おまけに口調まですっかり変わってるし、わけわかめだよ」
うにゅ~と机に顔を沈める俺。
その時!!
男子生徒数名が鼻を押さえたのを視界のはしで見た。
「うん?どしたの?」
あれよく見ると女子も鼻を押さえてるぞ?
どした?
チョコレートの食いすぎか?
ニキビ出来るぞ。
「ねえ、瞬、その顔でそんな萌え萌えアクションしたら当然でしょ。まあ私はどうでもいいけど」
「ええっ、ホント?そんなに萌えるの?私?」
「分からないって。百合じゃないからね、私は」
「うえ~キモいよ、女子ならまだしも、男子に萌えられたくないよー」
普通にキモいんですけど。俺は一応男だし。
それに、俺の美人サーチに反応する美人女子全然いないし、ブスとか消えていいよ。
それに腐女子とか、キモすぎる。
「これだから美人あびりちーは疲れるよ」
「まあ、頑張ってね」
えっ少しは慰めてよー
てか、あなたも相当美人でしょ?めちゃモテるでしょ?
10人中10人振り返るよ、もし夏見かけたら。
「おい、瞬?マジでお前瞬かよ?その話聞いても、まだしっくりこないんだけど」
「ああ、おはよケン、私が言ってる話は全部ホント。信じられないんだったら、何か問題出してみて」
うーん、っと考え始めるケン。
そして、ピッカン!!なにか思いついたな?
「俺の前のテストは何点でしたでしょう?」
ええーと。
「40点でギリギリ赤点セーフだったけど、名前書き間違えて39点に落ちた人」
もちろん赤点ですよ。自分の名前間違えるとかひどいね、そして痛いね。
「うわっ?なんで知ってんの?それは俺と瞬しか知らないはず・・」
「だーかーらー、私が瞬なの!分かった?信用した?」
「うーーん、マジかよ」
「マジです」
ああ、ケンの容姿ね・・・
めんどっ!!
まあ普通の野球部員の丸刈りさん。こいつとは日本に帰ってきたときから友達。
一応、俺帰国子女です、よろ~。ケンとは親友?みたいな関係。
何をするにも元気な奴。一家に一台どうぞ。
顔は・・・ご想像にお任せします。男の顔なんて説明したくない!!めんどいし・・・
そのうちするよ。
「はいそこー授業中ですよ、静かに」
先生に俺らの話が聞こえたのか、注意された。
「すんませーん」
ケンが謝る。
当然です。
英語の授業はホントにたるい、俺はアメリカで英語習ってたから、殆ど高一の英語なんて簡単すぎる。
眠い、眠い、俺を睡魔が襲ってくる。俺の後ろから「まてー」って言いながら追っかけてくる。
丘咲先生の授業は寝たくない、だって大好きだもん!先生の後ろ姿、もえー
まあいいよ、俺はお絵かきするから。
俺あんまり絵うまくないだけど、描くのは好き。
うーん、じゃあPKUでも描くか。
ピカチュウです。
さらさらーー・・描き書きーー
さらさらーーかきかきーー
・・・
なんじゃこりゃあああああああああああああああああああ
めちゃくちゃ上手い!!
なんでこんなかわいいのーー。俺のピカチュウはメタモンが変化した奴でしょ?
こう、目が点で、かわいげのないブ細工なPKUがこんなに可愛くなってるよ!?
なんでだ?頭の中のイメージがすんなり手に伝わった感じ。
そうか、女の子ver瞬は絵がうまいのか。
すごい発見だぜ。
絵のうまさに時を忘れてお絵かきに夢中になる少年がそこにはいた。
俺です。
キーンコーンカーンコーーン
おお、英語の授業終了。
「じゃ、みなさんまた明日」
「ばいばい!!先生!!また明日!!」
先生が俺に微笑んでくれた。
「ばいばい、瞬ちゃん」
「先生ちゃんずけはやめて~」
笑いながら先生は教室を出て行った。
ホントに先生は癒し系です、また明日来るのが楽しみ。
萌えーーーーー
ふう、と一息つくとみんなから壮絶な質問があった事は言うまでもない。
たとえば
「ねえ、どんな感じ?女の子になった気分は?」
とか
「なんでそんな美人なの」
とか
「好きです付き合ってください」
とか
っておい!!最後のは駄目だろ!!
まあ俺は速攻で逃げたけど。
閑話休題。
「ねえ、夏次の授業は何?」
「えーっと、たぶん体育かな」
「ふーーん、体育か・・」
「ええええええええええええええええええええええ、体育???えっ、どうしよう、私はどっちに行けば良いの?」
なんだか、おらすっげえドキドキすっぞ!!
「うーん、女子?かな。体は女の子だし、男子の前で脱がせる訳にはいかないね」
「っと、という事は、私は女子更衣室に行けばいいの?」
「うん、そうじゃない」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「ええええええ!!それは駄目だよ!よく考えてみれば完全にのぞきじゃない!?」
さっき自分で言ったことを理解した夏。
「ええっじゃあ私はあの汚い男の子の巣窟で裸にならなきゃいけないの??そんなの嫌、やだよう」
そう言いながら俺は必勝の技、嘘泣きを発動!!
「いっ、いやだよ、夏と同じとこに行きたいよ。スンッ、ウエ(泣きまね)」
夏の袖にしがみつく俺。
これでイチコロだぜ。
「あなた、それすごく卑怯なんだけど!それじゃ私が悪役見たいじゃない!」
だからやってんのさ。夏さん。ふぇっふぇっふぇ。
「一緒に行っていい?」
目じりに涙を浮かべながら上目遣いで言う俺。
チェックメイトだ!!
「わっ、分かったわよ」
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおしゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
「ありがと、夏大好き(にっこり)」
「ううっ、それやめてえ!!」
ふう、こんちはくわです。
自分も帰国してない子女ですね、あとPKUは理科の先生がジョークで言ってました。
ホントは病気の名前らしいです。
感想、評価まってまーす!!