鉱山の街、ドラン
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
〈ブースター防具店)で、ローブの製作者かもしれない、ノリス爺の事を、教えてもらったユキヤは、ルメールと共に、鉱山の街〈ドラン〉に、着いていた。
鉱山の街と言う事もあり、街中には、ちらほらと、ドワーフを見かける。
〈ブースター防具店〉で、聞いた事もあり、そのノリス爺も、ドワーフだと思ったユキヤは、道行くドワーフに、声をかけた。
「あの〜、すいません。此処に、ノリス爺さんがいると聞いたのでが、何処に住まわれているか、ご存じですか?」
と、質問した。
すると、そのドワーフは、
「知っとるわい。ただ、何の用かしらんが、あの爺さんは、偏屈じゃからのぅ。行っても、相手をしてくれんかもしれんぞ。」
と、どうやら、かなりの偏屈な人らしい。
その後、家の場所を教えてもらうと、ユキヤたちは、ノリス爺の元に向かった。
到着した家は、岩で出来ている半円球の建物で、煙突から、煙がたっていた。
木製の扉をノックして、返事を待つユキヤ。
すると、これまた立派な、髭もじゃのドワーフが、
「なんじゃっ!また、ひやかしかっ!!」
と、怒鳴って出て来た。
しかし、髭もじゃのドワーフは、ユキヤを見ると、
「なっ!?あ、あんたは、サウザー様かっ!?」
と、驚いていた。
ユキヤは、
「いえ、違います。」
と、応えたが、
髭もじゃのドワーフは、
「そんなはずはないっ!ちょっと、ちっこくなってるが、サウザー様の面影があるっ!!」
と、確信を持っているようだ。
そこで、ユキヤは、ルメールにも伝えていない自分の事を、
話した。
「僕は、サウザーの半身です。ただ、魂が違いますけど・・・。」
と、暴露した。
それを聞いた、髭もじゃのドワーフとルメールは、
「「なっ!?」」
と、驚いた。
すると、髭もじゃのドワーフを放置して、ルメールが、
「ユキヤっ!!それは、初耳だぞっ!?」
と、問い詰めて来た。
ユキヤは、ルメールに、
「すいません、言い忘れていました。」
と、謝罪した。
ルメールは、
「いつ、それを知ったんだ?」
と、聞いてきたので、
ユキヤは、
「ウィンチェスターさんの所で・・・。」
と、言葉を濁しながら、答えた。
すると、話を聞いていた、髭もじゃのドワーフが、
「そんな事は、どうでもええっ!!サウザー様ではないんじゃな?」
と、話に加わってきた。
ユキヤは、髭もじゃのドワーフに、
「はい、僕は、ユキヤと言います。」
と、自己紹介をした。
すると、髭もじゃのドワーフは、
「ユキヤと言ったな。それで、ワシになんの用じゃ?」
と、質問してきた。
ユキヤは、
「あなたが、ノリスさんですか?」
と、逆に質問すると、
髭もじゃのドワーフは、
「そうじゃ、ワシがノリスじゃ。」
と、答えた。
それを聞いた、ユキヤは、アイテムファイルから、ローブを取り出すと、
「このローブに、見覚えがありませんか?」
と、質問した。
すると、ノリス爺は、
「あるに決まっておるっ!それを作ったのは、ワシじゃっ!!」
と、答えた。
その返答を聞いた、ユキヤは、
(良しっ!当たりだっ!!
さっきの反応から見て、このノリス爺さんは、サウザーと縁があるようだ。何かしら、情報を得られるかもしれない。)
と、思い、ノリス爺に、
「サウザーの事を、教えてくれませんか?」
と、質問した。
すると、ノリス爺は、
「サウザー様の事じゃと?
・・・いくら、サウザー様の半身とは言え、別人のお主に、ただで教える訳にはいかんっ!
聞きたければ、対価を寄越せ。」
と、噂通りの偏屈爺さんだった。
そこでユキヤは、ドワーフなら、興味があるだろうと、アイテムファイルから、〈ゲイボルク〉を取り出した。
そして、ノリス爺に、
「コレなんか、どうですか?」
と、〈ゲイボルク〉を見せる。
すると、ノリス爺は、
「なんじゃ、槍か?・・・なっ!?こ、これは、アークティファクトではないかっ!?」
と、驚いた。
ユキヤは、
「コレで、対価になりませんか?」
と、聞くと、
ノリス爺は、
「い、いいのか!?国が買えるぞっ!?」
と、戸惑っているようだ。
なので、ユキヤは、
「ええ、構いません。コレと交換で、教えてください。」
と、お願いした。
すると、ノリス爺は、
「わ、分かった。話をするから、中に入れ。」
と、了承した。
家に入ると、鍛冶場独特の、鉄臭い匂いがした。
ユキヤたちが、勧められた席に座ると、ノリス爺が、語り出した。
「あれは、4百年程前じゃたかのぅ、ワシは、サウザー様に仕えておった。
サウザー様は、強欲の魔人と言うだけあって、欲が強くてのぅ、自分の気に入った物は、なんでも手に入れる方じゃった。それは、人でも魔物でも、関係なくじゃ。
しかし、いざ自分の物になると、愛着を持って、接しておった。根はお優しい方じゃった。
このホルスターと魔の森を、支配地としていてな、ワシも含めて、人と魔物が、共存共栄しておった。
ほれ、お主の頭にくっついとる〈アイスドラゴン〉のような関係じゃったわい。」
と、ユキヤの頭に、貼り付けているハクを見て、言った。
更に、話は続き、
「しかし、サウザー様亡き後、ある大国が、サウザー様の抑制を失った、S級の魔物を使役せんと、刺激をしてもうて、それをかわきりに、魔物達が、人族を襲うようなった。
人族も、魔物から出る魔石や素材を求めて出して、魔物を襲うようなった。」
と、衝撃的な事実を告げた。
ユキヤは、
(なっ!?それじゃあ、今、魔物達が、人を襲うのは、人が先に手を出したからなのかっ!?
・・・そう言えば、ヘッケラーも、普通に魔物を使役していたな。当時の名残りだったのかな?)
と、推測する。
ノリス爺は、
「お主は、サウザー様の半身と言うたな。
憤怒の魔王との戦いで、傷ついたサウザー様は、きっと、残される人や魔物が、気掛かりだったんじゃろう。
それで、分体を作ったのじゃろうて。
お主の魂が、宿った原因は、どこかサウザー様と、共通点があったのではないか?」
と、ユキヤに尋ねた。
言われたユキヤは、
(確かに、前世の俺は、引き篭もり気味だったけど、動物好きで、独占欲が強かった。・・・波長が合って、魂を結びつけた可能性はある。でも、なんでわざわざ、異世界と繋げたんだ?
神様とやらに、何か目的があったのか?
・・・駄目だ、やっぱり神様とやらに、会わないと謎は解けそうもないな。)
と、考えた。
人類と魔物の共存。
今では、考えられない時代が、あった事を知るユキヤだった。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
ブックマーク、いいね、☆評価も頂けると、励みになります。
宜しくお願いします。