長くて濃い一日の終わりに
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
ギルドを出ると、もうあたりは、夕日に包まれていた。
この世界にも、太陽があるんだなぁと、いまさら、気づいた。もしかして、月もあるじゃないかなぁ、今夜確かめてみようなど、と思いながら、先程、ヒルダさんに聞いたおすすめの宿へと向かっている。
条件は、清潔で、食事が美味しくて、最後に、風呂があること。
この世界にも風呂があることは、昨晩お世話になった、ハドリアス邸で確認済みである。
元日本人としては、やっぱり、風呂は欠かせない。
風呂の無い家や宿では、水場での水浴びか、樽に張ったお湯を使って身体を拭くのが、支流らしい。
でも、元日本人の自分としては、多少値がはっても、風呂は譲れなかった。
ゆくゆくは、自分の家を持って、風呂を備え付けたいものだ。
まぁ、それも、自分探しの旅が終わってのことになるだろうが、とにかく風呂がある宿を紹介してもらった。
今日は格段に疲れた。
肉体的には元気だが、精神的に疲れた。
分からない事だらけの生活が、こんなにも辛いとは思いもしなかった。
情報は命だ。
と、誰かの言葉通り、情報の大切さを実感した一日だった。
とにかく今日はもう限界なので、早く宿で休みたい。
そう思って歩いていたせいか、街中をサクサク歩いた甲斐もあり、目的地の宿、〈精霊の止まり木亭〉に着いた。
精霊など本当にいるかどうかも、分からないが、このファンタジー世界だ。きっといるに違いない。
エルフとかも精霊の一種だったはずだし、ドワーフもそうだ。
ドワーフには武器屋で会った。なら、エルフもいるはずだと思いながら、宿屋のドアを開けた。
「いっらしゃいませ〜、お食事ですか?お泊まりですか?」
店員さん(?)らしき人から、声をかけられる。
年は、10代後半くらいだろうか?薄い緑色の髪の毛に、わずかに尖った耳。
一瞬見ただけで、エルフかハーフエルフかと、検討がつく。
お店の名前は、間違ってなかったんだなぁと、考えに浸っていると、再び、店員さんから声をかけられる。
「あの〜、どちらですか?ここは宿屋件食事処ですよ?」
不審に思われたかもしれないと、慌てて、弁解する。
「ギルドの紹介できました。宿泊でお願いします。」
すると、客として扱ってくれたのか、
「ギルドの紹介でしたか〜。ご宿泊は何泊になりますか?」
と、尋ねてきたので、当面お世話になると思うので、思い切って、長めの日にちを告げる。
「30日ほど、ご厄介になりますが、よろしいですか?」
すると、長期の滞在費に対して、不安に思ったのか、再び尋ねられた。
「・・うちは一泊5千ゼニーです。30日となると、15万ゼニーになりますが、先払いですよ、平気ですか?」
と、金銭面の心配をされてしまった。
ハドリアス家の報酬とギルドの報酬で、大体のお金の価値は分かったので、15万ゼニーを超える銀貨20枚を支払う。
店員さんが、慌てて、お釣りを出そうとするので、それを制して、残りはチップとして受け取ってくださいと、伝える。
余りの金額の多さに、戸惑う店員さんに、苦笑しながら、その分、サービスしてくれれば、結構ですよと、助け船を出す。
見た目から、幼い美少女に写ったのだろう。
防犯は任せてくださいと、意気込む店員さん。
早速、部屋のカギを渡されて、部屋へと案内される。
部屋は6畳程の広さに、ベットと、机、椅子が一つずつ。
部屋の中に別の扉があり、一つはトイレと、一つは念願の風呂だった。
部屋の様子に満足していると、もうすぐ、夕食の時間ですと、下の階の食堂で食べられる事を教えてもらった。
折角なので、早速、食事にありつこうと部屋のカギを閉めて、下の階の食堂の一席に着く。
暫くすると、先程の店員さんが、お盆のようなものを持って、席にやっできた。
「今日はコカトリスの照り焼きと、ポークのシチュー、サラダと、焼きたてのパンになります。パンはおかわり自由なので、気軽に声をかけてくださいね♪」
香ばしいパンの香りと、脂ののった照り焼き、ポークのシチューは、肉がトロけるほど煮込まれていて、絶品だった。
パンも柔らかく、小説に出てくるようなカチカチの黒パンではなく、普通に白かった。ほんのり甘く、おかわりを2回もしてしまったぐらい、美味しかった。
流石、ギルドおすすめの宿屋だと思いながら、夕食を楽しんだ。
今度は、無駄に絡まれるようなことも無く、無事食事を終えた。
食後、部屋に戻ろうとすると、ランタンのような物を渡された。
これが光源になるようだ。
どうやらこれにも魔石が使われており、使い方を教わった。
無事、部屋に戻ると、夜の闇に包まれたので、渡されたランタンを起動した。
部屋の隅に、窓があったので、窓を開けて、夜空を見ると、なんと、月が2つ、浮かんでいた。
流石は異世界。
前世とは違うなぁなどと、思いながら、窓を閉めて、待望ののお風呂に入ることにする。
このお風呂も、水の魔石と火の魔石を使ったもので、魔石が生活の一部になって居るんだなぁと、改めて感心した。
ゆっくり風呂に浸かり、疲れた心をリフレッシュすると、まぶたが重くなってくる。
やっぱり若い身体だと、睡眠時間が長いのかなと、思いながら、ベットに入り、長かった一日を思い返しながら、眠りについた。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
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