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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

渡る世間に鬼はない SS

作者: 沖田 楽十

 その子は、甘やかされて育ちました。

 その子は、生まれて此の方、誰からも怒られる事がありませんでした。


 だから、その子は、大変手の付けられない大人へと、成長を遂げました。




「はぁ?!此の俺が付合ってやるっていってんのに断るだと!?ふざけてんのか!おめぇは!」

「……だ…だって…。わ…、私、付合ってる人、居るし……」

「そんな奴とは別れて、俺と付合えば好い話だろぉがよぉ」

「……………」


 その子から、その男へと成長を遂げたソイツは、自分の思い通りに事が進まないと不機嫌になり――いや。まだ、不機嫌な態度だけだったら、マシだ。

 何故なら――。


「だったら、……………死んで詫びろ」

「へ?」

「御前なんて、生きてる価値が無い。サッサと死んで、俺に詫びろって、言ってんの」


 そう言い終るか終らないかという処で、その男は、言ってる意味が分らないといった顔で放心状態の女の首に手を掛けると、力を入れた。


「ぅ……あ…なた、は、可哀想、な、人、だ…わ」

「何処が?苦しそうにしてるアンタの方が、よっぽど可哀想だけど」

「哀、れ、な、ひ、…と」


 女は、最後にそう言うと、呼吸をしなくなった。蒼白くなった女の顔を見て、男は無表情になる。


「……俺の、何処が、哀れだって?なぁ?」


 女の最期。

 女は、其れは、とても冷めた、哀れみを含んだ視線で、男を見ていた。


 男は分らなかった。

 女が、何故、自分に向けて、そう言放ったのか。


 


【渡る世間に鬼はない】


 甘やかされた男は、本当の愛というモノを、知らない
















後書き

はい…(-_-;)

御題通りじゃないし、タイトル名通りでもないですね…コレ


ちょっとしたホラーが書きたくなり書いたのですが……うん。駄目だこりゃあ


子供の頃、親によく怒られた時、「何だよこのクソババア」なんて思ってましたが((今でも思ってるだろ!

今思えば、叱られる事の方が多くて、私の為に怒ってくれてたんだなぁ((………。



初出【2012年10月7日】

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