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プロローグ

江戸 光毅は高校生になるのを待たずしてその短い生涯に幕を引いた


原因はトラックの居眠り運転

正面衝突ではなかったが大型トラックに側面からぶつかられ、コンクリートの壁にすりつぶされたら、生きている人間などいないだろう


なんかパッとしない人生だったなと彼は思う

人付き合いは得意なほうではなかったため、友人は少ない

もちろん彼女などできたこともない


まあ、いいか

人付き合いの悪さ、コミ障はこの先も直ることはなかっただろうし、頭もそれほど良くなかったので生きていても苦労したであろうことは目に見えていた。


この世に未練がないわけではないが、この段階にきたら悩んでも仕方ない

生命保険には入っていたので、世話になった両親には大量の保険金が入るはずだ


おそらくこの世の中で一番悲しんでくれるだろう家族の姿を思うと胸が痛むが、そのお金で幸せになってほしいと思う


(それにしてもいつまでこうしてればいいのかな)

彼は事故現場のすぐそばにふわふわと浮かんでいた

既にパトカーや救急車が集まり大変な騒ぎになっていた

何の気なしに眺めていたのだが、トラックの運転手が血の気の引いた顔で車から出てきたときはちょっと安心した


自分の命を奪った相手のはずなのだが彼は自分に対して全くと言っていいほど執着がない


お人好しなのではなく、この異常なほど自分に関心がないのだ


今も

(お迎えが来ないならこのまま旅にでるのも悪くないな)

とか

(まあ、遠くに行く前に家の家族の夢枕に立っていくか)

と考えている


つらつらと取り留めのないことを考えていると、なんか、頭に光る輪をつけ、翼をはやした美少女がこっちを見てた


「何で死んでるの?」

目をまるくして彼女が聞いた


・・・

そんなんこっちが聞きたいわ

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