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雉白書屋短編集  作者: 雉白書屋


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お漏らし

 ぼくは市民プールは好きだ。

 学校のプールと違って嫌なクラスメイトがいないもの。

 まあ、代わりに人がたくさんいるけど、お互いが気を使ってぶつからないようにしているし、思いっきり泳げなくてもただプールに入っているだけで気持ちいい。まあ、そもそも泳ぐのは苦手だし。でも……。


「はははっ! ソウタのやつ小便したぞ! 逃げろ!」


 ぼくの周りにいた人が全員、笑いながら離れた。

 嘘だ。コウジくんはいつもぼくに意地悪をするんだ。

 言葉遣いも悪いし、色々と荒い。はっきり言って嫌いだ。ああ、それにしても、たまたま居合わせるなんて運が悪い。

 コウジくんの性格を知っている他の子は嘘だとわかっていると思うけど、周りの知らない人は、ぼくをあざ笑うような目で見る。

 ぼくは居づらくなり、プールから上がった。


 あーあ、本当に嫌な気分だ。

 してないのに……今日はまだ。今日、一緒にプールに遊びに来た他の子は、ぼくの事なんか気にせずコウジくんと一緒に遊んでいる。

 もう帰っちゃおうかな……ん? あ、あのおじさん……してる! おしっこしてる!

 うわぁ、みんなはまだ気づいていないみたい。

 ふふふ、ざまぁみろ。

 おしっこがついちゃうぞー。

 でも大人ってすごいな。まだ出るんだ。ずっーと出てる。

 溶けてなくなっちゃうんじゃないかな? なんてね。

 ……まだ出てる。

 すっごい濃い……。

 あれ? 赤い……?

 あ、あ、あ……あ。

 

 少し漏れちゃった……。

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