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第百二十一話《敵意》


シンは馬鹿みたいに光っている場所を無視して引き続き空からミーシャの両親を探し続けた。今すぐ光ってる場所に向かいネビューの馬鹿をぶん殴りたいと思ったがミーシャをあまり巻き込みたくないため仕方なく我慢しているシンだった。


「あ…」


「どうした?」


するとミーシャが何かを見つけたようだ。ミーシャの視線の先にはおろおろと何かを探している若い夫婦がいた。どうやら彼らがミーシャの両親のようだ。


「あの人たちがお前の両親か?」


「…うん」


念のためミーシャに確認を取った上で二人のいる場所に降りた。


「ミーシャ!貴様ミーシャから離れろ!」


「ミーシャを離しなさい!この下種!」


何となく予想できていたが二人は敵意むき出しだ。


「違うの、この人は…」


「うおおおおおおっ!」


ミーシャが説明する前に男の方はシンに襲いかかってきた。なんで何も聞かず攻撃してくるのか、まぁ誘拐の危機が何度もあったことを考えれば気持ちは分からなくもないと思うシンだった。


「うわおっ!?」


シンは向かってくる男を合気道の一教で簡単にいなした。弱い、それがシンの頭によぎった感想だった。


「くそっ、離せこの野郎!」


「とりあえず話を聞きましょうよ…」


シンは男を離して直ぐに今まであったことを説明した。二人は半信半疑で聞いていたがミーシャがその要旨からは想像できない大食いでシンの財布がすっからかんになったことを聞くとようやく信じてくれた。


「すまん!」


「本当にすみませんでした…」


二人は頭を下げて謝った。襲ったことへの謝罪なのかミーシャがシンのお金を食いつぶしたことへの謝罪かはわからないが。


「いいですよ、気にしてません」


社交辞令のつもりで言ったのだが言った直後に失敗したなと感じた。明らかにお金はいいですと言ってるようなものだからだ。


「そうか、それは良かった」


明らかに悪い方向に受け取られてしまった。さらば、貯めていた金よ。





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