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赤翼物語  作者: ヤタガラス
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久方ぶりの地上

初めての日常回です

開拓惑星、国際連合が見つけた人類が移住可能な惑星だったが生活水準や原生生物、地質調査等確認が取れてなかった為新たな世代の成長と安定して移住出来るように開拓をしている。

「もうすぐ移動艇が到着らしいよ」

「ようやく地上に戻れる」

「宇宙は色々楽だったから地上じゃ不便にならない?」

「私はともかく地上出身のあんた達こそ大丈夫なの?」

「「いや~キツイッす」」

「あんたら…」

「第7大隊、移動艇が来たぞ」

話をしていたら到着したらしい。

「色々お世話になりました」

「いつもよりは楽しかったぜ」

「立派になって俺らの変わりになってくれよ!」

「大人が言う台詞かよ!」

報告にきた軍人の二人が軽い話をしていた。

「冗談だよ、けどうちの国の教導隊に来たって事はこの国の防衛に尽くしてくれよ」

「分かってますよ、故郷は少し住みづらいですからね」

「あの国、根性論や精神論を辞めないからな。いろいろとなぁ…」

「雑談はここまで、次の輸送船の積み荷の準備があるんだ、さっさと行こう」

「了解です」

こうして俺達は宇宙基地を後にした。


『まもなくf-33a敷設、軌道エレベーターに到着します。荷物を忘れずに退艦してください』

WD(ワープドライブ)があるとあっという間だな」

「大戦中に出来た奴らしいねあれ、お陰でこの星を見つけられたらしいし」

「WDのお陰でどんなに離れてもネットが使えるのもグッドだ」

「お前って奴は…」

「それより、降りたら白兵戦とパイロットの訓練もやるんだよな」

「だな、ジャンプキットは初めてだしどうなんだろな」

「最初はホログラムを使った慣熟訓練かららしいぞ」

後ろの席から同期の生徒に話しかけられた。前の防衛戦で戦って生き残る位に実力は確かにある

「アインか、よく知ってるな」

「親がパイロットなのに知らなかったのか?」

「親父戦場で成り行きでなったらしいからな、そこら辺は聞かなかった」

「そんなの小説みたいな事があるんだな…」

「親父の隊長曰く大戦中期は似た事例がそこそこあったらしいよ、殆どが人からの伝言だけど」

「信用ならんな」

「俺もあんまり信じてないけどな」

「ん?親父の隊長って誰だ?」

「言ってなかったか?確かアルベルトって人だよ」

「あぁ―、第1機動艦隊の指揮官か。あの人大戦初期から終戦まで戦ったARのテストパイロットだろ」

「あの人の戦績と功績は凄いしか言えなくなるよ」

「ARのパイロットで艦隊の指揮官で国の近衛部隊の隊長だろ、盛りすぎだろ」

「ゲームでも自重するよ」

「話してるところ悪いけど、軌道エレベーターについたよ」

「あぁ、分かったよ」

話すのは楽しいからね、つい夢中になっちまう。


ひとまず荷物を置きに寮に戻りに来た。自分の部屋の前まできて鍵を開けようとする。

「ちゃんと面倒見てくれたかなぁ―」

『気をつけてください!』

「来ると思ったよ!」

玄関あけたら保護していた小型竜の突進が来たが下から抱き上げる様に受け止め抱き締めた。

「わぁー暴れるな、久しぶりだからって爪出すな!」

『も、申し訳ありません。餌やりの為に首輪を外したばかりに…』

「いや、入る前に連絡入れなかった俺が悪い。すまん」

『古い機体なので動きもトロイですよね…』

「落ち込むな落ち込むな、昔からうちの家事ロボットだしいつも助かってるよ」

慌てた様子で来たのは俺が幼少期からいる家事ロボットのEB―5のクオンだ。名付けたのは親父だ。

「あ、腕が千切れてる」

『!!あっあ…』

よく見ると左手首の先が噛み千切られていた。EB-5は初期に出回ったアンドロイドの為人口皮膚(ソフトスキン)が張られてる箇所が少なく無機質なパーツが多かった。総じて機械部分は丈夫で軽い土木作業に耐えられる程である。

「最後にパーツ交換したのはいつだったかなぁ…」

EB-5は今はなきメーカーの商品でそこまで数が出回らずマニアに人気の為ジャンクの入手すら困難になっている。

『申し訳ありません…』

「大丈夫、絶対直すよ」

アイツに頼むしか無いかぁ…


「ガレリア・アットマンは居ますか?」

「アットマンか?アイツなら丁度休憩中だぞ」

「ありがとうございます」

ここは機械総合整備場で俺は友人である蜥蜴人(リザードマン)に会いに来た。アイツは機械いじりが好きでいろんな機械を購入するため古いアンドロイドのパーツを持ってると見て来た。

「おぉ、戻って来たのか。あの事故はヤバかったらしいな」

「あれは機体に助けられたようなもんだよ、それと今日は用事があっていた」

「まぁお前なら用事なんて無かったら帰って部屋で休んでるよな」

「古いアンドロイドのパーツ持ってないか?出来れば修理して欲しいんだ」

「型にもよるな、いろんなパーツがあるがどんなのだ?」

「EB-5の左腕」

「EBシリーズかぁ…5型じゃなくて後続のしか無いな」

「同系列の互換が無いからなぁEBシリーズ」

製造会社が倒産した原因が同社製品の互換性の無さで全機体で共通なのはカメラ位しかない程。

「この際修理と改良も合わせてオーバーホールするか?」

「やれるの?」

「ARのニコイチ修理やオーバーホールも出来るんだ、人間サイズのアンドロイドなんて朝飯前さ」

「助かる!あ、けど金は…」

「大丈夫、予算は低めに組むからそこまで取らんよ。新型は調達に時間が掛かるからな」

「時間はどれぐらい掛かる?」

「1日あれは余裕だ、丁度明日は休みだし今日俺の家に持ってきてくれるならすぐに始めるぞ」

「分かった、すぐに持っていくよ」

「お話はもう終わった?」

この声は同じ整備科のカタリナか。

「いつ居たんだい!?」

「アンドロイドの腕辺りから」

「ほぼ初めからじゃないか!」

「楽しそうに話してたし邪魔したら悪いかなって」

「用事があるなら言ってくれればいいのに」

「ふふっ」

砂糖吐きそう。

「よかったら一緒に作業してもいいかな?」

「え、別にいいがリュウジはいいのか?」

「俺に降るのか…別に変に弄らなきゃ怒らないしAIは外しておくし」

「じゃ決まりね!」

「砂糖吐きそう」

「…気でも狂ったか?」

思わず口に出てしまった、こういうの慣れないのよね。

「じゃ、今日の仕事が終わったら俺の寮に来てくれ」

「了解、お礼は…」

「そう言えば、君はドラゴン飼ってたよね」

ガレリアは蜥蜴人(リザードマン)だが竜が好きらしくたまに世話をやったり会い来たりする。アッチはめっちゃ抵抗するけど。

「あぁ…分かったよ」

「あの子可愛いよね」

「一緒に暮らしてたら可愛く思えないぞ」

アレは犬や猫の感覚で飼うと地獄を見る。

「それも愛嬌じゃない?」

「ハハハッ…」


「と言う事だからガレリアの所で修理することになった」

『かしこまりました、手数をお掛けしてすいません』

「何度もいいって、家族みたいなもんだし。ん?」

申し訳なさそうな感じで小型竜が近寄ってきた。凄い弱腰だ。

「お前も反省してるようだし許そう、今度はやるなよ?」

まぁもうすぐ保護期間が終わるし後少しの辛抱だ。

「あぁ!抱きつくな、小さくてもドラゴンなんだから加減してくれ!」

『いま引き剥がします!』

「甘噛みやめろ!爪を立てるなぁ!」

『今度は此方に!?』

「暴れるんじゃねぇ!!」

宇宙からの帰宅そうそうやることが多くなってしまった、これぐらい出来なければパイロットなんて成れないだろうと思いながらガレリアの寮に向かった。


開拓惑星の人口は約五千万人程、在留戦闘艦艇は200隻程いる。

ARは各国独自の開発が進められていて国によっては基礎から違う物もある。

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