表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の事情  作者: ボッチー
3/127

Sランク冒険者 ルメール・カサンドラ

初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。

穢れの無い透き通った蒼い瞳。

作り物の様な、整って顔立ち。

若々しく、白い肌。

時折蒼く輝く、サラサラの銀髪。

そんな現実離れした、絶世の美少女と見間違う容姿を持った、美少年。


対するは、

全てを見通してしまう様な金の輝きを放つ瞳。

凛とした表情の中に、色香を秘めた口唇。

成熟したたわわな果実と、引き締まった腰つき。

夜空の様に、全てを包み込んでしまいそうな漆黒の髪。

ひとたび視界に入れば、異性ならず同性までも魅了してしまう美貌を備えた、大人の女性。


何も知らない人が見れば、そんな風に捉えただろう。


確かに見た目は良い。いや、良すぎるのだ。


しかし、その中身が問題だ。


片や、引きこもり気味のオタク趣味を好む、30歳間近の独身(彼女無し)


片や、若い、いや幼い少年しか愛せない、重度のショタコン。それでいて、ツンデレ持ち。


・・・現実は非情なのだ。


煌びやか街の中でも、社交界のパーティーでも無く、危険な魔物の蔓延る禍々しい森の中で、二人は出会ってしまった。


そう、容姿の事は、とりあえず置いておいても、この森で出会う事はあってはならないのだ。


少なくても、冒険者風(?)の出で立ちのルメールならまだしも、ユキヤのような幼い子供が居ていい場所じゃない。


だからか、先程の動揺した(悶えた)態度から一変して、真剣な眼差しで、再び、ルメールはユキヤに声をかけた。


「ユキヤ。・・・もう一つ質問をさせて欲しい。なんでユキヤはこんな危険な場所に居るんだ?

此処は、A級災害指定地域・魔の森だ。

入る事すら普通は出来ないはずだ。一体どうやって?」


そう、ここは魔の森。


この大陸で、もっとも過酷かつ、危険な場所として知られるA級災害指定地域だ。


A級災害指定地域とは、その環境自体の危うさはもちろんの事、一番の理由には、そこに生息する魔物によって格付されている。


A級とかいうだけあり、ここにはA級クラスの魔物が生息している。

また、それだけでは無く、更にその上のS級の魔物までも生息している。


魔物のランクには、基本F〜Sまであり、Fが最低でSに近づくにつれて、脅威度が増す。


例を上げると、そのA級の一つ下、B級ですら、人類に取っては、脅威である。

生半可な冒険者や、軍隊では手も足も出ない。

10年前、隣国のシンセーと言う街がB級の魔物、キメーヤに襲われてた。

なんとか、高ランク冒険者達と、街の兵の活躍で討伐は出来たが、その代償は大きく、冒険者・兵士はもとより、住民も含めて多くの者が、死亡ないし重傷を負い、街自体も半壊してしまった。

10年ほど経った現在でも、その傷跡は残り、街は今でも復興に向けて、修繕が行われている。


災害級。


そう呼ばれているだけの力、被害をもたらした。


B級ですらそれである。その上位に入るA級の危険度は、計り知れない。

単体で街や小国を滅ぼせる程の力はゆうに持っている、厄災級。


更にその上。S級については伝承・記録が残っており、その危険性から天災として捉えられている。

古い文献に、当時の事が記されたものがあり、数百年前にS級に襲われた国家は、地図から消えたとある。


実際にその被害があった場所は、比喩なんかではなく、本当に何も残ってない。


かつて大国があった場所は、現在、ただの荒れ果てた土地。空白地域になってしまっている。


大地は乾燥の余り、ヒビ割れを起こし、植物すら存在しない。

肌荒れどころの話しではない。

ドモ〇〇ルンリンクルでは、回復不能だ。


・・・・・・。


そんな危険な魔物が存在する世界で、未だに人類が生き残っているのは、ひとえに、A級やS級の魔物の性質にある。


彼らは、それぞれでテリトリー・縄張りを持って居て、基本、そこから出ることをしない。


ただ、無闇に刺激してしまったり、縄張り争いに負け場合や、伴侶が実家(?)に帰ってしまった場合などには、例外が起こってしまう。


数百年前に滅ぼされてしまった大国は、大陸の覇を目指し、あろう事か、S級の魔物を使役しようとしたのだ。


しかし、S級の魔物など、どうにか出来るはずも無く、悪戯に刺激してしまい、国が滅ぶ結果になった。


ちなみに、人類にも魔物同様、冒険者ランクがある。


クラスは、魔物と同じくくりではあるが、その力には大きな開きがあり、A級の魔物討伐には、Aランクの冒険者パーティーが5組以上でのぞんで、半数以上の犠牲の上で、やっと討伐出来ると言われている。


ただ、Sランクに限っては、Aランクとの能力差が大きすぎて、正確な判断は難しい。


冒険者のSランクとは、それだけ隔絶した力を持っており、現在は、3人しか存在しない。


そして何を隠そう、ルメールはその一角の一人だ。


ルメールが魔の森にいるのは、もちろん理由がある。


魔の森から出ていこうとすると(出て行かなければならない)魔物を、阻止ないし排除する為に、森の外縁部に居を構えているからだ。

そう、人類の防波堤として、ここに居るのだ。


そんなデメリット、いやハイリターンな役割りを押し付けられているルメールにも、もちろんそれに見合ったメリットがある。


人類の全ての国家で、国賓扱いは当然のこと、各国家元首すら頭は上がらない。


莫大な報償金も常に、支払われ続けており、すでに総資産は、大国の国庫以上とも噂されている。


また、本人の生きがいである、魔法の研究や魔道具の作成などに関わる必要な資材も、ルメールが一声かければ、有無を言わさず用意してもらえる。

もちろん、余りにも入手困難なものや、用意出来ないものは除くが・・。


ルメールが住む屋敷も小型ではあるが、建築の際には、大陸中から腕利きを集めて製作されており、最先端の機能、満載だ。


極め付けは、神の時代に作られたアークティファクトと呼ばれる希少な武器も多数献上されている。


その性能は破格であり、数も少ない。

一つで国が買えると呼ばれるくらいの希少で価値のあるものをである。


それを一個人が複数所持しているなど、明らかに異常なことだが、ルメール自身に、それほどの価値があるからだ。


そんな恩恵ともう一つ、ルメール自身の秘めた思いとが一致したことで、人類の守り手と言う、重要な役割を果たしている。


そんな中、異常なまでの魔力反応を察知し、急ぎ駆け付けて見れば、そこに居たのは美少女(美少年)では、ルメールを持ってしても理解が及ばない。


ユキヤから漏れ出る魔力は、Sランクのルメールや他の冒険者と比べても、大きく上回る。


(・・・一体、どれほどの魔力を保有しているのやら?・・・底がまるで見えん。)


魔力とは、普通魔法の使用の際に感知出来るもので、ユキヤのように垂れ流しの状態では、すぐに枯渇してしまうはずなのだ。

稀に、威嚇行動の為に魔力を相手にぶつける場合もあるが、ユキヤからはそういったそぶりは見受けられない。

そうであれば、単に制御が出来ていないせいかと思われるが、平然としているところから、負担になってはいなさそうだ。


これだけのスペックを持っていれば、魔の森に入れるだけの資質はある。

・・・あるにはあるが、少なくても、近隣には街や村などは無い為、子供が訪れるはずがない。


故にその真相を訪ねたのだ。


対してユキヤはというと、どう答えれば良いのか、返答に迷った。


(これは夢ですからは、通用しないだろうし、起きたら子供の身体になっていたは、突拍子も無い上に、警戒心を高めそうだ・・・。

・・・あかん、いきなり詰んだ・・・。)


考えれば考える程、答えはまとまらず、目の前がグルグル回ってしまい、ついにユキヤは、あまりの混乱状態に陥り、突然気を失ってしまった。


「なっ!?」


いきなり、倒れがかったユキヤだったが、咄嗟に駆け寄ったルメールに受け止められ、その豊満な胸に身体を預けた。


(・・・パイオツ、かいでー・・・。)


そう呟き、完成に気を失ったユキヤ。


突然、倒れたのにもかかわらす、その表情は幸せそうだった。

身体は子供でも、精神はやはりおっさん。


しかも、ちゃっかり倒れ込んだ際、そのちいさな手をルメールの尻にまわしているあたり、かなりの好きモノである。


まあ、実際には手の長さが足りず、届かなかったのだが・・・。


構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。

ブックマーク、いいね、☆評価も頂けると、励みになります。

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ