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赤翼物語  作者: ヤタガラス
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戦い慣れた者達

艦隊戦の描写はムズいね

「機体の仕様はまだわからんが使用感はデルタと差ほど変わらない。これならやれるはずだ」

『ハッ!私は一体…』

「え、何か不具合でもあったのか?」

『多分OSの解析した際に人格が一時的にOS側になったようです。もう大丈夫ですよ』

「分かったから早くパワーアシスト入れて、コイツの初期設定じゃオートじゃ無い!」

ARは戦闘以外にも使われる為機体に負荷の掛かる戦闘用のパワーアシストは常に切られている。

『負けないで下さいね!私は幾らでも復活出来ますけど貴方は出来ないんですから!』

「こちらとて死にたくないからね、負けないさ」

右腕をサーベルで押さえ左腕で胴体への攻撃を防ぎつつ頭部ガトリングで砲撃機関である頭部をズタズタにした。

「せいやぁ!」

パワーアシスト全開の蹴りを叩き込み壁に蹴り飛ばしサーベルで斜めに切り伏せた。が、まだ活動が停止しないようで腹周りにある複腕を使いこちらの機体を取り込もうとしたが。

『あぶねぇぞ!』

警告音に反応して機体をずらしたら後ろからきたロケットがアンノウンに止めを刺し、身体の構築の維持が出来なくなったアンノウンは身体を崩壊させながら沈黙した。


「その声、エドガーか。助かったよ」

『基地内部は意外に入り組んでいるからな、迷っちまった。それと』

『何でお前がソイツを動かせてるんだよ!』

「知るか!!俺だって知りてぇわ!!」

この機体の事にツッコミが入ってきた。

『まぁ今は有事だし、しょうがねぇか』

「外のはどうした?まだ数があったろ」

『あの無人機達が引き付けてくれてる、今は基地内のアンノウンの排除が優先だ』

エドガーが乗っているディラウザーが外へ向けて腕を指しながら言った。あの動きは知っている、ブロス・ガーディアンズだ。

「分かった、中には民間人も居るし早く討伐するか」

『よし!俺は後ろから撃つからお前が前を頼む!』

「お前も出ろよ!」

『ディラウザーじゃ潰されるだろ!お前がその機体に乗ってるってことはAR-4(ディラウザー)がやられたって事だろ』

「あ、」

『あ、じゃねぇよ!』

あの時は急いでいたししょうがないね。


「救援艦隊はまだか!」

『近くの艦隊に呼び掛けましたがまだ掛かりそうです、ですがARと戦闘艇は先に到着するそうです』

「せめて古いのは勘弁願いたいな。大型のコアが露出している、全艦照準を戦艦級(バトルシップ)のコアに定め次第順次砲撃、再生する暇を与えるな!」

『古い船とは言え舐めてると痛い目にあいますよ、害獣』

「殺意凄いぞ」

電子妖精がこんなに殺意持つなんて艦長人生で初めてだぞ。

『艦艇を潰されるのはまだしも同族を取り込んでいるんですよ、ほっとけませんよ』

「なッ!」

アンノウンは長い航海で数々の惑星の生物を取り込んでいる事が分かっており無機質すら取り込むことがあるが、知的生物、AI等は取り込んでいても肉体や構造を取り込むだけで知能を得たりAIを模したりはしなかった。

「だから常に艦の死角に取りつこうとし空間干渉力場(アブソーブフィールド)の弱い所を付いてくるのか」

従来の個体なら正面から突っ込むだけだった。勿論戦闘が長引けば学習するし此方の崩れた所を攻めてくる。

「今回は本当にアンノウンに何があったんだ」

いつもとは違い動きに統率が取れ無闇に突っ込まず距離をおきながら攻撃をしてくる。

『取り込んだと思われる個体を探しているのですが上手く隠していますね…』

「分解されたり消化したりしないのかアイツらは」

『…アンノウンの報告レポートは確認しなかったのですか?』

「惑星軌道巡視艦隊に任命されてからは忙しくて読めてなくてな、確認してなかった」

『今は手短に、アンノウンは生物を取り込むことは知られてますよね?確認されて数年後に同盟国のARを取り込んだと個体が発見され、捕獲が出来た際にARを取り込ませた所を機体の基本部分はあまり手をつけられずその個体のコアを機体の空いた空間に、ない場合は無理やり作って動かします』

「若干長い様だったが調べる気になった」

『二体艦艇下部に接近、砲撃します』

艦艇下部から近づき侵食しようとしたところ。遠くからの砲撃で妨げられた。

『艦長、追い付いたぞ。援護に入る』

「救援部隊か!」

援護に来た機体のエンブレムに見覚えがあるぞ、あれは。


「ヴィンペル!?何故こんな辺境に!いや何故巡視艦隊に配属を!?」

ヴィンペル、かの大戦において最初に戦艦を撃破したARの部隊で戦場を荒らし回り勝利をもぎ取る部隊。機体に黒い塗装と骸骨に拳銃をクロスさせたエンブレムが特徴のリベント屈指の実力者達だ。

『何より頼もしい味方です、ここからが巻き返しの時です』

『妖精に誉められるのも良いもんだな、スカル4』

『よしてくれ、また妻にどやされちまうよ』

『雑談はそこまでにしろ、スカル4、スカル7』

『了解、スカル7エンゲージ』

『あいさ、スカル4エンゲージ』

…口は悪いがな。

『艦長、部下がすまなかった』

「いや今は急いでいるんだ、それぐらい大丈夫だ」

『では、スカル1エンゲージ』

十四機の編隊が四つに別れ大型に張り付き着実に数を減らしていく。

「やっぱりいつ見てもAR-13の可変は早いな酔わないのか」

『AR-8以降の機体は慣性制御用に低出力の空間干渉力場(アブソーブフィールド)を搭載してますからね。それでも完全には消せてないらしいです』

ヴィンペルの今の搭乗機はAR-13。今現在リベントの主力機体の一機で単機での長距離航行や艦艇制圧等を目的とされたハイエンド機、また初めて制式配備された可変機体でもある。

「此方も立ち止まってはいられないな、残存する全ての艦艇に次ぐ。落ちるなよ」

『機関最大、砲戦開始します』

満身創痍な船を庇いつつ砲撃を開始する旗艦ラムセス、それに続く損傷が少ない艦艇達。己の勝ちを確信しつつも油断してはならない。


実はサブタイトルを考えるのが二番目に難しかったりする

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