表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の事情  作者: ボッチー
17/127

いきなりの昇格!?まだ、何もしていないんですけど

初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。

ほどなくして、ギルドマスターの部屋に着いた。

部屋は執務部屋らしく、綺麗に整理されており、大きなデスクと、立派なチェアー、中央には、来客用と思われるソファとテーブルが置いてあった。


すると、ギルドマスターが、ソファに座るように勧めてきたので、素直にソファに座る。


「さて、何から話せば良いかな?とりあえず、ギルド登録おめでとう、ユキヤ君。」


どうやら、移動中に落ち着いたようだ。


「君は今日、登録したばかりだと言う。では、あの魔物達は、何処で入手したのか?聞かせてくれないかな?」


と、やや尋問的な感じで、質問してくるギルドマスター。

そりゃそうだ、A級の魔物なんて、そうそうお目にかかる物じゃない。それも、あんなに大量にだ。

それを登録したての新人が、持ってきたのだ、疑いの目が向けられても仕方がない。


ただ、ユキヤにとっては、それはわからなかった。

そもそも、魔物のランクなど理解していない。

登録したばかりなのだ。

依頼もまだ受けて居ないし、そういったランクの棲み分けが出来ていないのだ。

ただ、襲われたから、迎撃して倒してしまっただけだ。

特に、不審な事はないと、ギルドマスターに伝える。


「・・、森で襲われて、返り討ちにしたと、そう言う事かね?」


「ハイっ、その通りです。魔法と体術で倒しました。」


と、素直に答えるユキヤ。


すると、暫くの沈黙の後、ギルドマスターが、話し出した。


「ギルド登録の際に、説明を受けていると思うが、冒険者や魔物にはランクがある。それは、間違って、高ランクの魔物に、低ランクの冒険者が、挑まない為だ。無駄に命の危険を侵す必要がないように。

ただでさえ、冒険者は危険な仕事だ。

いつ死んでもおかしくない。

だからこそ、自身の力量に照らし合わせて、仕事をする。

ギルドも同じだ。

本人の力量に照らし合わせて、仕事を斡旋している。

だが、今回の君の件は、これに当てはまらない。

本来、Fランクの冒険者が、A級の魔物を討伐、しかも、単独で、倒すなど、あってはならないのだ。」


なんか雲行きが怪しくなってきた。

だって、倒せたもんは、倒せたんだから、別に構わないじゃないか?

確かにギルドマスターの言うことは正しい。

でも、今更過去は変えられない。


「っと、別に説教をしているわけではないんだ。

そういう仕組みがギルドにはあるということを、改めて理解してほしかったんだよ。

そこで、相談と言うか、これは、命令だな。

ユキヤ君、君を今日から、Aランク冒険者に任命する!!」


(はっ、Aランク!?今日登録したばかりで、まだ何も依頼受けて無いのに、なんで急に!?)


「えっ、えっ!?」


「そうだ、Aランクだ。」


(違〜〜うっ!そうじゃない!?なんで突然、昇格なのか知りたいんだ!!)


「動揺するのも無理もない。ギルドとしても異例中の異例だからね。」


(だったら、なんでっ!?)


「先程も言っただろう。自分の力量に照らし合わせたランクがふさわしいと。

君は、A級の魔物を単独で、討伐出来る人材だ。

本来なら、Sランクでもおかしくはない。

ただ、Sランクになるためには、中央ギルドか、各国の国王の推薦が必要なのだ。

だから、すまんが、Aランクで我慢して貰えないだろうか?」


「我慢なんて、とんでもない!それよりも、その昇格自体に問題がありますっ!!

僕は今日、登録したばかりの新人ですよ。

まだ依頼の一つも受けていないのに、周りの人が納得するとは思えません!」


すると、ギルドマスターは、こう切り返してきた。


「君は先程、登録したばかりだと言ったね。

実は、先程、ギルド内で揉め事があって、君が相手をぶちのめしたと報告が上がっている。相手は酔っぱらっていたとは言え、Cランク冒険者だ。その彼をなんなく退けたんだ。問題は無いよ。」


どうやら、先程の一件は、すでにギルドマスターに報告済みだったようだ。


(シリをどうにかしたのは、ヒルダさんだったんだけど・・・。)


「先程も言ったが、己れの力量に合ったランクにつくことも、冒険者として必要な仕事だ。受けてくれるね。」


どうやら、逃げ道は無さそうだ。

諦めて、「ハイ」と、答える。


「いやぁ〜、良かった♪ツペンターク領は、比較的安全な街とはいえ、有事の際に、高ランク冒険者が居てくれると、助かるよ。ここのギルドには、Cランクまでので冒険者しかいなかったからね。

今日は本当にめでたい!!」


(これで、中央にも顔が効く。運営費の増額や、待遇面の改善などされるかも知れない。良い取引だった。)


などと、ギルドマスターが考えている事は、知らずに了承してしまったユキヤ。


「さぁ、ギルドカード出したまえ。今、更新しよう。」


言われた通り、ギルドカードを渡すと、手早く更新が終わり、手元に返ってくる。

Fというところが、Aに変わっていた。


「コンっ、コンっ」


ギルドマスターの部屋のドアがノックされた。


「ヒルダです。ユキヤさんの報酬の件で参りました。」


どうやら、査定が終わり、ヒルダさんが報告に来てくれたようだ。


「いいよ。入りたまえ。」


「失礼します。」


ヒルダさんが入ってきた。

ヒルダさんと目が合うと、ニコリと微笑んで応えてくれたが、先程の一件もあり、お尻がキュっと締まる。


「こちら、査定の見積もりになります。」


目の前に、査定結果が置かれるが、全く読めない。

すると、ギルドマスターも、査定用紙を覗き込み、「ウン、ウン」っと、頷いている。

どうやら、妥当な額らしい。

すると、ギルドマスターから、


「良質な魔石が取れたようだね。なかなかの金額だ。どうだね、これで構わないかな?」


そもそも読めないし、金銭感覚も魔石や素材の価値も分からないのだ。了承するしかない。


「ハイ、これで構いません。」


「それじゃ、ヒルダ君。報酬を用意してくれるかな?」


とギルドマスターが言うと、あらかじめ用意されていたのだろう。ヒルダさんは、すぐにお盆に報酬を乗せて、テーブルに置いてくれた。


「報酬の7百58万3千ゼニーになります。」


「・・・。」


黙って、報酬を受け取る。


「ツペンタークのギルドの依頼は高くても、Cランクまでだから、暇を持て余してしまうかもしれないが、これからよろしく頼むよ、ユキヤ君。

分からないことがあったら、そこのヒルダ君に尋ねると良い。彼女は、元冒険者でBランクだったからね。」


なるほど、だからあんなに強かったのかと、納得するユキヤ。

まぁ、彼女が怖いのは、別の性癖的な意味ではあるが・・。


こうして、ユキヤは、ギルド登録日にAランク昇格という異例の形で、初出勤(?まだ仕事はしていない)を終えることになったのだった。


構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。

ブックマーク、いいね、☆評価も頂けると、励みになります。

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ