教皇の最後
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
所変わって、神聖王国アレキサンドラ。
トンプソン帝国が、西方諸国と衝突している間に、帝国を攻め落とそうと企む、教皇、ジェミニ・タイタンは、神聖騎士団並びに、兵士たちを召集していた。
今日は、その出陣式だった。
壇上に立ち、出陣の為の演説をしている時、それは起きた。
教皇が、
「神託が降りた。世界の敵、帝国を滅せよと。
神聖騎士団並びに、兵士たちよ。
彼の国をめ・・・。」
と、演説していた教皇に、光の柱が襲う。
光の柱が、消えた時、教皇の姿は、いなかった。
消滅したからだ。
神聖騎士団や、兵士たちは、慌てた。
突然の出来事で、教皇の姿が、かき消えたからだ。
そして、教皇のいた頭上には、羽根の生えた亜人らしき存在がいた。
パニックを起こす兵士たちをよそに、その人物は、語りかけた。
「偽りの神託によって、世界の調和を乱す者に、神の鉄槌を。」
と。
それを聞いた、神聖騎士団団長、ゴック・ライデンは、先程の光の柱が、かの者の仕業だと判断し、その人物に話しかけた。
「神罰って〜〜何〜〜、君が、教皇を殺ったの〜〜。」
と、質問した。
すると、その人物は、
「我は神の使い。勤勉のイェグディエム。愚かなる者に神の鉄槌を。」
と、答えた。
すると、ゴックは、
「やっぱり〜〜君の〜〜仕業なんだね〜〜許せないね〜〜。」
と、言い〈フィジカルアーマー〉を発動して、イェグディエムに飛びかかるゴック。
しかし、ゴックの攻撃は、かわされ、代わりにゴックの腹に風穴が空く。
ゴックの腹を貫いたのは、神槍〈グングニル〉だった。
「かはっ!」
と、言って地面に、叩きつけられるゴック。
ゴックは、空いた腹に、回復魔法をかけるが、傷が塞がらない。血がとめどなく流れていく。
「なんで〜〜治らないの〜〜!?」
と、ゴックが叫ぶと、
イェグディエムは、
「〈グングニル〉に突かれた傷は、再生しない。そのまま、朽ちるが良い。」
と、言った。
再び、イェグディエムは、
「彼の地の戦いに、神の鉄槌を。」
と、言い残して、飛び立った。
残されたゴックは、苦悶の表情をしている。
そこへ、聖女、ルナ・ホワイトが、駆けつけた。
ゴックに向かい、
「リバイブっ!!」
と、魔法を行使すると、ゴックの傷が癒えてきた。
ヒールでは、回復しなかったが、〈ロスト・マジック〉なら、効くようだ。
ゴックは、ルナに、
「ルナ〜〜ありがとう〜〜♪」
と、礼を言った。
ルナは、
「あなたと言う人は、無茶をして・・・。」
と、会話をしている時、
黒尽くめの集団が、ゴックを囲んだ。
その集団は、異端審問官たちだった。
異端審問官の代表は、ゴックに向かい、
「神の使徒に向かい、手を挙げたゴック団長を、異端者として、幽閉する。拘束せよ。」
と、言って、他の異端審問官たちが、ゴックを拘束する。
ルナは、
「あなたたち、何を・・・。」
と、言いかけるも、
異端審問官は、
「ゴックを、異端者として幽閉する。」
と、しか言わない。
すると、ゴックがルナに、
「ごめん〜〜ルナ〜〜、あとはよろしく〜〜。」
と、言って、異端審問官たちに連れて行かれた。
残されたルナは、
「あぁ、これからどうすれば・・・。」
と、一人呟くのだった。
神聖王国、教皇死亡する。
その情報は、すぐに大陸中に広がった。
特に、隣の国、ホルスター王国には、いち早く届いた。
教皇の死を耳にした国王、グロック・カサンドラは、ユキヤとルメールを呼び出した。
謁見の間で、跪く二人。
国王は、神聖王国で天使族らしき存在が、教皇を殺めた事を、二人に伝えた。
あまりの出来事に、言葉を失う二人。
国王は、ユキヤに、
「貴公は、神聖王国の〈名誉騎士〉でもある。我が国の特使として、ルメールと共に、教皇の葬儀に参加せよ。
また、神聖王国は、今後、聖女が、女王として治める。
彼の国との、友誼を結べ。」
と、命じた。
ユキヤは、国王に、
「天使族が現れたとは、本当ですか?」
と、質問した。
すると、国王は、
「そう聞いておる。詳しい情報は、神聖王国にて、調べよ。」
と、指示を出した。
国王の命を受けたユキヤたちは、神聖王国、〈皇都アレス〉に向かった。
〈皇都アレス〉に着くと、王宮へと直行。
新・女王、ルナ・ホワイトとの謁見の場を設けた。
女王ルナは、ひどく憔悴していた。
そのルナが、ユキヤに、
「カナモリ卿、遠路はるばる、ご足労いただき感謝します。」
と、応えた。
ユキヤは、
「いえ、私も貴国の〈名誉騎士〉として、当然の事です。」
と、返礼した。
ルナは、ルメールにも労いの言葉をかけると、何があったのか、説明してくれた。
それを聞いた、ユキヤは、
「天使族については、〈神聖図書館〉に資料があります。お目を通してください。ところで、神聖騎士団団長のお姿が見えませんが、いかが致しましたか?」
と、質問すると、
ルナは、苦々しい顔で、
「ゴックは、天使族に逆らった罪で、異端審問官により、幽閉されました。」
と、衝撃的な事実を告げた。
ルナは、
「私の力不足です。ゴックを守れませんでした。」
と、痛々しい表情で語った。
すると、ルメールが、
「我が国は、貴国の復興に尽力いたします。つきましては、友誼を結びたいと、国王より承っております。いかがでしょうか?」
と、国王の命を伝える。
すると、ルナは、
「大変ありがたいお申し出です。是非、ご助力ください。」
と、了承した。
その後、遺体はないが、教皇の葬儀が行われた。
教皇の死は、勿論、帝国にも伝わった。
それを聞いた、皇帝は、
「はははっ!あのタヌキ爺いが、くたばったかっ!!
これで、大陸は、俺様のものだっ!!」
と、愉快そうに笑った。
宰相は、天使族の危険性を伝えたかったが、言えば、皇帝の機嫌を損なう為、それを伏せた。
皇帝は、
「ならば、尚のこと、西方諸国を早く手にせねばな。現状は、どうなっている?」
と、宰相に尋ねた。
宰相は、
「今は、兵の補充で、侵攻が遅延しております。」
と、正直に答えた。
すると、皇帝は、
「属国からも、兵を召集しろっ!!なんとしても、西方諸国を手に入れるのだっ!!」
と、命じた。
その事が、のちの、自分の首を絞めることになるとも知らずに・・・。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
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