赤ずきんちゃんとオオカミさんver
カイ君シリーズ。
拙い文章ですが、お付き合いいただければ幸いです。
作者の暴走を生ぬるい目でご覧いただければ、本望です。
昔むかし、森に住んでる家族がいました。
「ちょっと、カイー?暇ならおばあちゃん家にお使いに行ってくれない?」
「…ヒマじゃないからパス」
「カイ君?(にっこり)」
「ヨロコンデー!」
かーちゃんの笑顔マジ怖い。
「つか、お使いって何届けんの?ばーちゃん元気じゃん」
「風邪引いたらしいのよ。鬼の霍乱かしらねぇ」
「…チクるぞ…」
ガツンッ
「いってぇぇえ!!すぐ殴んじゃねぇよ!!鬼はそっちだろ!?」
「アンタは一言多いの」
「そっちは手出すの早すぎだろ!!一言のがよっぽどマシだっつーの!」
「パンとワイン届けてね。あ。アンタのお昼用にサンドイッチと紅茶も入れといたから」
「まさかのスルー!!」
「質問は?ないならサッサと行ってちょうだい。」
「くっそ……あー。つか風邪引いてんだろ?リンゴとか蜂蜜あった方が良いんじゃね?」
「それもそうね。じゃぁ、用意しておくから、その間に支度しちゃいなさい。」
「へーい」
「返事は”はい”でしょ!」
「はいはい」
「”はい”は一回!」
「Yes!マイロード!!」
「よろしい」
「ちげぇだろ!!?」
「くだらない漫才してないで早くしなさい」
「乗ってきたくせに!理不尽!!」
「オトナになるって事は理不尽の巣窟なのよ」
「オトナになりたくねぇな?!」
支度つってもな…。
まぁ、晩飯のオカズ見つかるかもしれねーし、長銃持ってくか。
あとはナイフだろー。
ロープも持ってくか。
「支度出来たー?」
「出来た出来たー」
「ずきんも着ていきなさいよ。夕方には冷えるんだから。」
「わかってるって。」
「んじゃ、いってきまーす」
「はい、いってらっしゃーい」
ばーちゃん家かー。
久しぶりだなー。
遠いしな!!
ウチもそーだけど、なんで森の中に家建てたんだ?
普通に村に建てりゃ良くね?
不便だし。
お。いい水場めっけ。
ココで昼飯食っちゃうか。
ゴソゴソ
モグモグ
ごっくん
あー。美味い。
暴力女なのに飯は美味い。
そんな赤ずきん君を物影から見てるオオカミさんがいました。
「ケッケッケッ!美味そうなガキみーつけたぁ~♪」
赤ずきん君、めっちゃ狙われてます。
美味しそうって、どーゆー意味か腐が付くお姉様方の為に詳しく。
「おい。俺様の邪魔すんな。見つかっちまうだろうが。俺様はこれからババアの家に入り込んで色々しなきゃなんねーんだよ」
・・・語り手を邪魔者扱いしないでください。
そして説明ありがとう。
と、いう訳でそういうみたいです。
オオカミさん、流石に足が速いです。
どんどん赤ずきん君の先を行き、見事「色々」したみたいです。
おや。赤ずきん君が到着したみたいですね。
「ばーちゃん?俺ー。入るぞー。」
ガチャッ
「ばーちゃん生きてっかー?食い物とか色々持ってきたぜ」
「おや。ありがとうねぇ」
「あれ?ばーちゃん、声ガラガラすぎじゃね?」
ゴソゴソ
「ちょっと風邪がノドにきちゃってねぇ」
ガサガサ
「ふーん?なんか耳伸びてね?そうゆう病気?」
ガチャッ
「え?えぇ…なんだかそうみたいでねぇ…なんだろうねぇ」
「ふーん?口、でかくなってね?」
「それはお前を食べるたガッ??!」
ジャキーンッ
「おい。クソオオカミ。ばーちゃんどこやった?答えろ。」
「アガアガアガアガアガア!(口の中に銃突っ込まれて答えられるわけねーだろ!)」
「オラ。答えろっつってんだろーが。俺の貴重な時間をテメェ如きに割いてやってんだ。
ありがたく答えな」
「アガアガアガ!(お前ガキのくせに物騒すぎだろ!)」
「あ"あ"?誰がガキだクソオオカミ。殺すぞ」
「アガアガアガ?!(伝わってる?!)」
ガチャッ
「あら?カイじゃない。来てくれたの?」
「あ。ばーちゃん。風呂入ってたのか。風邪はどーした?」
「いやねぇ。男前なオオカミさんと汗流したら治ったみたい」
「この色ボケババア…」
「アガアガアガー!(俺様が被害者だー!)」
「なぁ、ばーちゃん、オオカミの肉って美味い?」
「そうねぇ…食べた事はないけど、量も多そうだし、贅沢は言ってられないわよね。」
「毛皮も使えるしな。んじゃ、けってーい。」
「アガアガ?!」
「カイ、ちょっと待って。」
「ん?何?情でも移った?」
「アラヤダ。一回くらいで移る訳ないじゃない。そうじゃなくて、そこでヤられると、
私の寝床が汚れちゃうでしょ。外で捌いてきてちょうだい。」
「そりゃそーだ。つか、ばーちゃん。マジ、かーちゃんの親だな」
「ふふふっ。当たり前じゃない。変な子ねぇ」
「俺、ばーちゃん達ほど変じゃねーし。」
「アガアガアガ!(俺様を無視するな!)」
「おっと。そりゃ待たせて悪かったな。オラ。外出ろや。」
ゲシッ
外を出た瞬間に隙を付いてダッシュで逃げ出したオオカミさんは、
通りかかった猟師さんに庇護を求めたのでした。
「くそっ!大事な保存食逃がした!」
「カイもまだまだねぇ」
チャンチャン
完
てへ☆(ウザイ)