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ある日の話 1

 GW中に書き終える予定

 ここは何だかヒヨコを連想させる小柄の黄色い髪が印象的な赤白真坂あかしろまさかと真坂の親友である頭の出来が真逆な着物の似合いそうな和の美人、宮久呂みやくろゆかりの通っている殻阿からあ中学校。ある日の授業にて―――――


 今日の総合の授業ということで、担任が教室にやってくる。

「今から履歴書の書き方の練習だ。将来必ず書くから慣れておけよ」

 主人公達の担任はまだ二十代半ばの新米教師である。クラス内での評判は良い方だろう。それどころか人気の高さがある先生といえる。

(得意科目か~)

 

 履歴書の志望動機などを書くらんの近くにある得意科目を考えている真坂。彼女はこういうことを考えるのは苦手である。何かの教科が得意というわけではないのでなおさらだ。

(あっ、そうだ)

 真坂が思いついたのは『給食』だった。それをゆかりがのぞいて取り上げると、その答えに呆れる。

「真坂――、うちの学校に給食ないよ?」

 ゆかりに指摘されて真坂は本気でうっかりしていたという感じになった。


「あっ!! 忘れてた」

 彼女達の話を聞いて一番悲しくなったのは担任だ。私語をつつしむように言い忘れたことがあってか、クラス内のあちこちからささやき声が聞こえてくるが、真坂とゆかりの話は教卓の近くの席だからか目立って聞こえた。あまりの事に担任はツッコミを入れるだけで精一杯だった。

「そういう問題と違うでしょ」

 担任はむなしい気持ちを何とか抑えて、黙って真坂の履歴書を新しい用紙に取り替えるのであった。


 これはある日の登校時間の話。ゆかりがいつもの通学路で真坂を待っていた。真坂は謝りながらも急いでゆかりの所へ走ってくる。

「おはよう、ゆかりちゃん。ごめん、遅れた」

 真坂に悪気はなさそうな感じだが、ゆかりは少しだけ怒っていた。

「遅いわよ、真坂」

 

 それで少しでも怒りを沈めたゆかりが真坂の手を気にする。何でか包帯を巻いているのだから気になって当然だ。

「あんた、その手はどうしたの?」

「え??」

 真坂が恥ずかしそうにあいまいな笑みを浮かべてごまかし始める。


「いゃあ、目覚まし時計でちょっとねー」

(目覚まし時計!?)

 どうも話がつかめないゆかり、一体何がと思ってしまった。


 朝から詳しい話を聞いたゆかりはビックリする。簡単に説明するとこうだ。真坂がいつもの起床時間に目覚まし時計が鳴った。真坂はいつもより眠かったのか寝ぼけまなこで、しかし止める力はある程度入ってしまったようである。「後5分」と止めに行ったうさぎ型目覚まし度時計のとんがっている耳部分に手の平を強打する。

「止め損なっただけじゃなくて痛みで目が冴えたよ~」

 

 朝から痛い思いをした真坂、もう笑い話にするしかないと顔が笑顔になっている。ゆかりは口に出さずとも思わずにいられなかった。

(指で止めろよ)




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