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第百九話《作戦会議》

それで、結局作った本人であるシンが最初にお化け屋敷を楽しむことになった。


だがクラスメイト達は分かっていた、シンがどんなリアクションをして帰ってくるかを。


「どうせ自分が作ったものだからどこがどうなってるか分かってる、怖くなんて感じなかったとか言って澄ました顔で帰ってくるに違いない」


「いや、怖くなんてなかったとかいってまた誰かを入らせようとするに違いありませんわ」


そうやって皆がどう帰ってくるか予想していると中から物凄い音が聞こえた。いきなりの事で皆ビックリした。


「何なんだ一体…」


そしてシンがきちんと出口から帰ってきた。全員が最初の言葉に注目する中シンが口を開いた。


「あー、予想より何倍も怖いなこれ…」


その瞬間、お化け屋敷は聖火祭開幕まで封印されることとなった。


そして聖火祭の出し物が一段落したためシンとエリスはシンの部屋で作戦会議をすることにした。


「殺風景だね」


エリスは部屋に入るなりそういった。


「ごちゃごちゃしてるよりはましだ」


「ま、いいけどな。それでどうやってその転生者を見つけ出すんだ?」


エリスは部屋にあったベッドに座りシンに疑問を投げ込んだ。


「おそらくお前のようにボロを出すとは思えない。だから白い男を探して接触するしかないな」


「ボロを出した覚えはないんだけどな…けど連れてくる保証はないと思うけど?」


「あっちも俺の顔を知らない。あいつを連れて行かないと俺が誰なのか分からないはずだ。確証はないがな」


「それと、もし相手がこちらに敵意を示したらどうするんだ?」


「極力説得するなり利害を一致させるように譲歩するしかないな。どうしても戦闘を避けられない場合はこの学園から距離を取って戦闘するしかないな」


「そうだろうな、俺達の戦いは明らかにスケールが違う。確実にこのあたりの地図は確実には書き直さなくちゃいけなくなるね」


「そうならないように話の分かる奴であってほしいな…」


「もう一つ、もしも首謀者が来たらどうするんだ?」


「可能性はゼロに等しいが…その時は素早く拘束しろ。勿論努力目標だがな」


「つまり殺しても構わないってことだな」


「極力殺すなよ。そうじゃないと色々と不都合が起こりかねない」


「分かってるって」


そんな中その会話を盗聴しようとする者がいた。


「…何やってるんだ?」


「しーっ、聞こえなくなるだろ」


タイソンに話しかけられるとネビューは静かにしてとジェスチャーをしたが肝心の会話は何を言ってるのか理解できないでいた。呆れるタイソンを余所にネビューは何か嫌な予感がしていた。


「…全く」


「明らかに何か隠してるなシンの奴、エリスも何か関わってるみたいだし…この聖火祭で何かとんでもない事が起ころうとしているのは確かだな」


お、今結構カッコいいことを言ったな、と自分に酔うネビューだった。


「…お前は何を言ってるんだ?」


「お前らは何をしてるんだ?」


ネビューが扉の方を見ると物音がすることに気づいたシンが仁王立ちしていた。その後ネビューは怒りのシンに思いっきり蹴られて壁にめり込んだ。









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