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5 晩餐


 広間の扉が開け放たれた。


 失礼いたします、とロウソクを持った男の人が何人か入り燭台をテーブルに丁寧に乗せる。

 コップが乗せたお盆を持った女の人やツボを持った人も入って来る。


「飲み物をどうぞ」

 コップが目の前に置かれ、ツボから液体がそそがれる。


 一口ふくんでうぇっとなった。ぬるい、苦い、まずい。


「何これ」

 他の高校生も口をおさえている。



「ビール、かな」

 メガネ姉さんがつぶやく。

 大人組の表情はそこまで悪くないけれど、けしておいしいとは言っていない。



「すみません水かお茶下さい」


 センカが注文するとオジサマ達は驚いている。


「お口に合いませんか」

「あたしお酒飲めないんで」

「お酒? 麦酒はほぼ水ですが」


 それは酒飲みの論理だ。


「本当に飲めないんです。お茶か水下さい」


 センカがもう一頼むと「私にも」「僕にも」と結局半数以上が手を上げた。



 すぐ水が配られた。

 ゴクンと飲んでセンカは初めて知る。まずい水があるってことに。


(日本は水がおいしいって聞いてたけど、こんなに違うの?)


 それでも腐った麦茶みたいのを飲まされるよりはマシだった。

 アノール達は目を丸くして見てくる。


(異文化の違いってやつか)



 その次は料理が運ばれてきた。


 何かの肉を香草焼きにした皿、何かのパイ、イモっぽいのが山盛り、果物の盛り合わせ。


 みんなの前にはスライスしたパンを乗せた板が置かれ、そこに料理がどんどん乗せられていく。

(この板が皿なんだ。おもしろい)


 ナイフはあってもフォークは無い。みんなここでのマナーなんか知らない。

 センカがアノールをのぞき見ると、お祈りをしてからナイフに切った肉を刺す。

 そのままナイフを口元に近づけ、肉をたべる。センカはさっそくマネした。


 香草焼きはハーブがたくさん使われていて、固いけど不思議なおいしさがある。

 パイは手づかみで食べる。中身は肉。ただ焼いたのより肉がやわらかい気がする。皮はぶ厚くて固い。


 全体的に薄味だ。もう一度飲み物が配られたけど、今度はハチミツ湯になっていて助かった。

 イモっぽいのは良く分からない味がした。慣れない物はあんまり食べたくない。


 籠に盛られたパンはおいしかった。固かったけど。


 料理を乗せていたパンの肉汁を吸い込んでいるところをちぎってみたら、おかわりの肉やパイがまた配られた。



「お腹いっぱいなのでもういいです」

 急いで断る。まわりのみんなも似たり寄ったりだ。



(異世界にガイドブックがあったらなあ)



テーマを真面目にすると、調べるのが面倒くさくてちょっとずつしか進みません。

ここら辺を書いていたのは‥ コロナ前くらいだったはず! (⊙ˍ⊙)


センカ達は多分、あごが筋肉痛になります。


水にあたると悲惨すぎるので、ビギナーズラックで回避したことにして下さい。

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