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第2話

 と、いってもこのまま歩いてどーすんだ?


 あのあと、セレーネが何か呟いたら、ここに飛ばされたのよね。


 ん?何か言っていたな。


 あ、そうだ「ステータス」


 すると、目の前に透明の板のようなものが現れた。


『名前 ユヅキ

 年齢 17

 性別 女

 Lv. Max

 HP ーー

 MP ーー

 ユニークスキル 屋台

 ユニークスキル 屋台を使用しますか?Y or N』


 は?

 Lv.は...まあいいか。

 HPとMPは...0ではない、という事は...表示限界を超えている?

 まあ、これもいいけど。


 なんなの?ユニークスキル『屋台』って?


 ???


「すーはーすーはー」


 皆さん、少し注意して下さい。おおきな声が出ます。



「何じゃこれはあああぁぁぁ...」



 はぁはぁ



 なんなんだ、『屋台』って

 まさか、ハズレスキルじゃないでしょうね?


 でも、ユニークスキルという事は...この世界で持っているのは私だけ。


 で?


『ユニークスキル 屋台を使用しますか?Y or N』


 まあ、ここでブツブツ文句言っても仕方がないか。


「YES」


 ぶぅわああぁぁん!


「うわぁっ!」


 目の前に屋台?が現れた。


 なんだ?これは?


 まあ、屋台だよね。たぶん。


 ジロジロと屋台?を見てみました。あちこち。

 タイヤ?いや、車輪が4つ付いている。2つかと思ったけど、この屋台?かなり大きいタイプだと思う。

「木」で出来ているように見えるけど、これ絶対金属だよね。


 リヤカーのように、押す?引っ張る?

 とにかくこの中に入って押せば動かせる。はず。


 とりあえず、屋台?の店を正面にして、右側面に付いているコの字になっているところに入ってみた。


 ぶぅわん!


「わっ」


 なんか、透明のモニターのようなものがたくさん出てきた。

 なんだ?コックピット?

 飛行機?戦闘機?のコックピットみたいだ。

 う〜ん、わからん。


 ジロジロとモニター?を見ていると?


『月の女神No.7セレーネちゃんコール♡』


 セレーネちゃんって...7番なのね。

 う〜ん。分からない事だらけだから、押してみるか。「ポチっと」


 ピーピーピーピー


『ちわーっス。ユヅキちゃんスキル使ったのね「ちわーっスじゃないわよ!なんなのこれ、屋台ってなんなの?レベルはMaxだし、HPとMPは表示されないし、だいたいこんな戦闘機のようなコックピットって...」ちょっちょっちょっと待って、いきなりたくさん言われても「だって全然何の事か...」あのね、情 報(インフォメーション)というボタンがあるから、それで知りたい事が分かるから「そうなの?」そう!それでも分からなかったらコールして「分かった」じゃ、頑張ってねー』


 はぁ...なんか初めから疲れたわ。


 まあ、押してみるか。「ポチっと」


「おおおっ!」


 頭の中に色々な情報が入ってきた。


「ほぅ」


 なるほど。だいたい分かった。


 とりあえずこれはあくまで屋台ね。

 それで、レベルは様々な能力をあわせたものを段階的に数値化したもので、最大は99。Maxはそれ以上。

 この世界で最強の竜種でレベル60って。最強じゃん私!


 HPとMPは体力と魔力で、やっぱり表示されない場合は限界値を超えている、って最大6桁?


「え、え、えええええっ」


 ひ、百万超えている、って事...


 こほん。


 まあ、強いのは問題ないか。

 でも強すぎるのも...その時考えるか。


 ほぅ、ほほぅ!


 屋台を押したりバックしたり、右、左っと。

 やっぱり私、かなり強い。指一本で動かせる。


 でも、こうすれば「ポチっと」


 カタッ、ツー。


 シートが出てきて座りながら車を運転するように動かせる。それも使い慣れたゲームのコントローラーで。

 パネルの操作もコントローラーでできる。

 ふふふっらくちん。


 この世界には魔法がある。

 でも、私自身は魔法は使えない。が、屋台を使えば可能か。

 MPはたくさんあるから大丈夫だけど、強力な魔法は少ない。

 でもレベルMaxだから、身体能力は物凄い。おそらくほとんどの物理、魔法攻撃は効かないだろう。


 屋台の動力源は月の光か。さすが月の女神だな。

 収納せずに外に出して月の光(月光力)をチャージする。さっきいきなり出てきたのは収納魔法のようなものか。手ぶらで出歩く事も出来る。なかなか便利だな。

 この世界にも屋台があって、外観は同じだから、人がいれば押していけばいいか。

 車みたいに乗っていたら目立ってしまうもんね。


 探知魔法も使える。最大...100キロメートル?

 凄いな。でもそれだけラフになる、って事だな。

 とりあえず10キロメートルくらいにしておけば、地形や道。人や動物、魔物の位置などが分かる。魔物もいるのか。さすが異世界。

 まあ、これで、10キロメートル内のものはだいたい探知出来るわね。


「あっ」


 お金...

 稼ぐ事が出来るって...それで屋台か。

 えっと、ラーメン、おでん、焼鳥、焼きそば、お好み焼き、たこ焼きって何でもアリだな。

 食材は、有る。月の光で補充することが出来る。

 購入したり採取した物も冷凍冷蔵車で保存出来る。便利ね。


 それに、「ポチっと」


 カタン!ピーッ!


 で、なんと!屋台の下は異空間になっていて、リビング、キッチン、トイレ、お風呂、寝室、おおっ武器庫まである。

 リビングからでも操縦出来る。凄いな。

 

 ん?屋台レベルもあるのか。戦闘でレベルが上がる。現在はレベル1、マックスでも3か。


 さすがに村娘の格好はダメだな。

 冒険者みたいな格好でないと、魔物も出る街道では怪しいからね。

 軽装のレザーアーマーと武器はショートソードにしよう。


 ぱぱっと着替えて、一応コックピットにいるか。

 屋台が勝手に動いているのを見た人がビックリするだろうしね。



 探知魔法が何かキャッチした。スクリーンに表示されている。

 お、これは街だな。行ってみよう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 第1話のユヅキとセレーネのやりとりから、とても面白いです。セレーネの上司が気になっていたら、この世界でもアルテミスがいるのですね。他にも月の女神が複数いる、というのも興味深く思いました。 …
[一言] ゲーム機のコントローラーで操縦出来るのは、便利で良いですね。 実際、家庭用ゲーム機のコントローラーは潜水艇やドローンの操縦にも使われているらしいですし、慣れ親しんだ操作性の方が取っつきやすく…
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