表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雉白書屋短編集  作者: 雉白書屋


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

622/705

新言語

「コッコ、ラタッ、カッカッカ」


「コッ、ラタラタラタ、カッ」


「カカカカッ! ラタッ、ラタラタカカカッ」


「コ、カカカッカ、カコカコカオラタタカコッ、ラタッタッタタタン」


「パキ、ペキキ、ポコ」


「プキキ、ピキ、ペキ、ゴキッ」

「ポキキ、ゴキペキポキッ」


「ピキポキボキパキッパキキキ」


「パキポキポキッ、パキッペキ、ポキパキポキパキ」

「パキポキ! パキペキポコ、ガグギッ! うっ! ……ピキペキ」


「ポキ、ペキピキポキ」


「ピキペキ、ポキキ、ペキ、ペキペキポキ、ポク」


「ペチ! ペチパチパンパパァァン!」


「パチパン、ペペチペンパン」

「ペペチペンパーン」

「ペペチペンパン」


「パパチパチ! パンパァァン! パン! パン! パパンパン!」「パァァァァン」


「パ、パンパ! パパペンペンパン」


「パパパパパン! パパンパンペペン! パンパンパパン! ペペチペチペチィペチャァ……」


「パパンパチペペチ、ペチペチペチチッチチ。パチパチパパンパンペンパパパパパン、パパン」


「パァン! ペペンパンペンパアァァァン! ペンパパパァァン! ペペンペチャ、ペペンパンペチャァ……」


「パン、パパパパン」


「ペン、パパン! キョキュキョキュ! キュキューン!」


「コキペキピキポキキキ」


「パン、パパン、ペチペチペチン、パチパチパパン」


「ポキペキポキキパキペキポキッペキッポキ」

「パキパキ」


「パキ、ペキポキペキキ、ポキポキゴキベキペキペキペキャペキキキキキ、ポキパキッ。これな」


「あー、やっぱこれがいいですね」

「もう全部この宇宙共通言語で纏めちゃえばいいのに」


「発声器官がない宇宙人もいるから仕方ない。まぁ、屁で会話するタイプもいるから舌鳴らしや関節鳴らし、体叩きの方がマシだがな。腹が痛いときなんか大変だった。うっかり、相手のお偉いさんをひどく罵ってしまったんだからな」


「そうっすね。奇声も嫌っすけど、社長は好きみたいですよね。んで、今度の宇宙人の中に何か変わった言語のやついるんですか?」

「さっさと覚えねえとなぁ」


「チュパチュパジュボボ」


「なんすかそれ?」

「指しゃぶり? それが新しい、あ、先輩どこ行くんすか? トイレ?」


「変なの。しかしあの先輩、もう新しいの覚えたのか。ご苦労なこったな。にしても同じ通訳の仕事でもこの会社より、政府の外交官の方が稼ぎや待遇がいい気がするなぁ」


「社長も部長も糞を煮込んだような性格だしなぁ……え」


「キュアアアアアアアアアア! キョキョン! キイイイイイイイイ!」


「ああああああ!」

「うわああああ!」




「ジュポジュポジュルルル、グポッグポッジュルルルルル……」





(お、久しぶり、元気か?)


(おお、まあまあさ。そっちこそどうだい?)


(元気元気! ところで、ニュースみたか?)


(あー、見たよ。また増えるんだってな。辞令も早々に出たよ)


(おいっす、お疲れ。例の話か?)


(あ、先輩、お疲れ様っす)

(どうもっす、そうなんすよ。大変っすよね)


(まー、仕方ないだろう。今うちの会社は勢いがあるからな)


(それだけに政府の方に何人か引き抜かれましたし、現場は大変っすよ)

(そうっすよ! 会社がそこは阻止をうっ! ……してくれないと)


(首、大丈夫か?)


(さーせん、そろそろ鳴りにくくなってきたし、他ので、あ)


(なんだしけた顔して! 人生楽しめよ!)


(あ、部長、お疲れ様です)

(お疲れ様でーす)

(お疲れ様です)


(なんだなんだ! 音に覇気がないぞ! こう叩くんだよこう!)


(ちょ、痛いっすよ! 勘弁してください)


(はっはっは! 仕方ないだろう! こういう言語なんだ! パワハラなんて言うなよぉ……?)


(わかってますよ。でもどうするんです? 新しく宇宙連合に加わった種族が二十ですよ二十)


(新しく覚えれば済む話だろ? やればいいんだよ! できるだろぉ? エリートさんよぉ……)


(あ、社長だ)


(え、マジか! 社長ー! えへへ! どこ行かれるんですかー? お供しますー!)


(嘘っすよね)


(ああ、嘘だ。あ、関節鳴りにくいんだろ? このままでいいよ)


(いやぁ、目上の人の得意な言語に合わせるってのがここのルールですし何よりあのバカ部長の好きな言語は嫌いです)

(同感)


(まあ、俺も肌痛いからな。同じ言語ばかり扱うとあの部長みたく体が適応するけど、そうだな、じゃあ他のしよう)







(おい、社長が来るぞ。やめとけ)






(なんのはなしいいいいいぃぃ! 君たちいいいいいぃぃぃ!)






(新しく言語を覚えるのはそう悪いもんじゃないんだ。バレずに社内で堂々と上司の悪口を言えるからな)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ