決勝戦っ!!
初投稿なります。ボッチーです。思いつくまま、成り行き任せの投稿です。優しく見守ってください。宜しくお願いします。
〈武闘大会〉も残るは、決勝戦のみ。
対するは、Sランク冒険者のドミニク。
流石のユキヤでも、油断は出来ない。
アナウンスが入る。
「決勝トーナメントも、よいよ、決勝戦っ!!
決勝には駒を進めたのは、一回戦、準決勝ともに、一撃で勝利したユキヤちゃんっ!!
可憐な姿とは裏腹に、魔法と体術で、圧勝的な勝利をもぎ取ってきましたっ!!
対するは、Sランク冒険者のドミニク選手っ!!
こちらも、Sランクに相応しい力で、対戦相手を圧倒っ!!
歴史に残る試合が、今、始まろうとしていますっ!!」
と、ユキヤが入場すると、
「「「「うぁーーーーっ!!」」」」
と、観戦が入る。
対する、ドミニクも入ると、更に、観戦が高まる。
ユキヤに、ドミニクが、
「一回戦、準決勝と、見させてもらった。
相当な実力者と判断した。油断はせん。勝たせてもらうっ!!
俺は奴隷から解放されたいんだっ!悪く思うなよ。」
と、言うと、
ユキヤは、
「こっちにも、負けられない理由があるっ!!
全力でも、戦わしてもらうっ!!」
と、両者譲らない。
今、決勝戦が始まる。
開始直後、ドミニクは、巨大な戦斧を抱えて、ユキヤに近づいてきた。
ユキヤは、アイスランスの魔法を発動する。
しかし、アイスランスは、戦斧で塞がれた。
ドミニクはその勢いのまま、戦斧を振りかざした。
ユキヤは、その一撃を避けると、ガラ空きの横腹に、パンチをお見舞いする。
しかし、ドミニクは動じない。戦斧を横薙ぎに振りかざす。
それをしゃがんでかわすユキヤ。
お返しとばかりに、足払いをかける。
一瞬、体勢を崩したドミニクだったが、すぐに立て直し、戦斧を振り落とす。
それを、バックステップでかわすユキヤ。
ドミニクは、足に痺れを感じ、ユキヤに、
「とんでもない力だ。ならば、本気でいかせてもらうっ!!」
と、言って〈フィジカルアーマー〉の魔法を発動する。
対するユキヤは、
(ゴックに比べると遅い。だけど、かなりタフだ。もう少し、本気で戦おう。)
と、思い直していた。
再び、戦斧を振り落とすドミニク。
それをかわして、ドミニクの腕に飛び乗るユキヤ。そのまま、腕を駆け上り、ドミニクの横面に蹴りを放つ。
しかし、ドミニクは、首を捻って、ダメージを軽減する。
振り下ろしていた戦斧を、振り上げてユキヤを、弾き飛ばす。
ユキヤは、〈ミラージュ〉を発動。ドミニクの足元に転移すると、脇腹を蹴り飛ばすっ!!
流石のドミニクも、その一撃は効いたようで、
「ぐわっ!」
と、声を上げて、横に吹っ飛ぶ。
ユキヤは、更に〈ミラージュ〉を発動。
横に吹っ飛んだ、ドミニクの反対側に回り込むと、顔面を殴ると見せかけて、再び、逆の脇腹に、蹴りを放つっ!!
踏ん張ろうとしていたドミニクだったが、その蹴りで、体勢を崩す。
しかし、ドミニクは苦し紛れに、戦斧を横薙ぎに振りかざす。その戦斧にユキヤは飛び乗ると、ドミニクの顔面を蹴り飛ばし、更に、〈ミラージュ〉で懐に移動して、〈魔波掌底〉を炸裂させるっ!!
体内の魔力を掻き乱されたドミニクは、それでも、大地を踏み締めて、踏み留まるが、そこへ、ユキヤがとどめとばかりに、ドミニクの顎を掌底で突き上げるっ!!
「ガツンっ!!」
と、顎が突き上げられて、ドミニクは、白目を剥いて仰向けに倒れた。
そこで、勝負終了。
ドミニクは、気を失った。
アナウンスが入る。
「し、試合終了〜〜っ!!
勝者、ユキヤちゃ〜〜んっ!!!」
観戦が挙がる。
「「「「わぁ〜〜〜〜っ!!!」」」」
こうして、ユキヤは、二人目のSランク冒険者にも、勝利した。
戦いの後、ユキヤは、倒れているドミニクに対して、回復魔法を使った。
すると、ドミニクは、
「・・・う、うん!?」
と、意識を取り戻したようだ。
すると、ドミニクは、
「俺は、負けたんだな・・・。」
と、腕で、泣き顔を隠しながら、呟いた。
それを見たユキヤは、
(この奴隷の首輪、なんとかしてあげられないかな?
なんか、可哀想だ・・・解放、解放、解放っ!?)
と、何やら思いついたユキヤ。
ドミニクの〈隷属の首輪〉に向かって、手を添え、
「リリースっ!!」
と、叫んだ。
すると、ドミニクの〈隷属の首輪〉が、「コトリ」と音を立てて外れた。
「「「なっ!?」」」
と、ドミニクばかりか、来賓席にいた皇帝までもが、その光景に驚いた。
ドミニクは、自分の首をさすると、ユキヤに、
「〈隷属の首輪〉が・・・助かった、礼を言う。」
と、お礼を述べた。
しかし、そんな状況を許さない者がいた、皇帝だ。
皇帝は、常駐していた兵士に、
「あ、あの者たちを、捕らえよっ!!」
と、命じた。
あっという間に、兵士たちに囲まれるユキヤとドミニク。
ユキヤは、
「ちょっと、じっとしていてください。」
と、ドミニクに言って、ドミニクの肩を掴む。
ドミニクは、
「どうするつもりだっ!?」
と、ユキヤが、自分を帝国兵に、引き渡そうとしているのではないかと、勘違いをしていた。
すると、ユキヤは、飛行魔法を発動。
ドミニクを抱えたまま、宙に浮かんだ。
再び、
「「「なっ!?」」」
と、周りが驚く。
ドミニクも、
「そ、空に浮かんでいるっ!?」
と、言って、足をバタつかせている。
そんなドミニクに対して、ユキヤは、
「暴れないでくださいっ!落ちますよっ!!」
と、言って、ドミニクを注意する。
言われたドミニクは、大人しくなった。
すると、ユキヤは、
「このまま、逃げますっ!!」
と、言って、高度を上げて、〈コロッセオ〉から、脱出する。
皇帝は慌てて、兵に、
「お、追えっ!!捕まえろっ!!」
と、指示を出すが、相手は空を飛んで、どんどん離れて行く。
ユキヤは、
「このまま、国境まで逃げますっ!落ちないように、大人しくしていてください。」
と、言って、飛行速度をぐんぐん上げる。
ドミニクは、
「はははっ!!やったぞっ!!俺は自由だっ!!」
と、初めての飛行にも、関わらず、喜んでいる。
その様子を見て、ユキヤは、
(咄嗟に、逃げだしちゃった。・・・魔石どうしよう。)
と、もう後戻り出来ないのに、魔石の事を気にしていた。
逃げちゃったもんは、しょうがないと、腹を括って、最初に訪れた街まで、逃げ込むユキヤたち。
いくら、帝国兵が優秀でも、空を飛ぶユキヤたちには、追いつけない。
ユキヤは、
(この人、ウィンチェスターさんの所まで、連れて行ってもいいのか?悪魔の住む街だぞ・・・。)
と、考えながら、飛行を続けた。
そして、夜も寝ずに飛行を続けたおかげで、最初に訪れた、国境付近の街まで、たどり着いた。
流石に、疲れたなぁと思い、宿屋に向かおうとした時、聞き覚えのある声が、響いた。
「ユキヤっ!!!」
その声の主は、ルメールだった。
何故、帝国に、ルメールが居るのか?
やばい、逃亡した事を怒られると、ユキヤは思った。
しかし、ルメールは、瞳に涙を浮かべて、微笑んでいる。
ルメールが、
「ユキヤっ!探していたんだぞっ!!」
と、言うと、
ユキヤは、心が痛んだ。
ルメールに、
「ルメールさん、ごめんなさい。どうしても、出掛けないといけない用事があって・・・。」
と、謝罪した。
すると、ルメールは、
「いいんだ、こうしてまた、会えたのだから。」
と、許してくれた。
すると、ルメールが、
「ところで、その男はなんだ?」
と、ドミニクの事を聞いてきた。
すると、ドミニクが、
「お前、まさか、あのルメール・カサンドラかっ!?」
と、驚いている。
言われたルメールは、
「そうだが、貴様は何者だ?まさか、ユキヤをたぶらかした輩かっ!!」
と、勘違いをしだした。
ユキヤは慌てて、
「違いますっ!!ちょっとした事情で、一緒にいるだけですっ!!」
と、誤解を解こうとする。
すると、ドミニクが、
「俺は、こいつに助けられたんだ。」
と、説明をした。
すると、ルメールは、少し落ち着いたようで、
「ユキヤに助けられた?どう言う事なんだ、ユキヤ?」
と、ユキヤに質問してきた。
しかし、ユキヤは、一晩中、飛行魔法を使っていた為、疲れていたので、
「すいません、詳しく話は、宿屋でしませんか?」
と、ルメールを誘った。
すると、ルメールは、
「宿屋でスるだとっ!!遂にその気になったかっ!!」
と、勘違いを起こした。
しかし、ユキヤには、最早、ツッコむ元気もない。
とにかく、眠くて仕方がないユキヤは、
「とにかく、宿屋へ行きましょう。」
と、再度、ルメールを誘った。
ルメールは、覚悟を決めた表情をして、
「分かった。そこまでシたいんだな。いいだろう、宿屋へ行こうっ!!」
と、勘違いしたまま、ユキヤたちと共に、宿屋に入っていた。
構想、数年の作品です。初投稿故の、誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。
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