ユキヤとルシフェル
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
(・・・・勝てない。)
と、ユキヤは、思った。
ズサズサズサっと、ユキヤに近づいてくる、ルシフェル。
ユキヤは、なんとか立ち上がったが、〈術式強化〉が解けてしまう。
〈術式強化・グレン〉の代償は、全身の火傷だ。
ただれた身体で、なんとか立っているが、限界は近い。
そこで、ユキヤは、
「ふぅーーーっ。」
と、大きく息を吐いた。
もう、なりふり構っていられないと、覚悟を決めた。
そして、
「術式強化・シンキっ!!!」
と、叫び、ユキヤの身体が、白銀に染まる。
〈術式強化・シンキ〉
神聖魔法を身に纏い、驚異的な回復力と、神聖な力が込められた攻撃を可能性とする、ユキヤの切り札。
〈術式強化・シンキ)の発動で、焼けただられた皮膚が綺麗に戻っていく。内臓や肋骨も、回復する。
突然のユキヤの変貌ぶりに、歩く足を止めてしまうルシフェル。
そんなルシフェルに対して、ユキヤは、〈ミラージュ〉を発動。
ルシフェルの前に転移すると、その横面に拳を叩き込むっ!
しかし、ルシフェルもただでは、やられない。
カウンターで、ユキヤの横面に肘鉄を喰らわせるっ!
弾け飛ぶ、両者。
そこからは、乱戦だった。
ユキヤの拳が、ルシフェルの横腹に食い込むと、ルシフェルの肘鉄が、ユキヤの頭に叩き込まれるっ!
そのユキヤの顎に、膝蹴りを叩き込めば、ユキヤの蹴りが、ルシフェルの顔面に炸裂するっ!!
ルシフェルは、お返しとばかりに、ユキヤの顔面に、拳を叩き込むが、ユキヤは、しゃがんでかわし、ルシフェルの鳩尾に、拳を叩き込むっ!!
たまらず、距離取るルシフェル。
接近戦が、駄目ならばと、〈シャイニング〉を発動。
〈シャイニング〉に包まれるユキヤ。
ニヤリと、笑みを浮かべるルシフェル。
しかし、ユキヤは、その〈シャイニング〉から、飛び出して来た。
ルシフェルは、慌てて、回避行動に移るが、遅かった。
ユキヤの渾身の拳が、その顔面を捉えた。
〈術式強化・シンキ〉は、神聖魔法の為、〈シャイニング〉は、効かなかったのだ。
更に、回復力も凄まじい。
攻撃を喰らっても、すぐに回復してしまう。
しかし、デメリットがない訳ではない。
それは、寿命の消費。
まさに、命がけの魔法だった。
ルシフェルを捉えると、その顔面に、蓮撃を加えるっ!!
ユキヤには、時間が無かった。
この攻撃で、仕留めなければ、命が尽きる。
そう思って、攻撃の手を止めない。
しかし、ルシフェルも、諦めない。
ユキヤに向かって、拳を叩き込んだっ!!
しかし、ユキヤは、その拳か屈んでかわすと、ルシフェルの胸に、両手のひらを当て、最後の力を振り絞って、決め技、〈神羅万掌〉を繰り出すっ!!
〈新羅万掌〉
魔法、〈シャイニング〉が、局地的殲滅魔法なら、こちらは、そのエネルギーを一点に収束して放つ、最終奥義。
ルシフェルの胸に、収束したエネルギーが、炸裂するっ!!
すると、そのエネルギーは、ルシフェルの胸を突き抜けて、その胸に、風穴が空くっ!!!
「・・・ば、ばかなっ!?ごふっ!!」
と、呟いて、倒れ伏すルシフェル。
血溜まりに、倒れたルシフェル。
同時に、力を使い果たしたユキヤも、〈術式強化〉が、解けて、倒れてしまった。
こうして、ユキヤとルシフェルの戦いは、終息を迎えた。
・・・・・。
・・・・・。
・・・・・。
「おいっ!ユキヤっ!!おいっ!!」
と、ユキヤに、声がかかる。
ユキヤは、
「・・・・う・・う、うんっ!?・・・。」
と、意識を取り戻した。
声の主は、ウィンチェスターだった。
そのウィンチェスターも、ボロボロの姿だ。
ユキヤは、
「・・・っ、ウィンチェスターさん?」
と、やっと、意識がはっきりしてきたようだ。
ウィンチェスターは、
「そうだっ!俺だっ!!」
と、応えた。
ユキヤは、
「・・・ぼ、僕は、生きているんですか?」
と、呟いた。
ウィンチェスターは、
「生きてるぞっ!俺が見えるだろうっ!!」
と、語りかけた。
ユキヤは、身体を起こすと、
「・・・なんで、生きてるんだ。」
と、呟いた。
ウィンチェスターは、
「さぁな、俺には、さっぱりわからん。」
と、否定した。
更に、ウィンチェスターは、
「ユキヤ、お前。少し、大きくなってないか?」
と、疑問をぶつけてきた。
ユキヤは、自分の身体を見ると、確かに、少しだけ身長が伸びたようだ。
その証拠に、上着やズボンの裾が、短くなっている。
何故だ?と、ユキヤが思っていると、ある事に、気がついた。
(不老長寿薬(仮)だっ!!あの薬のおかげで、助かったんだっ!!)
と、思い出した。
すると、ウィンチェスターが、ボロボロなの事に、気がつく。
「う、ウィンチェスターさんっ!?大丈夫ですかっ!?」
と、ウィンチェスターに声をかけるユキヤ。
ウィンチェスターは、
「少々、無茶をしたが、平気だ。」
と、応えた。
ユキヤは、慌てて、ウィンチェスターに、回復魔法をかける。
すると、ウィンチェスターの傷が、癒えてくる。
ウィンチェスターは、
「助かる、礼を言う。」
と、ユキヤに礼を述べた。
ウィンチェスターは、ルシフェルの亡骸を見て、
「しかし、派手にやったな。」
と、ユキヤに、声をかけた。
言われたユキヤも、ルシフェルの亡骸に目を向けて、
「ええ、必死でしたので・・・。」
と、応えた。
それから、ユキヤは、立ち上がると、
ウィンチェスターに、
「どうやら、僕の目的の神様は、あっちの〈月〉にいるみたいです。」
と、語った。
ウィンチェスターは、
「そうか、〈月〉違いだったか。」
と、応えた。
ユキヤは、
「僕は、今から、あっちの〈月〉に、向かいますが、ウィンチェスターさんは、どうしますか?」
と、聞くと、
ウィンチェスターは、
「いや、俺は、疲れた。しばらく休む。」
と、言って、寝転んだ。
ユキヤは、
「それじゃあ、ちょっと、行って来ます。」
と、言って、隣の〈月〉に向かって、飛び上がった。
こうして、ユキヤは、出生の謎を解く為、もう一人の神に会いに行くのだった。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
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また、2作目、[暗殺一家の落ちこぼれ。魔法を極めて、世界を救うっ!!]も、連載開始しました。
宜しくお願い致します。