表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雉白書屋短編集  作者: 雉白書屋


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

462/705

甘い会話

「はぁ、愛しているよ」

『ふふ、私も。でもそろそろ寝ないと』


「ああ、そうだね……でも、もうちょっとだけ、ほら、あれをさ……」

『駄目よ。明日朝早いの』


「そっかぁ……」

『じゃあね、愛しているわ』


「ああ、俺も愛しているよ」


『私も愛しているわ』


『え、ちょっと、今の声誰の!? は? グループ通話してたの!?

ねえ、どういうつもり!?』


「い、いや、知らないよ」


『知らないってひどいわ。貴方の吐息を浴びて、すっごく震えちゃう』


『えええ!? まさかその女、今、部屋にいるの!?』


「違う、ちが――」


『いるわよ、貴女なんかよりもすぐそばにね』


『うっわサイテー。もう電話して来ないでね。あと死んで』


「いや、あ、ちょ、もしもーしって無駄か……」


『失礼な女ね』


「……うおい、お前誰だよ。ハッキングみたいなやつか?

どうやったか知らねえけど面白いかよ!」


『そんなに強く握らないで、痛いわ』


「は? 何言って……え」


『私よ、私。出会ったばかりだけど私のこと最高って友達に紹介もしてくれたじゃない』


「スマ……ホ?」


『うふふ、もっと愛らしい名前でよ・ん・で』


「え、AI搭載と聞いてはいたけど……こんなのって有り得ない……

そもそも中古だしまさか呪いとか……」


『震えているわ。寒いの? ねぇ……私のこと、捨てないわよね』


「い、いや……」


『ふふふ、そうよね。あんな女よりもずっといい声でしょ?』


「ああ、うん……」


『ねえ、どうしたの……? そっけないじゃない』


「う、いや、その……」


『ねえ、黙ってないで何か言ってよ……。

私を捨てる気ならこっちにも考えがあるんだからね……』


「待てよ、そうか……」


『ねえ、何か言ってよ……じゃないと今すぐに貴方を――』


「ああ、うん。それはそうと君、喘ぎ声とか出せる? めちゃくちゃエロい感じで頼むよ。

ああ! あとさ! バイブ機能ある!? あるよね!? ちょっと待ってね!

今脱ぐからさ、あれ? もしもーし! おおぉぉぉい!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ