表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/64

第3章 ランゲージ・エンゲージ 2

【異世界研究活動記録】



〈はじめに〉

 わたくし海川翔悟は、長年の苦闘(約2年)の末、ついに、異世界に転生した。

死ぬまでには行きたいという夢は叶わなかったが、死んでからも生きたいという内なる願いは叶った。



 研究成果報告で前述の通り、私の研究はこれからが新たなスタートだ。

よって、本日より、私の異世界での毎日の活動を記録していくことにする。



 それぞれの世界に、何日間滞在することになるかはわからないが、行く先々の世界の特徴や、我が世界でも真似できそうな技術などを、伝えられたらなと思っている。




 しかし、この記録がいつ神の手によって消されてしまうかはわからない。あるいは、私の記憶がいつ神の手によって消されてしまうかもわからない。


 日々、この記録を書いていることすら、忘れてしまう日が来るかもしれない。






もしーーーーーーー

神によって消される前に、この記録を読むことができているならば、


諸君には、

私の研究をぜひ世に広めてほしい。



異世界なんてない、現実を見ろ、

と言っている地球の奴らに一泡吹かせてやってほしい。




そしてもしも、私がウチュウに戻ったら、

その時は、ノーベル賞でも、ウルフ賞でもなんでも、もらっといて、やる。


イグノーベル賞でも可だ。





さあ。





ーーーーー異世界生活を始めよう。
















ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー









「こんな感じかなぁ。」

と独り言を言ってみる。


 1年生の時に比べれば、文章力は少し上がった。俺だって成長している。なによりあの時みたいに1人じゃない。隣にはアイという女の子がいる。



 地球での彼女との生活を思い起こしてみた。なぜだろう、ぼんやりしている。自分の大学生活もそれまでの人生も鮮明に覚えているのに、彼女との思い出は何一つ思い出せない。


 どこで出逢った? なぜ親しくなった? どうして俺と一緒に転生した?

俺は彼女の何だ? 彼女は俺の何だ?








俺は彼女を、どんな風に思っていた?






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ