ダダン山の魔物
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
折角の〈オンセン〉のある観光地と言うことで、暫し、ダダンの街で過ごしていたユキヤたち。
勿論、あれからは、〈オンセン〉には、別々に入り、旅の疲れを癒していた。
今日も、朝から、大浴場で〈オンセン〉に浸かっているユキヤ。
始めて大浴場に入った時には、他のお客さんに、「なんで、女の子が、男湯にっ!?」と、驚かれていたが、男性である事を伝えると、安心してもらえた。
地元のお爺さんも、通いで、毎日来ていた為、ユキヤは、そのお爺さんと、打ち解けていた。
今もお爺さんの背中を流しているユキヤ。
まるで、祖父と孫のような光景だ。
そんな楽しい時間を過ごしていた時、お爺さんから、興味深いお話を聞いた。
「ユキヤちゃんは、こんなにちっこいのに、冒険者なんじゃな?」
と、お爺さんに聞かれると、
ユキヤは、
「ええ、色んなところや、国々に旅に出てますよ。神聖王国は、初めて来ましたけど。」
と、答えた。
すると、お爺さんは、
「そうか、そうか。若い内に、色んなとこへ行くとええ。
わしみたいに、歳を食うと、中々、外には出かけられんからのう。そう、そう、ただし、危ない事はせんことじゃ。
ここダダンにも、〈ダダン山〉と言う所があっての。なんでも、火を纏った凶暴な魔物が、居座っているそうじゃ。まぁ、人里に降りて来る事ないんじゃが、近づくと危険じゃから、間違っても〈ダダン山〉には、登るでないぞ。」
と、お年寄りらしく、長々と話すお爺さん。
聞いていたユキヤは、そう言えば、活火山らしきものがあったなぁと、思いながら、話を聞いた。
(火を纏った魔物かぁ〜、熱そうだな。絶対に近づかないでおこう。ほっといても、害はないらしいし。)
と、思いながら、お爺さんとの会話を楽しんだユキヤ。
部屋に戻ると、同じく〈オンセン〉に浸かっていたルメールと、合流する。
すると、ユキヤは、先程のお爺さんの話を、ルメールに話した。
「・・・と言う訳で、〈ダダン山〉には、近づかない方が良いみたいですよ。」
と、語った。
すると、少し考え込んだルメールが、
「ユキヤ。私は、〈ダダン山〉に行かなければならなくなった。」
と、突然の告白をして来た。
すると、ユキヤは、
「話を聞いていましたか、ルメールさん?〈ダダン山〉の魔物は近づかなければ、害はないって。」
と、ルメールの行動に釘を刺す。
すると、ルメールは、
「おそらく、その魔物は、私が数年かけて探していた、〈フェニックス〉だ。私は、奴を倒さねばならない。」
と、言った。
すると、ユキヤは、
「どうしてそこまで、〈フェニックス〉とやらにこだわるんですか?」
と、質問した。
すると、ルメールは、理由を語る。
「初めから話すと長くなるのだが、私の母上は、重い病に侵されていてな、その治療の為には、どんな傷や病いも治すと言う秘薬〈エクリサー〉が、必要なんだ。古い文献には、その精製方法が載っていて、その材料が、〈フェニックス〉の羽根なんだ。」
と、教えてくれた。
それを聞いたユキヤは、
(俺の魔法、〈リバイブ〉のようなものか。どうしよう、多分、〈リバイブ〉もロスト・マジックだ。伝え忘れていた、俺の落ち度だ。今からでも、伝えて止めないと。)
と、思い、ルメールに語りかけるユキヤ。
「ルメールさん、言い忘れていたんですが、僕は、病気を治せる魔法が使えます。お母さんには、それを試してみませんか?」
と、言うと、
ルメールは、
「そんな魔法、聖女以外にも、使える者がいたんだなっ!?」
と、どうやら聖女と言う人も、使えるらしい事を知るユキヤ。
とりあえず、帰ってから、魔法を試してみようと、説得するユキヤ。
しかし、ルメールは、
「ユキヤの気持ちは嬉しい。だが、本当にその魔法が、母上に効くかどうかは、疑問が残る。だから、確実性の高い〈エクリサー〉は、必要なんだ。」
と、譲らないルメール。
更に、ルメールは、
「今回の事は、完全な私個人の事情だ。ユキヤは、宿屋で、のんびりしていれば、良い。私一人で向かうっ!」
と、宣言する。
それを聞いたユキヤは、
「いえ、ルメールさん一人を、危険に晒す訳にはいきません。僕も一緒に、行きます。」
と、言った。
それを聞いたルメールは、
「〈フェニックス〉は、強力な回復力を持つ魔物だ。無理はしなくていい。待っていてくれ。」
と、ユキヤの提案を、拒否するルメール。
だが、ユキヤは譲らない。
「なら、なおのこと、一人で向かわせる訳には、いきませんっ!ご一緒しますっ!!」
と、宣言した。
すると、ルメールは観念したのか、
「・・・分かった。でも、危険だと思ったら、逃げてくれ。」
と、ユキヤの参加を、了解した。
〈ダダン山〉に登る事になったユキヤたち。
山に入ると、地面の亀裂から、湯気が立っていて、東部とはいえ、暑さを感じる。
そんな山道を、進んでいくが、〈フェニックス〉とやらは、中々、見つからない。
そうして、数刻掛けて山を登ると、とうとう、山頂に辿り着いてしまう。
お爺さんの話は、おとぎ話で、本当は居ないのかなと、思っていたら、ルメールが、火口付近を指差して、呟いた。
「居た、フェニックスだ。」
その魔物は、全長15メートル程の大きな鳥型の魔物で、羽根を広げれば、もっと大きく見えるだろう。
全身が、火に包まれていて、まさに、火を纏った魔物だった。
すると、ルメールが、すかさず、上級魔法のアイシクルランスを放った。
しかし、アイシクルランスは、フェニックスに当たったものの、身体の表面の炎に、阻まれ、あっさりと溶けてしまう。
すると、攻撃された事に気がついたフェニックスが、翼を広げて、飛び上がった。
デカい。翼を広げると、かなりデカい。
飛び上がったフェニックスは、ユキヤたちを、敵として判断したのか、その顎を開き、炎のブレスを放った。
慌てて、回避を試みるも、少し掠っただけで、火傷を負ったユキヤとルメール。
どうやら、一筋縄ではいかないようだ。
ルメールが、ユキヤに指示をする。
「アイシクルランスでは、駄目だ。ユキヤ、ブリザードは使えるな?同時に、放つぞっ!!」
と、同じく上級魔法のブリザードの使用を要求するルメール。
対して、ユキヤは、
「使えますっ!ルメールさんのタイミングに合わせますっ!!」
と、応えた。
すると、ルメールは、こちらの様子を伺っているフェニックスに対して、魔法を放った。
それを察した、ユキヤも、同時に放つ。
「「ブリザードっ!!」」
二人の放ったブリザードは、一直線に、フェニックスに当たり、その身体を氷漬けにする。
なんとかなったと、ユキヤたちが、安堵していると、氷漬けのフェニックスの表面から、湯気が立ち上がり始め、最後は、「パッリンっ!!」と、音を立てて、無傷のフェニックスの姿が、あらわになる。
すると、ルメールが、
「い、いかんっ!ユキヤっ!逃げてくれっ!!あと始末は、私一人で、何とかするっ!!」
と、叫んだ。
それに対して、ユキヤは、
「無理ですっ!!ルメールさん一人では、どうにもなりませんっ!!逃げるなら、一緒ですっ!!」
と、ルメールにも、撤退の指示を出す。
しかし、ルメールは。
「奴の眼を見ろっ!絶対に逃してはくれないっ!!頼むっ!ユキヤだけでも、逃げてくれっ!!」
と、言って、効かないのは分かっているのに、ブリザードの魔法を、再び、放つルメール。
このままじゃ、ルメールが、死んでしまうと思ったユキヤは、〈術式強化〉の魔法を発動する。
ユキヤが、叫ぶ。
「術式強化・フブキっ!!」
すると、青白い冷気を身に纏った、ユキヤが立っていた。
〈術式強化・フブキ〉
氷魔法をその身に纏い、絶対零度の攻撃を、拳や脚で行う、ユキヤオリジナル魔法。
ユキヤは、「フライドっ!!」と、叫び、飛び上がった。
まさか、相手が飛べるとは、思っていなかったフェニックス。
その、一瞬の膠着を、ユキヤは逃さなかった。
フェニックスに接近すると、絶対零度の拳と蹴りを、怒涛のごとく浴びせるユキヤ。
流石のフェニックスも、この攻撃は効いたようで、悲鳴のような奇声を上げる。
止まらないユキヤのラッシュっ!!
そして、決め技の〈暴風雪脚〉をお見舞いする。
〈暴風雪脚〉
ブリザードが、直線的な攻撃に対して、この技は、竜巻のような吹雪で、相手を中に閉じ込め、氷らせながら身体を削り取る。
あっという間に、氷の牢獄に閉じ込められた、フェニックスは、身体中を、氷の刃で削れて、断末魔を叫びながら、息絶えた。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
ブックマーク、いいね、☆評価も頂けると、励みになります。
宜しくお願いします。




