第百十六話《助言》
「どこにいるんだろう…」
シャルドネはシンを探していた。長期休暇中に知り合ったココロに手紙で告白の仕方を相談したところ告白にはまず誰にも見られないところに移動してするように、そして下手に出ること、高圧的にいかないこと、そして相手の気持ちを最大限尊重することだと助言してくれた。だが準備期間中では錯乱していたシンを見て話すことが出来なかった。
今回こそ、この聖火祭期間中に告白しようと決めていた。だが肝心のシンが見つからない。シンのクラスの出し物であるお化け屋敷に行ったがおらず試しに入ったら気絶してしまい時間を無駄にしてしまった。
「あーもう、なんであんなに怖いお化け屋敷作ったのよ…」
と、シャルドネはシンに文句を言いながら歩いていた。
「どこにいるのかしら…」
ルナもシンを探していた。ルナもココロに相談していた。だがルナは告白する気はない。ルナはココロの助言通りシンのことを知るためにシンと聖火祭を回りたいのだ。
そしてルナもお化け屋敷に行ったがおらず入ろうとしたが目の前でシャルドネが気絶して担架で抱えられているのを見て入るのを止めた。
「なんであんなお化け屋敷に人が入るのかしら…」
と、なぜか客の入りが良いお化け屋敷に疑問を抱きながら歩いていた。
二人はシンを探している、ココロの助言を受けて行動している。もし、シンとココロが同一人物が同一人物と知ったらどうなるのだろうか。
そして二人はシンを見つけた。
「あ、えっと…あれ?」
「し…え?」
確かにシンがいた。だがシンが座る机の対面には幼い女の子がいた。
「まさか…」
「まさか…」
「「シンはそっちの趣味なの?」」
なぜ妹という選択肢が出ないのか。