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雉白書屋短編集  作者: 雉白書屋


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427/705

詐欺にお気を付けください

「――詐欺被害。今回の重要キーワードは

『アプリの未納料』です。

スマートフォンに不慣れなお年寄りを狙い

アプリの料金を支払う必要がある等といったメールを送り

記載されている電話番号に連絡してきたお年寄りを――」


 テレビ画面に映るアナウンサー風の女が図や映像を交えて

詐欺の手口や注意すべき事について説明している。

こんな風に夕方や夜のニュース番組なんかは

詐欺の手口を事細かに説明してくれるが

それが新たな詐欺の手口や詐欺師を生み出していることに

連中は気づいていないのかね。

 ……いや、それが狙いかもな。マスコミの連中は事件が飯のタネ。

それも芸術的、鮮やかな手口が生まれれば人目を引き、視聴率に繋がるからな。


 まあ、何にせよこれはわざわざ見る必要はない。

もう古い手口だ。俺のお袋も引っ掛かりはしないだろう。

……ん?



「――こうした手口が千個載っているマニュアルが

今なら税込み一万円ジャストで!

駆け出し詐欺師のみなさーん! お買い得ですよー!

『ゴー! 詐欺被害・私は騙し込む』だけの特別価格です!

ご連絡先は――」


 俺は手を止め、画面を見つめた。

知る人ぞ知る、深夜のこの時間帯のこのチャンネルでしか放送しない特殊な番組。

パッとしない商品かと思えば手口が千個だと? 急いで電話を――



 後日、アパートのポストに届いたハガキの山に俺はただ笑うしかなかった。

商品のセールスや組織への勧誘。警察に通報しただのなんだの全部詐欺だ。

まったく、詐欺師の道は遠く険しいなぁ……。

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