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異世界の事情  作者: ボッチー
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ロスト・マジック

初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。

エクスロールで、魚介と、刺身を堪能した翌日。


ユキヤ達は、ツペンタークへの護衛依頼を受けて、馬車の中で揺られていた。


そんな中、ルメールは昨日のことを思い出して、こう呟いた。


「ユキヤの言った通り、刺身は美味かった。生の魚が、あんなにも美味いとは、思わなかった。あと、あのかぶと煮も最高だった。」


と、昨日の夕食のことを思い返しているようだ。


「だから、言ったでしょ。刺身は美味いと。」


と、自慢げに応えるユキヤ。


「あぁ。だから、もう少し、滞在してても良かったんじゃないか?」


と、名残り惜しそうに、語るルメール。

それに対して、


「僕のアイテムファイルに、まだまだ沢山入ってますから、いつでも食べれますよ。」


と、答えるユキヤ。

すると、ルメールは、自分のアイテムバックに手をあて、


「あぁ、アレか。」


と、納得してくれた。


「アレは凄いな、中の時間が止まっているのだろ?」


と、確認してきた。

それに対して、


「えぇ、凄く便利な魔法ですよ。」


と、答える。

すると、


「ユキヤ、アレはロスト・マジックかも知れんな。」


と、聞き慣れないことを言ってきた。


「ロスト・マジック?」


と、ユキヤが疑問に思っていると、更に、ルメールは話を続けた。


「あぁ、失われた魔法の事だ。」


と、答えた。

すると、ユキヤは、


「そう言えば、ルメールさんの書いた本にも、乗ってませんでしたね。」


と、応えた。

すると、ルメールは、


「私の本を読んだことがあるのかっ!?」


と、訪ねてきたので、


「えぇ、かなり勉強になりました。」


と、答えた。


「ユキヤの役に立ったんなら、書いた甲斐があったな。」


と、喜ぶルメール。そして、


「ユキヤは他にもロスト・マジックが使えるんじゃないか?」


と、質問してきた。

それに対して、ユキヤは、


「あの本に乗ってない魔法と言うことですか?」


と、質問を返した。


「そうだ、何か心当たりは無いか?」


と、聞き返してきたので、


「・・・ひとつ、心当たりがあります。」


と、答えると、食いつくように、質問を重ねて来た。


「それはなんだ!?どういう魔法だっ!?」


と、焦ったように聞いてきたので、


「・・・空を飛ぶ魔法です。」


と、返事を返した。

すると、焦ったように、


「空を飛ぶ魔法だとっ!?ユキヤは空を飛べるのかっ!?」


と、信じられない風な顔をして、聞いてきたので、ただ、まだ上手く制御出来ていない事を伝えた。


「・・・人が空を飛ぶなど、俄には信じられないが。・・ユキヤが言うんだ、本当に、可能なのだろう・・・。」


と、一応は、信じてもらえたようだ。

しかし、ルメールは怪訝な顔つきで、


「空を飛べる事は理解した。しかし、制御が出来て無いのでは、危険では無いのか?落ちたら、怪我どころの騒ぎではないぞ!?」


空を飛ぶ事の危険性を指摘してきた。

それに対して、ユキヤは、


「制御出来ていないのは、空を飛ぶスピードだけで、まず、落ちることはありません。危険はありません。」


と、答えた。

すると、少しは安心したのか、今度は落ち着いた雰囲気で、こう尋ねてきた。


「それを聞いて安心したぞ。ユキヤに何かあっては、私は未亡人になってしまうからなっ!ただ、やはり心配は心配だ。一度、見せてくれないか?」


と、お願いされてしまった。


(う〜ん、どうしょうかな?乗り物酔いするんだよなぁ〜。

でも、断ったら、やっぱり危険なのではと、思われてしまうかも知れないし、そうなれば、今後の使用を止められるかも知れない。・・・スピードを落とせば、多少、乗り物酔いも軽減されるかも?それなら、良いかも。今後の為にも、慣れる事も必要だし・・・。)


と、考えていると、それが躊躇している風に見えたのか、ルメールから、再び、警告がかかる。


「そんなに悩むとは、やはり危険なのでは無いかっ!?

やっぱりダメだ。空を飛ぶのは禁止だっ!」


と、思っていた通りの反応を示した。

なので、慌てて、弁解にはいる。


「いや、躊躇してたのは、今はまだ、護衛依頼中だからですっ!危険はありません!街に帰ってから、お見せしますよ。」


と、約束してしまった。

すると、ルメールは、


「確かにな。それでは街に戻ったら見せてくれ!絶対だぞ!?」


と、食いついてきた。

あの魔法の本の作者だ。未知の魔法に興味深々なのだろう。やたらと、食いつてくる。

すると、更に聞かれるとまずい質問をしてきた。


「異空間に物を収納出来る魔法に、空飛ぶ魔法か。そんなロスト・マジックを使えるユキヤは、何者なんだ?どこの生まれで、ご両親は、誰なんだ?」


と、解答に困る質問をしてきた。


(・・・異世界転生しましたは、通用しないだろうなぁ。・・どうしよう、何も思い浮かばない。そ、そうだっ!とりあえず、記憶喪失の線で、誤魔化そうっ!!)


「・・・それが、記憶が無いんです。・・・気が付いたら、魔の森にいたんです。」


と、半分くらい嘘をつく。

すると、ルメールは、焦ったように聞いてきた。


「記憶がないだとっ!!それは名前以外は、覚えていないと、言うことかっ!?」


と、言ってきたので、「はい。」と答える。


「むむ、それではユキヤのご両親に、結婚の挨拶も出来んでは無いかっ!?」


と、また話が脱線するルメール。

すると、段々とルメールの扱いに慣れてきたのか、ユキヤはこう言った。


「だから、冒険者になったんです。冒険者なら、あちこち移動出来るし、何か思い出すかも知れません。有名になれば、両親が名乗りを挙げるかも知れません。」


と、淡い期待を伝える。

しかし、ルメールには、納得のいく返答では無かったようで、こう切り返してきた。


「冒険者になって、いろんな場所を訪れれば、何かしらの手がかりが掴めるかも知れんことは、わかった。だが、有名になってから、両親が名乗りを挙げても、無闇に、信用してはならない。ただ、ユキヤの功績のおこぼれを狙って、近づいてきた偽物かも知れんっ!」


と、案外とまともな、意見を言ってきた。


「・・・そうですね。充分に、注意します。」


と、応えると、その返答に満足したのか、「うん、うん。」と、頷くルメール。


「それでは、いろんな場所に行かねば、ならんな。新婚旅行だっ!!」


と、またもや、脱線するルメール。


いい加減、結婚のことから、離れてくれないかなぁと、淡い期待を持つユキヤ。


そんな二人の、不毛な会話をよそに、馬車は、ツペンタークへと向かうのだった。


構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。

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