ギルドでテンプレ
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
服や防具は揃った。
なんやかんやで、武器も手に入れた。しかもタダで。
時間はかかったけど、やっと冒険者っぽい成り立ちになったと思う。
あとはギルド登録と宿探し。
その前に、ちょうど昼時のようで、あちらこちらから良い匂いが、漂ってくる。
自分も飯にするかと思ったが、未だに金銭感覚がよくわからない。
ユキヤ的には、1金貨が大体、1万円か10万円くらいの感覚かなと思っている。(実際は1金貨100万円の価値)
大衆食堂や出店で、金貨を使うのは、お釣りの関係で迷惑がかかるかも知れない。(迷惑どころの話ではない、釣りが用意できない)
何処かレストラン的なところで両替した方が良い気がするので、そんなお店がないか、街中を歩いて回ってみることにする。
(ここは大衆食堂だな、ダメだ。次行こう。)
何軒目になるかわからないくらい、店を覗いて回った甲斐があり、ついにレストラン的なお店を発見した。
(やっと見つけたっ!此処でダメなら、先にギルドに行って両替してもらおう。)
そんなことを考えながら、お店のドアを開ける。
すると、なんと自動ドアだった。
電気もないのにどうやって動いているのか、不思議な気分になり、入ったら、出たりしていたら、店員さんがやってきて、怒られてしまった。
どうやら風の魔法を込めた魔石というものを使っているらしい。
また一つ、勉強になった。
ついでに(こっちが本命)、金貨が使えるか、見せてみると、急に店員さんの顔つきが変わり、態度も良くなった。
金貨が使えることも分かり、此処で食事をしようとする。
席に案内されて、メニューのようなものを渡されたが、話すことは出来ても、字が読めない。
仕方ないので、店員さんに今日のおすすめを頼むことにした。
すると、あっという間にテーブルを埋め尽くす程の料理が運ばれてきた。
流石に一人では食べきれそうもなかったので、一皿ずつ、少量を取り分けて、食べた。
味は悪くないが、昨夜食べたハドリアス家の食事には劣った。お貴族様の食事と比べたら、仕方ない。
充分にお腹は満たされたから、満足だ。
会計を頼むと、お釣りに、銀貨97枚と、銅貨3枚と、鉄貨4枚を受け取った。
上から金貨・銀貨・銅貨・鉄貨の準らしい。
ただ未だに、貨幣価値が分からない。
(実はこの世界では、貨幣のことをゼニーと呼ぶ。金貨一枚が百万ゼニー、銀貨一枚が一万ゼニー、銅貨一枚が、百ゼニー、鉄貨一枚が一ゼニーである。このことに気付くのに大分時間掛かったが、それは後日の話)
腹ごしらえも終えたことだし、ギルドへ登録しに行こうと、歩を進める。
こちらも、サリウスさんに聞いていたので、間違わずにたどり着けた。
ここから、俺の冒険が始まると思うと、歳替えもなく(中身は30歳手前のオッサン)ワクワクしてしまう。
緊張と興奮の冷めない中、ギルドのドアを開いた。
ギルドは、食べ物屋(飲み屋)と兼任して営業しているようだ。
幾らかの冒険者たちが、飲み屋の方で騒いでいる。
右手に飲み屋、左手には、ギルドの受付けがあり、壁には依頼書らしき物が、幾つも貼り付けてある。
イメージ通りの場所で、テンション上がるが、お上りさんだと思われないように、気を引き締めて、受付け嬢のいる所に向かっていく。
受付けに到着すると、受付け嬢が話しかけてきた。
「ご依頼ですか?」
(ガーーーン!?)
そこは、「ご依頼ですか、ご登録ですか、お仕事ですか」でしょうが〜。
折角、装備を揃えてきたのに、それは無いよ〜。
気を引き締めてきたのに、肩透かしを喰らって、落ち込んでいると、受付け嬢が更に声をかけてきた。
「あの〜、もしもし。平気ですか?」
「へ、平気です!依頼では無くて、登録に来ました。」
「へっ、と、登録ですか!?」
「ハイ、そうです。登録です!可笑しいでしょうか?」
すると、受付け嬢は、一呼吸開けてから、こう言った。
「いえ、可笑しいことはありません。失礼しました。登録で宜しいですね。」
話のわかる人で良かった。
「それでは、こちらにお名前と、ご職業、年齢を記載してください。あの、代筆は必要ですか?」
代筆、ありがたい。
「すいません、代筆をお願い出来ますか?」
「かまいませんよ。では、お名前から・・・」
「ギャハハ!!おい、お前、字も書けないのかよ?その様子じゃ、読めもしないじゃ無いか?そんなんで、依頼、受けれんのかよ!?」
と、飲み屋の席から声が掛かる。
酔っぱらいの戯言に付き合っていられないと、受付け嬢に名前を名乗る。
「名前は、ユキヤです。年は10歳。職業は、一応魔法使いです。」
「だっはっはっ!!一応って、なんだよ!?此処はお子様のごっこ遊び場じゃねーぞ!!」
無視して話を進める。
「他に必要なことありますか?なければ、ギルドの説明を受けたいんですが・・・」
「あっ嗚呼、無視してんじゃねーぞ、クソガキ!!サッサと帰って、おままごとの続きでもやってなッ!!」
と、飲み屋の席から立ち上がって、ユキヤの胸ぐらを掴もうとする。
サッとかわすユキヤ。更に足を出して、相手の脚を引っ掛けて、すっ転ばせる。
「ドッタ〜〜ン!!」
「飲み過ぎですよ。足元に気をつけてください」
あえて引っ掛けておいて、挑発するユキヤ。
「てんめぇ〜、許さねえ!!」
カッとなり、腰に刺してあった剣を抜く酔っぱらい!!
「ぶっ殺してやるっ!!」
といい、ユキヤに向かい、剣を振り下ろした。
「パッリ〜ン⁈」
たがしかし、振り下ろしたはずの剣が、綺麗に切断されていた。
「お〜、やっぱこの杖便利だな」
場違いの呑気な声がユキヤから発せられた。
断罪の杖から魔力で出来た刀身が、酔っぱらいの剣を切り裂いたのだった。
「なっ、なんだそれは!?俺の剣が、ふざけんなよ!!」
返って怒らせてしまったらしい。
「そこのお前、その剣を貸せっ!!」
近くの冒険者の剣奪って、再び、ユキヤに向ける酔っぱらい。
いい加減にて欲しい。
(ブチッ!!!)
朝から騒動で、精神的に限界がきていたユキヤ。
そのタガが、外れた瞬間だった。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
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