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(まぶしい)

 

 まだ眠いのに光が差し込む。


「おはようございます」

 声もする。目を開けると若い女の人が窓の側にいる。


「あれは夢じゃ無かったの」

 隣で女の子が残念そうに起き上がっている。あの子はヒメコで、ここはお城の中だった。



(異世界ライフ二日目か)



「お二人の部屋をお世話します、ネミです」


 テーブルの上には桶とツボがあるメイドさんっぽい人がツボから水を桶にそそいでいる。

 彼女にうながされて顔を洗った。汚れた水はネミが窓から捨てている。


 お手洗いに行く時はこちらを、とネミがガウンをはおらせる。

 昨夜の記憶さえ無ければVIP待遇にもっとワクワクできるんだけど。



 部屋に戻るとテーブルの上には朝ごはんが並べられていた。メニューはパンとゆで卵だけ。

 飲み物はミルクだ。バターをつけたパンは今まで食べた事が無いくらい噛み応えがあって、もっと食べたいくらいおいしい。


「本日はこちらにお着替え下さい」

 ベッドの上にドレスが広がっていた。

 すごく古風で無駄が多いデザイン。


 「いいんですか」


 ネミに手伝ってもらって着がえる。

 ありがたかったけど、腰をしめ付けるコルセットに足元まである厚手のスカートは苦しいし動きにくい。

 

 ヒメコも苦しそうだ。それに慣れないからか似合っていない。


(美少女でダメだったら、あたしは絶対似合ってない)


「やっぱり昨日の服にする」

 脱ごうとしたら、ネミに止められた。


「失礼ですが…センカ様のお洋服は、とてもその、見ていられなく‥」

「そんなにダメ?」


「はい。まるで貧民の少年です。ヒメコ様のお()し物もスカートのたけが短すぎます。足首を見せるお年ではありませんし、腕を出すのは論外です」



 センカは息を吐いた。これも文化の違いだ。


「せめて男装できない?」

 ネミは難しそうな顔になる。



「広間にご案内します」

 ネミについて行くと、隣の部屋からも昨日のメンバーがぞろぞろ出てくる。みんなゴテゴテした服装で。


「おはようございます」

 メガネの‥サクマさんに声をかけると、苦笑いで返された。

「似合って無いでしょ」



 みんなで服の文句を言いながら広間まで歩く。男性陣はタイツ姿、そりゃ不満だろう。


(夜聞いた話は‥ 日本人だけの時にしよう)



 広間には領主一家がそろっていた。


「次男のグリールと娘のメリアとシトリです」

 長男以外はみんな子供だ。今はあいさつするだけみたい。

 


「本日から、皆様には戦いの訓練をしていただきます」

 アノールがお願いのていで命令を下す。


「私は書類に目を通しているので、ルーギルに従って下さい」

 


「ではみなさま、中庭に参りましょう」

 イケメン冷酷王子が先導する。



 センカは固い食べ物好き。

 

 作者は昔食べた福島の超固いお煎餅が食べたいです。

 南部せんべいっぽい見た目と味で、硬化バフがかかっているやつ。

 福島物産展に行けばいいのでしょうか?

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