表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の事情  作者: ボッチー
52/127

旅の始まり

初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。

宿屋の、店主と会話(?)をしてから、俺は部屋で悩んでいた。


悩みの種は、米と、迷いの森だ。


どちらも行きたいが、北部と南部で、方向が、真逆だ。

どちらも捨てがたいが、身体はひとつ。

どちらかに、するしかない。


ヤマト国までの距離は分からないが、徒歩では、相当時間がかかるだろう。

そうなると、やはり馬車での旅になる筈だ。

まずは、途中のキヤノン王国まで行ってからになるだろう。

しかし、都合良く、護衛依頼があるかも、分からない。ないかもしれない。


また、迷いの森に向かうのも、大変だ。

途中のサイレント砂漠がある。

こちらは、勿論、馬車は使えない。

徒歩で、行くしかない。

水は魔法でなんとかなるし、冷暖房付きのローブもある。

しかし、こちらもどの程度の距離があるか、分からない。


空を飛んでいけば、すぐに砂漠も、北部の国境も、越られそうだが、勿論、ルメールもついてくると思われるので、それも難しい。

あえて、女教師が言っていたように、多少遠回りでも、他国を通り抜ければ、馬車も使えるだろう。

ただし、こちらも都合よく護衛依頼が、あるか分からない。


そんな堂々巡りをしていると、部屋の扉が、ノックされた。

こんな時間に誰だろうと、思うと、部屋の外から、ルメールの声が響いた。


「ユキヤ、ちょっといいか?」


「構いませんよ。」


と、応えると、ルメールが部屋の中に入ってきた。


「こんな時間に、どうしました?」


と、質問すると、


「何、なにやらユキヤが悩んでいるようでな。気になって、尋ねたのだ。」


と、どうやら心配させてしまっていたらしい。


「夫婦なのだから、遠慮なく相談して欲しい。夫婦なのだからっ!!」


と、やたらと、夫婦を強調してくるルメール。

とりあえず、そこはスルーして、ヤマト国に行くか、迷いの森に行くか、悩んでいた事、移動手段をどうするか、悩んでいた事をつげる。


すると、友好国であるヤマト国なら、顔もきくと言われた。


肝心の移動手段も尋ねると、馬車を借りればいいと言われた。


「僕は、馬車の行者は出来ませんよ。」


と、伝えると、自分が出来るといい、ついでに、教えてくれるとも、ルメールは言った。

ちなみにどれくらいかかるのかと聞くと、順調に行けば、キヤノン王国までで、4日。更に、ヤマト国にはそこから7日程、かかると言う。結構な長旅だ。

しかし、米が手に入るなら、それも我慢出来ると思い、その提案に乗ることにした。


ルメールは、ルメールで、いつものように、


「新婚旅行だなっ!!」


と、喜んでいるようなので、あえて気にせず、ヤマト国行きが、決まった。


長旅になるので、明日は、食料などの買い出しに充てることにして、やや強引に、ルメールを部屋から追い出し、就寝した。



明朝、ルメールを引き連れて、中央市場へと、脚を運び、食糧の調達を行った。


相変わらず、例の串焼き屋を訪れて大人買いをし、隣のスープ屋でも、寸胴を出して、中身を入れ替えて貰った。

その後も、パン屋で大量のパンを買い漁り、ついでに、肉屋や八百屋でも食糧を買い占めた。


その後、調理用品が欲しくなり、〈ベレッタ雑貨店〉へと、脚を延ばした。

鍋やフライパンのような、調理用品と、チョーユなどの調味料、あと、追加のテントを買い、店をあとにした。


中々長い買い物のせいで、日が沈みかけていたので、その日は、お開きとなった。

テントを追加で買う時、ルメールが渋ったのは、お約束だった。



翌朝は、まずハドリアス邸に赴き、長期不在の件を伝える。

エミナに見つかると、ややこしくなるので、セバスさんに言付けをして、ハドリアス邸をあとにする。


その際、馬車を借りられる場所を聞き、ルメールと共に、馬車の貸し出し場まで行くと、そこで問題が起こった。


馬車の大きさだ。


荷物は、アイテムファイルに入っているので、小さな馬車でも良かったが、一頭引きだと、速度が出ない。

二頭引き以上だと、今度は、馬車が大きくなる。

散々悩んだ挙句、二頭引きの幌付きの馬車を借りることにした。

日数が読めない為、仮の代金30日分を払うと、早速馬車に乗り込む。

案の定、ガラガラだ。

唯一の荷物は、馬の餌だけ。


馬車に乗って北門から、出発する。

始めは、幌の中でのんびりしていたが、街道に人影がなくなってから、行者席にルメールと並び、行者の仕方を教わる。

ある程度、行者になれたので、交互にやろうと、提案したが、ルメールが、幌に入る気配が無い。

万が一があると、いけないからなとは、ルメールの言。

その割には、ベッタリと肌をすり寄せてきて、これで万が一に、対処出来るのか疑問に思うが、いつもの病気が始まったなぁと、思いなから、行者を続ける。


ある程度進んだあと、馬の休憩も兼ねて、自分達もお昼にする。

昼飯は、市場で買った出来合いの物で、済ませ、再度、出発。

今度は、ルメールに行者を任せ、自分は、馬車の中に移動。ルメールが、不満そうにしていたが、関係ない。

交代制だと伝えて、馬車の中で、ランおすすめの世界の創世記物語を読む。

大地はアレスと言う神が、約千年前に作っただとか、悪魔との戦いがあったとか、なかなかに興味深い内容だった。

流石はランおすすめの本だと思っていたが、夕暮れ時になり、今日はここまでにしようと、ルメールから声がかかる。


実は今日は、ある目的があった。


そう、夕食を自分で作ることだった。


ルメールからは、刺身の件で、信用を得ていたので、あっさりと、了承を得た。


作るのは、唐揚げ。


この世界では、料理は、焼くか煮るかの二択しかない。油で揚げる習慣がないのだ。


米を求めての旅だった為、和食が恋しくなり、唐揚げが食べたくなった。

前世では、専門店すらあった料理だ。

こちらでも通用するに違いないと、鍋に油を注ぐ。

コカトリスといういかにも、鶏らしい食肉を適当な大きさに切り、チョーユと塩のふた通りの味が楽しめるように、下味をつける。

その後、小麦粉をまぶして、適温になった油へと、投入。

揚げ物特有の香りを楽しみつつ、しっかりと熱を通す。

肉が浮き上がってきたタイミングで、肉を取り出し、余熱かけて、少し冷ます。

完成した物にレモンのような柑橘系の果実を添えて、完成だ。


馬の世話をしていたルメールに声をかけて、異世界初の唐揚げを頂く。

見たことない料理に、手を出しあぐねているルメールを尻目に、まずは、チョーユ味の唐揚げから、頂く。

一口噛むと、中の肉汁が溢れ出し、衣のカリカリ感と柔らかい肉の食感に舌鼓を打っていると、それを見ていたルメールも、唐揚げに手をつけ出す。

しばらく無言で食べていたので、合わなかったのかなと思っていると、唐揚げを飲み込んだ後、ルメールが叫んだ。


「っ、美味いっ!!なんだこの料理はっ!?初めて感じる食感だっ!!」


と、言って次々と、胃に収めていく、ルメール。


「こっちは、また違う味だなっ!?これも美味いっ!!」と、塩味にも手を出すルメール。


「脂っこいものなので、コレをかけるとスッキリしますよ。」


と、言ってレモンのような柑橘系の果実を絞ってかける。

そちらも、好評のようで、


「スッキリとした味わいに変わるなっ!」


と、言って食べ続けるルメール。


どうやら、異世界でも唐揚げの美味さが、通用するようだと、満足げになるユキヤだった。


構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。

ブックマーク、いいね、☆評価も頂けると、励みになります。

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ