帰還と謝罪と報告と
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
馬車を走らせる事、数日。
途中で、カイザーにも遭遇せず、無事、ツペンタークへと帰還したユキヤ一行。
まず、屋敷に戻り、使用人たちに謝罪をするユキヤ。
使用人たちは、ユキヤの帰還を喜んだ。
とりあえず、帝国からの長旅だった為、ゆっくり風呂に入りたかったユキヤたちは、屋敷で、ひと時の休息を取った。
明けて、翌日。
ユキヤ一行は、王都へ向かった。
目的は、国王への謝罪と報告だった。
王都に着くと、すぐに王城の王の執務室に、向かうユキヤ一行。
ルメールが、執務室の扉をノックすると、国王が、
「誰だ?」
と、問いかけてくる。
ルメールは、
「陛下、ルメールです。」
と、応えた。
すると、国王は、
「ルメールか、随分と早い帰りだな。いいぞ、入れ。」
と、入室許可が降りた。
ユキヤ一行は、執務室に入った。
すると、国王は、ユキヤがいる事に、驚き、
「なっ!カナモリ卿かっ!?今まで、何処に居たっ!?」
と、予想通り、驚いていた。
ユキヤは、逃亡した事の謝罪を行うと、これまでの経緯を、詳しく説明した。
それを聞いた、国王は、
「とにかく、良く戻ってきた。
西方諸国の現状も把握出来た。
よって、その功績を加味して、処罰は行わん。
あと、ドミニクと言ったな。貴公は、我が国で過ごすが良い。Sランク冒険者なら、大歓迎だっ!」
と、ユキヤの逃亡に、処罰しない事を伝えた。
ホッとする、ユキヤとルメール。
すると、国王が、
「カナモリ卿、魔石の件だが、我が国の国庫に、魔石はある。
他ならぬ、カナモリ卿の頼みだ、叶えてやらん事もない。
だが、今はやれん。
帝国と西方諸国の争いが、終息するまで、待つが良い。
仮に帝国が、西方諸国を治めた場合、次に狙うのは、おそらく、北部だ。
そして、我が国も狙ってくるだろう。
貴公も、帰る家が無くなっては、困るだろう。」
と、語った。
対するユキヤは、
(確かに、国王の言う通りだ。
それに、北部が狙われるだってっ!?
〈イネ〉や〈ミソ〉が、帝国に奪われるじゃないかっ!!許せんっ!!
ウィンチェスターが、言ってように、いっその事、帝国とやり合うか?
ただ、一人では、難しいだろう。なんとか、ウィンチェスターの、助力を得れないかな?)
と、物騒な事を、考えて出すユキヤ。
そんなユキヤは、放置して、国王の話は続く。
「あと、神聖王国だか、どうやら、帝国に攻め入るらしい。
帝国が西方諸国に、戦力を集中している間を狙うようだ。
よって、大陸の情勢が、不安定になる。
カナモリ卿、今度は、自重してくれ。」
と、お願いされてしまった。
言われたユキヤは、
(神聖王国が、出兵っ!?
それなら、また、天使族が現れるかも知れないぞっ!?
今度こそ、出生の謎を解けるかもしれない。
本土にいた方が、良さそうだ。)
と、自重は、何処に置いて来てしまったのか、相変わらず、自分の欲求に勝てないユキヤ。
これも、強欲の魔人の、半身だからだろう。
その後、ドミニクは、王都の中央ギルド所属となった。
ドミニクに、
「世話になった。礼を言う。」
と、挨拶を交わして、ユキヤとルメールは、屋敷へと帰って行った。
屋敷に帰ってから、ルメールに、
「ユキヤに、渡したい物がある。」
と、言われて、ルメールの地下室に招かれたユキヤ。
渡したい物って、なんだろうと、ユキヤが考えていると、ルメールが、何やら液体の入った瓶を持って来た。
色は、血のような紅い液体。
新種のポーションか、何かだと思っていると、ルメールが、すぐ飲むように、伝えてくる。
まぁ、まず毒物ではないだろうし、散々、迷惑をかけたので、素直に飲み干した。
特に、変わった変化はないので、ルメールに、なんだったのか、質問した。
すると、ルメールは、
「不老長寿薬(仮)だっ!」
と、言った。
ユキヤは、聞き間違いだと思って、もう一度、質問した。
しかし、ルメールは、
「だから、不老長寿薬(仮)だっ!!」
と、再び、言った。
(不老長寿薬だってっ!?
・・・ああ、地下室に篭って作っていたのは、これかっ!!
・・・ちょっと待てよ、って事は、成長が止まるって事なんじゃないかっ!?今でも、女の子に間違われるのに、ずっと、続くって事っ!?
なんてもん飲ますんだ、この人はっ!!)
と、悔やんでも、不用意に飲んでしまったものは、取り返しがつかない。
ユキヤは、ルメールに、
「なんて物、飲ませるんですかっ!僕、成長止まっちゃうじゃないですかっ!!」
と、言うと、
ルメールが、
「安心しろっ!私も飲んだっ!!一緒だっ!!」
と、返事が返ってくる。
(いや、安心の意味が、違うっ!!
ダメだこの人、相変わらず、話が、ぶっ飛んでるっ!?)
と、ユキヤが、思っていると、ルメールは、
「ただ、まだ完全じゃない。だから(仮)だっ!!」
と、多少の成長の望みは、まだありそうだと、気づくユキヤ。
しかし、ルメールの暴走は、止まらない。
ルメールは、
「いつか、完全な不老長寿薬を完成させるっ!待っていろ、ユキヤっ!!」
と、意気込んでいた。
対するユキヤは、そんな物作らんで良いっ!と、叫びたかったが、多分、話を聞いてはくれないだろうと、悟った。
逃亡した罰が、こんな形であらわれるなんてと、悔やむユキヤだった。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
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