一路、ツペンタークへ
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
帝国国境の街で、宿屋に入ったユキヤ一行。
部屋は、2部屋しか空いていないそうで、仕方なく2部屋を、借りた。
ユキヤは、ドミニクと同室するつもりだったが、勘違いをしているルメールが、部屋割りを決めた。
とにかく、すぐに寝たかったユキヤは、その指示に従って、ルメールと同室となった。
すぐにベットに飛び込むユキヤ。
ソワソワして、落ち着かないルメールを放置して、眠りについた。
数刻後、ユキヤは起きた。
ユキヤの隣では、ルメールが、寝息を立てている。
念のため、身体を確認するユキヤ。
どうやら、無事(?)のようだ。
しばらく、ぼーっと、していると、ルメールが起きた。
ユキヤは、ルメールに、
「おはようございます、ルメールさん。」
と、言ったが、ルメールの機嫌が良くない。
すると、ルメールが、
「スると言ったのに、部屋に入るなり、寝るやつがあるかっ!!」
と、未だに、勘違いをしているようだ。
とりあえず、ルメールがなんで、帝国に居るのか聞いてみるユキヤ。
すると、ルメールは、国王の命で、帝国の調査に来ていた事を告げた。
それから、逆に、何故、ユキヤが帝国に居るか、質問された。
ユキヤは、逃亡してからの経緯を、ルメールに説明した。
「・・・と、言う訳で、今は帝国から、逃亡中なんです。」
と、説明を終えると、
ルメールが、
「憤怒の魔王のところに居たっ!?
魔王に稽古をつけてもらっていたっ!?
〈月〉に行くっ!?
西方諸国に行ったっ!?
武闘大会に出場っ!?
Sランク冒険者を匿ったっ!?」
と、驚きっぱなしだった。
無理もない。
ユキヤは、とりあえず、ドミニクをどうにかしてやりたいと、ルメールに相談した。
すると、ルメールは、
「そのSランク冒険者は、ホルスターで匿おうっ!!
Sランク冒険者が、ホルスターに在籍するのだ。誰も文句は言うまい。
あと、ユキヤ。一度、ホルスターに戻れっ!!
事情は分かったが、父上にも相談しようっ!!
そうすれば、魔石の件も、何とかなるっ!
分かったなっ!!」
と、お説教モードに入るルメール。
でも、魔石が手に入るならば、戻るのもありかと、思うユキヤ。
すると、ルメールが、
「ところで、ユキヤにくっついている、それはなんだ?」
と、ユキヤのお腹の辺りで、丸まっているハクについて、質問してきた。
なので、ユキヤは、
「〈アイスドラゴン〉の赤ちゃんで、ハクと言います。僕のペットです。」
と、答えた。
すると、ルメールは、
「S級の魔物をペットにだとっ!?
あの魔王のようではないかっ!!」
と、ヘッケラーの事を言っているようだ。
すると、ハクが起きて、
「キュィ?」
と、鳴いた。
それを見たルメールは、
「か、可愛いではないかっ!」
と、警戒心は、解けたようだ。
なので、ハクを、抱かせてみる。
すると、ルメールは、
「ひんやりしているな、良し良し。」
と、ハクを撫で回している。
そんなルメールを見て、ユキヤは、
「とりあえず、今夜は、ここに泊まって、それからホルスターに帰りましょう。
ところで、帝国の調査は、いいんですか?」
と、聞くと、
ルメールは、
「西方諸国に行っていたユキヤがいるんだ、問題ない。」
と、答えが返ってきた。
一晩開けて、翌日。
ルメールが乗って来た馬車で、ホルスターへと向かうユキヤ一行。
相変わらず、大地は荒れ果てていて、街の一つも見つからない。
カイザーの仕業だと、分かっているユキヤは、ルメールに、
「帝国に来る途中で、魔王に遭遇しなかったんですか?」
と、質問すると、
ルメールは、
「ああ、奴がいた場所を避けて、通って来たからな。遭遇はしなかったぞ。どうやら、移動はしていないようだな。」
と、答えた。
すると、ユキヤは、
「帰りは、別に遭遇しても構いませんよ。
僕のアイテムファイルに、アイスドラゴンの死骸が、2体分、入っているので。」
と、伝えると、
ルメールは、
「S級の魔物を単独で倒すとは、ユキヤはまた、強くなったんだな。」
と、感心していた。
ユキヤは、
「ウィンチェスターさんの所で、特訓してましたからね。」
と、答えた。
すると、ルメールは、
「魔王が特訓など、信じられんが・・・。
何か、理由があるのか?」
と、問われた。
ユキヤは、
「なんか、強くなった僕と、勝負したいらしいです。
ただ、まだまだ、先の話になりそうですけど・・・。」
と、実力差がありすぎて、まだ相手にならない事を伝えた。
すると、ルメールは、
「憤怒の魔人とは、それほどの強さなのか・・・。」
と、感心していた。
ユキヤは、
「何しろ、天使族を倒しちゃいましたからね。」
と、答えた。
それを聞いた、ルメールは、
「天使族とは、ユキヤが探している神の眷属なんだろう?倒してしまって、平気なのか?」
と、心配しているようだ。
なので、ユキヤは、
「僕は、ただ、観戦してただけですから、害はないはずです。」
と、答えた。
それを聞いた、ルメールは、
「なら、平気か?危険はないんだな?」
と、まだ、心配なようだ。
なのでユキヤは、
「平気ですよ、何かあれば、むしろ、ウィンチェスターさんが、喜んで戦いますから。」
と、ウィンチェスターの戦闘狂ぶりを、アピールする。
すると、ルメールは、
「憤怒の魔人が、いるとはいえ、油断はするなよ。
そもそも、天使族は、何しに来たんだ?」
と、聞かれたので、
ユキヤは、神聖王国の〈神聖図書館〉で調べた事を伝えた。
すると、ルメールは、
「つまり、天使族は、国々の争いを止めに来たのか。
なら、ホルスターなら、安全だな。」
と、納得したようだ。
ユキヤはと言うと、
(でも、〈月〉は安全か、わからないだよなぁ。でも、それを言ったら、絶対に反対されるから、黙っておこう。)
と、考えていた。
すると、話を聞いていたドミニクが、
「魔王と特訓なんて、嬢ちゃん、何者なんだ?」
と、未だに、ユキヤを女性だと、勘違いしているドミニク。
すかさず、ユキヤは、
「誤解があるようなので、伝えておきますが、僕、男ですよ。」
と、伝えた。
すると、ドミニクは、
「な、男だったのか!?てっきり、アナウンスが女の子扱いしてたから、勘違いしていた、すまん。」
と、誤解は解けたようだ。
すると、ルメールが、
「そうだぞっ!!ユキヤは、私の伴侶なのだからっ!!」
と、また、夫婦説を持ち出すルメール。
それを聞いた、ドミニクは、
「そ、そうか!Sランク冒険者のルメール・カサンドラの伴侶なら、あの強さにも納得だ。」
と、別のベクトルで、勘違いをするドミニク。
それを聞いていたユキヤは、ああ、相変わらず、ルメールさんは、ルメールさんだと、安心するのだった。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
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