第百四十三話《挨拶》
「で、売り上げはどうだったんだ?」
「昨日よりは減少しましたがそれでもかなりの人を呼び込めました!」
「また来る人は少ないが噂を聞いてくる人が多いって印象だ」
「…このままいけば大成功」
シンはクラスに帰るなりみんなから経過報告を聞いていた。かなり繁盛しているみたいだ。正直ここまでとは思っていなかったが少し誇らしく思うシンだった。
「そうか、それじゃあ明日も頑張ってくれ。解散!」
シンはそのまま解散を宣言した。
「終わった?」
「ああ、後は二人を待つだけだ」
「その二人には何させているの?」
「別件でな。もしかしたらまた首謀者の仕業かもしれないから調べさせている」
「ふ~ん…」
「それより白い男はどうした?全く気配を感じなかったんだが」
「別件、というより馬鹿で変なことしそうだから遠ざけているのよ」
「近くに居させた方が馬鹿やった時に対処しやすいと思うが…」
二人で会話をしているとネビューとエリスが帰ってきた。
「お、シン。まだ残ってたのか」
「どうやら終わったようだな」
「ああ、でそっちが…」
ネビューはシンの隣にいる美羽をチラッと見た。
「ああ、白い男の主人だ」
「ミーシャです!よろしくぅ!」
美羽はなぜが元気よく挨拶をした。普通に挨拶すればいいのにとシンは心の中で突っ込んだ。
「お、おう…」
「それで、俺たちは一応協力関係になった。いいな」
「よっろしくー!」
「あ…ああ、よろしく」
二人は美羽のキャラに押されておどおどしながら握手をした。